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国内での活動資金調達機会 [ブータン]

ブータン環境保全基金、市民社会との連携を歓迎
BTFEC welcomes civil society partnerships
Devika Pradhan記者、BBS、2023年8月15日(火)
http://www.bbs.bt/news/?p=190506

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ブータン環境保全信託基金(BTFEC)は、世界初の環境信託基金である。1991年の設立以来、238以上のプロジェクトに20億ニュルタム以上の資金を供与してきた。数多くのプロジェクトに資金供与される一方で、多くの市民社会組織(CSO)は、政府組織のみがこれらの助成金を申請・利用できると考えている。このギャップを埋め、連携を強化するため、BTFECはブータンCSOネットワークと共同でネットワーキング・イベントを開催した。全国から40以上のCSOが参加した。

非政府組織であるクリーン・ブータンはBTFECの受益者のひとつで、約1,000万ニュルタムの助成金を受給した。これにより、国内初の廃棄物アカデミーが設立され、最近首都で開講された。BTFECは、事業提案書に対して資金供与することで運営されている。

「多くの人がこの信託基金の給付対象は政府だけだと思い込んでいます。でも、私たちは2015年には既にプロジェクトの助成を受けていて、普及啓発の小さなプロジェクトを実施することができました」(クリーン・ブータンのニドゥップ・ツェリン事務局長談)

この日のイベントでは、特に新しいCSOのための助成金の受給資格について明らかにした。

「CSOは自分たちで資金を探さなければならないので、資金確保できるかどうか本当に心配でした。また、以前はBTFECについて知りませんでした。今日のネットワーキングで疑問が解消されました。他の人のことは知りませんが、私のような初心者には本当に役に立ちました」(Duedroi Rangwang Zhidhey Tshogchungのプログラムオフィサー、キンレイ・クンザンさん談)

「環境に関するCSOだけが対象であるという先入観がありました。私は保健分科会に所属していますが、そうでなければ助成金を利用することはできません。このワークショップで得たのは、私たちにでも応募できる可能性があるということです」(ブータン脳卒中財団創設者、ダワ・ツェリン氏談)

BTFECの専務理事は、社会とその福祉向上のためであれば、誰でも助成金を申請できると述べた。

「この啓発ワークショップのおかげで、私たちが助成金の選考を行うのは、団体や機関ではなく、主に事業提案書に基づいていること、その提案者が持つ革新的なアイデアによって社会にどのような変化をもたらすことができるかということを理解してもらえたと思います」(BTFECのマネージング・ディレクター、カルマ・チェリン博士談)

BTFECには2つの助成金がある。緊急の問題に対処するための小規模助成金は40万ニュルタムが上限で、大規模助成金は最長3年間で1,500万ニュルタムが上限となっている。毎年ウェブサイト上で約1ヶ月間提案募集を行う。今年の締切は8月15日だった。

知り合いのCSOが15日締切でプロポーザル(事業提案書)を出したいのでアドバイスをくれと1週間ほど前に僕に連絡してきていたけれど、これだったんですね~。でも、遠隔地にいる僕らをプロジェクトの枠組みに巻き込むのはどうかと思ったけれど…。

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南部の安全上の脅威は「サル」 [ブータン]

オレンジからカルダモンに作付け転換した結果、直面した新たな課題
From orange to cardamom, Chungkha village faces agricultural challenges
Kinley Dem記者、BBS、2023年8月14日(月)
http://www.bbs.bt/news/?p=190449

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
チュカ県ボンゴ・ゲオッグ(郡)チュンカ村の村民にとって、オレンジは長年にわたる主な収入源だった。しかし、収穫高が枯渇し始めたため、数年前から村民はカルダモン栽培に移行した。しかし、今日、カルダモンの苗木も枯れ始め、村民は同じような運命に直面している。

最近では、チュンカの村民の多くがカルダモンを放棄し、草取りさえ怠っている。昔はカルダモンを売って大金を稼いでいたという。1年で30万ニュルタムを稼いだ人もいた。しかし、現在では、ほとんどのカルダモン農園は枯渇し、実をつけることができないため、農家の収入も途絶えてしまった。

「カルダモンの枯渇は大きな問題です。私たちの主な収入源のひとつです。カルダモンを売って稼げるのは、少なくても60,000ニュルタムくらいです。中には100,000~200,000ニュルタムを稼ぐ人もいます。私たちは苗木が枯れてしまったことを村落集会で報告し、村議会はゲオッグ職員に伝えました。しかし、どこも同じで何もできないと言われました」(村民の1人、タシ・ドルジさん談)

「私は3年間カルダモンを売っていましたが、その後、植物が乾燥し始めました。私たちはカルダモンで生計を立てていましたが、今では苗木はすべて枯渇しています。特に私たちのような年寄りには、他に収入源がありません」(村民の1人、セイリさん談)

一方、郡庁の農業関係者によると、カルダモンの苗木が乾燥しているのは病気のせいではないという。この植物は5年以上実をつけるが、ブータンでは2〜3年しか実をつけず、その後枯れ始めるというのだ。

関係者によると、人々は定期的に新しい苗木を植え、古くなった苗木と入れ替えるべきだという。

今日、こうした課題を受けて、村民は生計維持のために豆類やトウモロコシなどの作物を中心とした野菜栽培に転換している。さらに、オレンジ栽培への回帰への関心も高まっている。村民によると、政府はすでにオレンジの苗木を一部の世帯に配布しており、近々さらに多くの苗木が配布される予定だという。

チュンカ村はティンプーからプンツォリンに南下する国道から下りてすぐのところにある村で、実は僕も訪問したことがある。BBSのHPで「チュンカ村」の報道を見かけた時、「あ、これブログで取り上げよう」とすぐ考えた。サルによる獣害の話だった。確かに、チュンカ村周辺の国道沿いでは、縁石の上に腰かけているサルの群れを見かけることが多い。

でも、2日後に検索してみたら、出てきたチュンカ村の記事に獣害の話が出てこない。あれ?と思って「チュンカ」でキーワード検索をしてみたところ、見た目がまったく同じような写真と、記事の構成、しかも取材対象がまったく同じという別の記事もヒットした。それがこちらである。

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ヤバイ!アモチュ川に天然ダム湖 [ブータン]

プンツォリンの天然ダム形成が脅威に
Potential artificial lake formation raises alarm in Phuentshogling, landslide threatens village
Kinley Dem記者、BBS、2023年8月9日(水)
http://www.bbs.bt/news/?p=190203

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
チュカ県プンツォリン・ゲオッグ(郡)パチュガン村の地滑りがアモチュ川を部分的に塞ぎ、天然ダムが形成されることが懸念されている。パチュガンの地滑りは「バルデン・ダラ」としても知られ、モンスーンのたびに徐々に浸食範囲を広げている。今年も例外ではなく、モンスーンの影響で地滑りが発生し、地滑りエリアのすぐ上に位置する集落が影響を受けている。

斜面のほぼ半分が流された地滑り地帯である。Google Earthの画像を見ると、2004年にも小規模な地滑りが起きている。村人によると、それ以来、地滑りが活発になり始めたという。

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これらは2012年のモンスーン前後の地滑りの画像である。

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2021年に大規模な地滑りが発生し、アモチュの土手に瓦礫が堆積した後、アセスメントが実施された。これによって川がせき止められたが、アセスメント報告書には、当時は天然ダムが形成される可能性は低かったと記されている。

その危険性を考慮し、県行政、プンツォリン市、ドゥンカク(準区)事務所の職員が先月再び現地を訪れ、評価を行った。パンチュガンの頂上で進行中の地滑りは、近くの集落にまで及んでいることが確認された。しかし、報告書によると、人造湖が形成される可能性は極めて低いという。

しかし、昨日現地を訪れたドゥンカグとゲオッグの関係者は、地滑りがアモチュを塞いでいることを発見した。当局は現在、それが天然ダムの形成につながる可能性があるとしている。
《後半に続く》


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ゾンカ語点字ライターのその後 [ブータン]

工科大学生、視覚障害者向けゾンカ語点字入力機を開発
College students develop first Digital Dzongkha Braille Board for visually impaired
Karma Samten Wangda記者、BBS、2023年8月6日(日)
http://www.bbs.bt/news/?p=190064

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
科学技術単科大学(CST)の元学生グループが、国内初の電子ゾンカ点字ライターのプロトタイプを製作した。画期的なこの装置は「デジタル・ゾンカ点字ボード」と名付けられた。当初は大学のプロジェクトだったが、彼らのイノベーションは、視覚障害者のゾンカ語の読み書きを支援する情熱へと発展した。

マニ・クマール・バスネット君(24)、ウゲン・ツェリン君(25)、ソナム・ワンモさん(24)、ガラブ・ゲルツェン君(23)という若い頭脳集団は、CST電子通信工学科の卒業製作プロジェクトとしてデジタル・ゾンカ点字ボードを思いついた。

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大学での単なる課題だったそれは、後にパッションへと変わっていった。利用しやすいゾンカ語の電子点字機がないことと、他国で使われている点字装置が高価であることが、彼らの動機となった。

この点字入力には6つのボタンがあり、点字アルファベットを難なく書くことができる。この装置は入力データを可聴音声や手で触って認識できるポップアップに変換し、視覚障害者がテキストと対話できる複数の方法を提供する。

「私たちはいつも、困っている人たちを助けるために支援技術に携わろうと考えていました。私たちは視覚障害者を支援することに決めました。調べているうちに、視覚障害者を支援する機器はたくさんあることがわかりましたが、非常に高価であることもわかりました。ゾンカ語にはそのような装置はないので、私たちは自国のために開発できないかと考えました」———チームメンバーの1人、マニ・クマール・バスネット君はこう語った。

このプロトタイプは予算15,000ニュルタム未満で試作された。チームは、より多くの人が利用できるよう、製作費を10,000ニュルタム以下にする計画だ。

「私たちは現在、ファイルの書き込み、読み込み、保存に焦点を当てています。今はSDカードに保存していますが、将来的にはクラウドストレージを使いたいと思っています。現在でもPCとのインターフェースは可能です。将来的には、BluetoothやWi-Fi接続を通じて携帯電話ともインターフェースできるように設計したいと考えています。それに取り組んでいく予定です。また、授業用に開発することも計画しています」とマニ・クマール君は付け加えた。

今年の6月に卒業した後、チームのメンバーは離れ離れになっているにもかかわらず、自分たちのデバイスの開発に関わり続けている。自分たちの装置が実用化できるかどうかを調べるために、彼らは障害者協会(DPO)からのガイダンスと意見を求め、試作品をさらに改良した。

最近、彼らは教育・技能開発省の要請を受けて、試作品を同省に提出した。同チームによると、初期の作品についていくつかの改善勧告があったほかは、視覚障害者たちから好意的なフィードバックがほとんどだったという。

なんでこの時期に報じられたのか、タイミングそのものがわからないという記事だ。

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「国を挙げて」とはなりにくい [ブータン]

ブータンとUNDP、50年の友好関係を祝う
Bhutan and UNDP celebrate 50 years of partnership
BBS、2023年7月29日(土)
http://www.bbs.bt/news/?p=189634

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ブータンと国連開発計画(UNDP)が友好の旅を始めてから50年の節目を迎えた。UNDPによると、この友好と支援は、ブータンが後発開発途上国グループを卒業した後も継続されるとのこと。UNDPの常駐代表は、気候変動、市場アクセスの改善、民間部門の成長といった分野にも焦点を当てていくと述べている。1973年のパートナーシップ開始以来、UNDPは人材開発、農業、保健衛生、観光、エネルギー分野などで同国を支援してきた。

EV用急速充電器をさらに16基受領
Country to have 16 more electric vehicle charging machines
Tashi Yangden記者、BBS、2023年7月30日(日)
http://www.bbs.bt/news/?p=189694

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
数ヶ月後には電気自動車の充電ステーションが増設される予定だ。政府は新たに16台のEV充電機を調達し、合計76台となった。この充電機設置プロジェクトは、予算総額100万米ドル(約9,300万ニュルタム)以上で、日本政府が資金を提供している。このプロジェクトは、ブータンの低排出交通システムへの移行を加速させることが期待されている。

7月1カ月間、僕はFAB23のことだけを見ていた。実際に7月24日からFAB23カンファレンスがテックパーク内のスーパーファブラボで始まってから、ほぼ毎日カンファレンス会場には出向き、ブータン側からどんな人が訪れていたのかを見ていた。あえて厳しいことを書くが、ブータン政府でも教育省学校教育局とカリキュラム開発局ぐらいしか職員が来ておらず、他省庁からの来場者はほぼ皆無。現地開発パートナーも、ユニセフの常駐代表が「高校生ファブチャレンジ(Fab Student Challenge)」のレセプションに顔を出したのと、JICAの現地事務所長がパネリスト登壇されたのを除けば、ほぼ皆無だった。

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タグ:EV FAB23 UNDP
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集中豪雨の爪痕~ファブチャレンジの裏話 [ブータン]

鉄砲水と地すべりの損害は4,100万ニュルタム:プンツォリン
Flash floods and landslides damages exceed Nu 41 M in Phuentshogling
Kinley Dem記者、BBS、2023年8月3日(木)
http://www.bbs.bt/news/?p=189924

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
先月プンツォリンで発生した鉄砲水と地滑りにより、4,100万ニュルタム以上の損害が発生したと推定されている。物的損害の他に、救援活動に20万ニュルタム以上が費やされた。先月13日、プンツォリンでは激しい雨が降り続き、鉄砲水、地滑り、道路封鎖が発生した。

先月13日、プンツォリン市だけで被害額は4,150万ニュルタム近くに達し、河川防御壁や市境壁が2,500万ニュルタム以上相当の被害を受けた。私有地への被害は500万ニュルタムと報告されている。さらに、水道には100万ニュルタム、街灯も100万ニュルタム相当の損害があった。大規模な鉄砲水が発生したNHDCLのコロニーの損害の規模は、1,000万ニュルタムにものぼる。住民によると、特にトールサ地区ではこのような被害は毎年のように発生しているという。

市職員によると、このような災害を防ぐためには、小川が流れてくる高台で減災工事を行う必要があるという。「このような被害が常に報告されるのであれば、それは大変なことです。私たちは、適切な減災工事を考えねばなりません。アモチュ川はケアされているが、周辺からアモチュに流れ込む支流は多くの被害をもたらしています。これもまた、緩和工事や斜面の安定化、沢の上流や源流での管理対策が必要です」と、ウタル・クマール・ライ市長は語った。

市長によると、住民にとって安全な場所を確保するためには、関係機関と家屋所有者との間で責任を分担すべきであるという。市の開発事業は、すべて政府から毎年支給される地方交付金に依存しているため、現在のところ恒久的な災害軽減工事は実現しそうにない。また、市関係者によると、表流水が発生する斜面での減災工事には多額の費用がかかるという。被災地の復旧のための予算すらすでに懸念材料だという。

一方、災害評価報告書によると、救援と避難者のためのシェルター提供に13万5,000ニュルタムが投入された。同様に、道路封鎖の撤去と水の迂回のための重機の動員に10万3,000ニュルタムがかかっている。

先月、NHDCLの10ユニットと民間ビル5棟の1階部分が近くの増水した小川によって浸水した。同様の鉄砲水と地滑りがカブレタル地区では報告され、いくつかの道路が封鎖された。


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3Dプリント自助具の記事はありがたいのだけれど [ブータン]

ファブラボが障害者の自助具を開発
FAB Lab developing assistive devices for PWDs
Nidup Lhamo記者、Business Bhutan、2023年7月29日(土)
https://businessbhutan.bt/fab-lab-developing-assistive-devices-for-pwds/

【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
国際協力機構(JICA)の支援を受けて、ブータン脳卒中財団(BSF)は、ジグメ・ナムゲル・ワンチュク・スーパーファブラボ(JNWSFL)と共同で、障害者(PWD)向けの自助具を開発している。このプロジェクトの主な焦点は、3D印刷技術を活用して、脳卒中を患った人に特化した介護用デバイスを作成することである。

この自助具の導入は、障害者支援におけるデジタル技術の可能性の高まりを示すものであり、ブータンにとって重要なマイルストーンとなる。BSFのダワ・ツェリン事務局長は、このような装置の設置は、3D印刷ソリューションを通じて障害者の日常生活を支援することを目的としていると述べた。

ダワ氏によると、現在は試作段階であり、この自助具の開発はわずか2年前に始まったばかりだという。「チームは試行錯誤のアプローチをとり、ユーザーからのフィードバックを集め、認識された要件ではなく実際のニーズに基づいて設計を改良します。目標は、最終製品が効果的で広く受け入れられるようにすることです」とダワ氏は述べた。

印刷された自助具は、脳卒中患者にカスタマイズされたサポートを提供し、特定の要件や課題に対応する。脳卒中患者のニーズは多様であるため、各デバイスは個人に合うように調整され、パーソナライズされたソリューションとなる。

この取り組みが期待されているにもかかわらず、自助具の開発には課題がある。ダワ事務局長によると、「自助具の開発は初期段階にあるため、原材料の入手に課題があり、創造性そのものが課題」だという。「プロジェクトが進むにつれて、この21世紀の自助具が、ブータンの脳卒中患者やその他の障害者の生活の質を大幅に向上させることを期待しています。」

BSFには約100人以上の脳卒中患者が登録されており、JDWNRHでは1日に約1人の脳卒中患者が治療を受けている。脳卒中回復者の自助具の開発を通じて、脳卒中患者の約15~20%が補助を受けられるようになってきている。BSFは1日約9時間、患者の補助を行っている。

「3Dプリンターは必要ありません。必要なのは開発と設計のスキルだけで、出力は近くのファブラボでできるので、出力のために別のスーパーファブラボを持つ必要はありません」と彼は続けた。「3D印刷技術は、起業家に未来をもたらし、収入を生み出し、持続可能なものにもなります。私たちが輸入しているのはフィラメントだけですが、これは現在、科学技術カレッジ(CST)で生産しているので、それも購入する必要はありません。

BSFは医療機器には携わっていない。「私たちはリハビリに携わっていますが、技術的な設計はすべて日本が行い、私たちはそれを模倣しているだけなのが良い点です」と事務局長は付け加えた。

BSFは、JICAの新規事業タスクと協力して、3Dプリンターで印刷したカラフルな補助器具をイベントで紹介した。ダクツォ青少年職業訓練センターの創設者であるリグズィン・ペマ・ツォゲル氏によると、3D印刷技術は特別なニーズを持つ子供たちをも支援すると述べた。彼女は、3D印刷技術は彼らの生活を向上させると語った。

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高校生ファブ・チャレンジの受賞作品 [ブータン]

ファブチャレンジ優勝チームがその試作品で教育を変える
Fab challenge winners redefine education with innovative prototypes
Tshering Deki記者、BBS、2023年7月31日(月)
http://www.bbs.bt/news/?p=189727

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
全国高校生ファブチャレンジでは、イノベーティブなプロトタイプを考案した高校3校が表彰された。このチャレンジには全国から12校が参加。彼らは、教室で使える実用的な教具を作るために、3Dプリンターや木工などの最先端技術を採用したプロトタイプを開発した。

ウゲン・アカデミー(プナカ県)は、数学を簡単に学べるプロトタイプを開発し、優勝した。同チームは賞金30,000ニュルタムを獲得し、将来的にはこのようなプロトタイプをさらに作成し、すべての生徒が使用できるようにしたいと考えている。

「このプロトタイプはゲームのようなもので、二次関数というトピックを単純化するための学習補助教材として使うことができます。このプロトタイプを通して、このトピックを複雑だと感じている生徒の考え方を変えたいと思います」とウゲン・アカデミーの生徒、エデン・ラッキー・ツォモさんは語った。

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また、サムチ高等中等学校(サムチ県)は、学校で生徒に腎臓の機能を教えるための血液透析器の模型を開発し、20,000ニュルタムを獲得した。

「私たちの模型は実物大で、生徒が1つの教科を他の教科につなげることができるように、教科間の掛け合わせを多くしています。90%の生徒が、インタラクティブな学習を通してより多くのことを学んでいます」とサムツェHSSの学生、テンジン・ケルドゥップ君は語った。
《後半に続く》

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ファブ・ブータン・チャレンジの受賞チーム [ブータン]

ビール缶が自助具に変身~大衆が選ぶファブ・チャレンジ優勝作品
Beer cans to assistive aids, people’s choice winner of Bhutan Fab Challenge
Tshering Deki記者、BBS、2023年7月31日(月)
http://www.bbs.bt/news/?p=189729
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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ビール缶が障害者支援に使えるなんて想像したことがあるだろうか?これが可能なのだ。ブータン・ファブ・チャレンジに向け、ファブラボネットワークに参加している科学技術大学(CST)のファブラボCSTは、アルミ缶と地元で入手可能な材料を使って、障害を持つ子供たちを支援するプロトタイプを開発した。 このプロトタイプは、ブータン・ファブ・チャレンジの優勝チームの試作品の1つである。

CSTのカルマ・ケザン・ユーデン講師は、アルミ缶や地元で入手可能な材料を使用して障害者支援技術を開発したチームのメンバーである。視覚障害者のための点字プリンターを含むチームのプロトタイプは、チャレンジでピープル・チョイス賞を受賞した。

「私たちは、基礎的な自助技術に焦点を当て、ビール缶のようなアルミ廃棄物をアップサイクルすることで、廃棄物管理にも焦点を当てたいと考えました。私たちのファブラボで設計した自助具や簡単な教材を使って、特別な支援を必要とする子どもたちに貢献したかったのです。」

このチームは、他にも関節や筋肉に問題を抱える子供たちのための自助具や、特別支援教育を必要とする子供たちのための3Dプリント自助具を開発している。

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《後半に続く》

この取材をカルマさんが受けている時、僕は彼女のすぐ近くにいた。その際に彼女が、「(CSTではなく)「ファブラボCST」を前面に出しておけばよかった」と後悔していたが、案の定「CST」の方が前面に出てしまい、ファブラボCSTは、「ファブラボネットワークの中の1つ」ぐらいの位置付けに相対化されてしまった感がある記事だった。

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ファブ・ブータン・チャレンジの経済効果 [ブータン]

ファブ・ブータン・チャレンジのイノベーションには高い費用対効果が期待できる
Fab Bhutan Challenge innovations expected to yield high return on investment
Karma Samten Wangda記者、BBS、2023年7月27日(木)
http://www.bbs.bt/news/?p=189565
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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
第19回世界ファブラボ会議・シンポジウム「FAB23」が明日閉幕する。ドルック・ホールディングス(DHI)が主催したこのイベントには、世界中から何百人もの発明家、アーティスト、研究者、起業家、クリエーターがブータンに集結した。しかし、FAB23では「ファブ・ブータン・チャレンジ」も開催され、5つのチームがブータンが直面するさまざまな課題の解決策のデザインに取り組んだ。経済学者による費用便益分析によれば、チャレンジを通じて得られたデザインへの投資は、投資額の12倍という高いリターンをもたらすという。

7月16日から21日にかけて開催されたファブ・ブータン・チャレンジでは、5つのチームがブータンが直面するさまざまな問題の解決策を見つけることに取り組んだ。これらの課題は、モンスーンに強い農業の促進、清潔な飲料水の提供、人間と野生動物の衝突の防止、伝統的な手工芸品の支援、特別な支援を必要とする生徒の教育アクセスの改善を目的としていた。

このチャレンジで5つのチームが提案したソリューションは、大きな可能性を示している。そのソリューションとは、農業の生産性を向上させるための自然空調温室、清潔な飲料水のための水流モニター、人間と野生動物の衝突を減らすための強化電気柵、織物生産を向上させるための標準化された織機デザイン、特別支援教育のための革新的な自助具などである。

アジア開発銀行のエコノミスト、ミラン・トーマスは、ファブ・ブータン・チャレンジをつぶさに観察し、最近、ファブ・ブータン・チャレンジによるイノベーションの経済収益について分析を行った。

経済効果は、便益と実施コストの両方を考慮した費用便益分析によって評価された。彼の分析によると、10年後、ファブ・ブータン・チャレンジのデザインは、実際に実施されるイノベーションの数にもよるが、投資コストの5倍から12倍の経済的リターンをもたらす可能性があるという。

さらに、このチャレンジで開発されたイノベーションは、意図したターゲット以外にもその範囲を広げる可能性があるという。

この分析では、ファブ・ブータン・チャレンジのイノベーションが、2034年までに高所得国になるというブータンの願望に道を開く可能性があると提案している。

既にファブ・ブータン・チャレンジは結果が出ていて、我がファブラボCSTがホストした「地域のアルミ缶廃棄物を活用して、障害児の自助具の部品として活用する(Aluminum Waste, Gracefully Braced)」が見事People’s Choice Awardを受賞した。記事が紹介しているような自助具のプロトタイプ展示だけでなく、オープンソースで現地複製が可能な点字プリンターも試作し、さらに将来的にはSENスクールの先生や生徒が、障害を持つクラスメートの自助具を自身でデザインできるよう、自助具デザインを学校のSTEAM教育に5年かけて統合していく政策提言まで行って、教育大臣はじめ教育行政関係者の注目を集めた。

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