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保険会社不正金融取引に見る責任の取り方 [ブータン]

RICBL理事会、CEOと専務理事の解任を決定
Decision to relieve CEO and ED binding – RICBL board
Kuensel、2018年1月23日、Rinzin Wangchuk記者
http://www.kuenselonline.com/decision-to-relieve-ceo-and-ed-binding-ricbl-board/

2018-1-22 BBS.jpg
《ノルジンラムでもひときわ目立つこの建物。BBSより》

【ポイント】
12月29日に反腐敗委員会(ACC)から検察庁に提出された報告書で発覚した、王立ブータン保険会社(RICBL)の複数社員と、ヌブリ・キャピタル、モンガルのシュラブ・レルディ高等中等学校との不法な金融取引に関連し、RICBLは1月17日に開催された理事会において、ナムゲ・レンドップCEOとソナム・ドルジ専務理事の解任を決定。理事会決議は翌18日に両者に通達され、CEO、専務ともに事態の道義的責任を取って自主退任を表明。理事会はこれを受理し、これ以上の責任追及を両者に対して行わないこととした。19日付のプレスリリースで明らかに。但し、直接これに関与した社員に対する措置は引き続き調査検討中。

◇◇◇◇

年末からブータンを騒がせているRICBLの不正取引問題。何度かメディアで報じられていたけれども、なんか、こういう決着になったらしい。日本だったら、CEOや専務といったら、事件の糾明や再発防止策の検討に至るまで指揮をとり、その上でご本人が退任されるという形になると思うのだが、RICBLのケースは、先ずトップを切ってしまった。僕らがどう見てもそれじゃこの2人は不正取引に関わっていたのかと勘繰りたくなるが、そこは追及せず、道義的責任を取って自主退任をしたんだからまあいいじゃないかというところで矛を収めるようである。

ああ、こういう形で収拾を図るんだなというのがちょっとわかったような気がした。人口が少ない国だから、誰もが誰もを知っているような中で、徹底的な責任追及はせず、辞任して責任は取ったんだからまあいいじゃないかというので、決定的な対立は招かないところで収めるということなのだろう。これ以降、RICBLで実際に手を染めた社員の処分についての続報はありません。

それにしてもですね~、クエンセルさん。いくら10日間ほど休刊していたからといって、BBSでも1月19日に既に報じていたニュースを、23日付で報じるというのはどうかと思います(笑)。

タグ:腐敗
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