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『ナリワイをつくる』 [自己啓発]

ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方

ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方

  • 作者: 伊藤洋志
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2014/03/28
  • メディア: Kindle版
内容(「BOOK」データベースより)
「個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭と体が鍛えられ、技が身につく仕事を「ナリワイ」(生業)と呼ぶ」(まえがきより)。生活と遊びの中から年間30万円程度の、他者と競争しない仕事を複数つくり、生計を組み立てていく方法論。
【Kindle Unlimited】
2カ月以上前にダウンロードしておきながら、最初の10%程度で停止してしまい、全然読み進められなかった1冊である。読み進められなかった理由は、単に忙しかったからで、同じ期間中ページをめくる手が完全に止まっていた本は、これ以外にもある。

では、この本を読もうと考えたきっかけはというと、著者が7月下旬にブータンにお越しになると人づてで聞いていたからだ。伊藤氏の著書としては過去に『イドコロをつくる』を読んでいて、読了後、仕事の関係で当地にお越しになられた方と食事をした際、その方が伊藤氏の知り合いであることがわかって盛り上がったことがあった。伊藤氏が7月下旬のFAB23(世界ファブラボ会議)でブータン入りされるという情報も、その方から伺っていた。せっかくだから、もう1冊ぐらい著書を読んだうえでご挨拶しよう―――それくらいの考えで本書を選び、ダウンロードした。

それで、結果はというと、FAB23での現地対応を含めてあまりにも忙しくなってしまい、読了した状態で現地でお目にかかるという状況はどうしても作ることができなかった。ご挨拶はさせてもらったが、なんとなくバツが悪かった。

著者といえば、「モンゴル武者修行ツアー」の主宰者として有名で、今回のブータン初訪問でも、そうした今後の「ナリワイ」や「イドコロづくり」のタネを見つけられたのだろうか。

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『親鸞と一遍』 [読書日記]

親鸞と一遍 日本浄土教とは何か (講談社学術文庫)

親鸞と一遍 日本浄土教とは何か (講談社学術文庫)

  • 作者: 竹村 牧男
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/06/10
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
無の深淵が口をあけ虚無の底に降り立った中世日本に日本浄土教を大成した二人の祖師がいた。定住型の親鸞と漂泊型の一遍という、全く対照的な生き方と思索を展開した両者の思想を、原典に現代語訳を付して緻密に読みこみ比較考量、日本文化の基層に潜む浄土教の精髄を浮き彫りにする。日本人の仏教観や霊性、宗教哲学の核心に鋭く迫る清新な論考。
【購入】
亡き父が今の僕と同じ世代だった頃、真宗大谷派の寺の門徒会の代表みたいなことを務めるようになって、急に朝夕の勤行を欠かさないようになった。この話は過去に浄土真宗や親鸞、蓮如などを取り上げた文献や歴史小説を読んでSSブログで紹介する際によく使わせてもらってきた。

父の辿った思索の道筋を自分も追いかけてみたいと思い、そうした書籍を時々読んだりするようになったのだけれど、「で、親鸞の思想って簡単に言うとといういうことなの?」という問いに対して、簡単に答えられるような説明はいまだに思いつかない。片手間に読んでいるからそれはそれで仕方がないことなのだけれど、何かと対比させるような論考があったら、わかりやすいかもと思い、こういう書籍を手に取ってみることにした。

で、その比較対象として本書で取り上げられたのは一遍。一遍についてもまたこれまでSSブログの文献紹介で取り上げたことが一度もないが、実は民俗学者・宮本常一の著書でハンセン病患者の歴史が取り上げられていたのを読んでいた頃、一遍上人絵伝で、当時のハンセン病患者が聖絵の中にも描き込まれているという話を知り、2013年春に国立ハンセン病資料館が企画展「一遍聖絵・極楽寺絵図にみるハンセン病患者~中世前期の患者への眼差しと処遇~」を開催していた時、見学に出かけたことがあった。

一遍について多少なりとも勉強するというのは、その時以来となる。


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『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』 [読書日記]

ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた (角川学芸出版単行本)

ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた (角川学芸出版単行本)

  • 作者: 斎藤 幸平
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2022/11/02
  • メディア: Kindle版
内容紹介
斎藤幸平、現場で学ぶ。
うちに閉じこもらずに、他者に出会うことが、「想像力欠乏症」を治すための方法である。だから、現場に行かなければならない。(「学び、変わる 未来のために あとがきに代えて」より) 理不尽に立ち向かう人、困っている人、明日の世界のために奮闘する人――統計やデータからは見えない、現場の「声」から未来を考える。
【購入】
タイトル長すぎ…。どこの出版社も新刊書籍のタイトルは著者ではなく編集者か版元の営業担当が命名しているのだと思うし、このタイトルにしたかった気持ちもわからないではないのだが、ただただ長い。

それはともかく、本書は以前ご紹介した八重洲ブックセンター本店閉店日(2023年3月31日)にわざわざ八重洲まで出かけ、そこで購入した4冊のうちの3冊目ということになる。

学者が研究室にこもって頭でっかちな研究にならないよう、現場に出られるというので引き受けたどこかの雑誌の連載がベースになっている。特に著者の場合は、『人新世の「資本論」』で有名になった、研究者というよりも思想家に近い立ち位置なので、「現場のリアリティを知らないで…」というような批判が必ずついて回る。ご本人にもそういう自覚があるようで、実際に現場で見て、聞いて、体験してみて考察を深めたいという思いが人一倍に強かったのではないかと想像する。

取材先も、編集者と相談しながら自身でも提案して決めていかれたらしい。本書で取り上げられたのは以下のようなテーマだ―――「ウーバーイーツ」「テレワーク」「京大での立て看板製作」「あつ森」「若者の林業」「男性メイク」「子どもの性教育」「昆虫色」「培養肉」「ジビエ」「エコファッション」「脱プラ生活」「気候正義」「外国人労働者」「ミャンマー避難民」「釜ヶ崎」「水俣病」「部落差別」「東北復興」「アイヌ」等々。

これらのラインナップと実際の文章を読んでみて思ったことは、第一に、本書は現在大学生であるうちの末っ子に読ませてみたいということだった。自分の子どもが外国に単身赴任しているオヤジと会話を交わすなんてことはほぼないし、同居生活をしていたとしても、息子が男親と気軽に会話することなんかほとんどあり得ないのだが、せめてこういうテーマについて少しは理解していてほしいという思いがある。

今の子は新聞も読まず、スマホでどこまでニュースを追いかけているのかすら怪しい。時々、本当に時事問題についてほとんど知らないのではないかという理解の薄っぺらさがその言動から顔をのぞかせることがあり、これはまずいと僕は心配にもなった。

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国内での活動資金調達機会 [ブータン]

ブータン環境保全基金、市民社会との連携を歓迎
BTFEC welcomes civil society partnerships
Devika Pradhan記者、BBS、2023年8月15日(火)
http://www.bbs.bt/news/?p=190506

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ブータン環境保全信託基金(BTFEC)は、世界初の環境信託基金である。1991年の設立以来、238以上のプロジェクトに20億ニュルタム以上の資金を供与してきた。数多くのプロジェクトに資金供与される一方で、多くの市民社会組織(CSO)は、政府組織のみがこれらの助成金を申請・利用できると考えている。このギャップを埋め、連携を強化するため、BTFECはブータンCSOネットワークと共同でネットワーキング・イベントを開催した。全国から40以上のCSOが参加した。

非政府組織であるクリーン・ブータンはBTFECの受益者のひとつで、約1,000万ニュルタムの助成金を受給した。これにより、国内初の廃棄物アカデミーが設立され、最近首都で開講された。BTFECは、事業提案書に対して資金供与することで運営されている。

「多くの人がこの信託基金の給付対象は政府だけだと思い込んでいます。でも、私たちは2015年には既にプロジェクトの助成を受けていて、普及啓発の小さなプロジェクトを実施することができました」(クリーン・ブータンのニドゥップ・ツェリン事務局長談)

この日のイベントでは、特に新しいCSOのための助成金の受給資格について明らかにした。

「CSOは自分たちで資金を探さなければならないので、資金確保できるかどうか本当に心配でした。また、以前はBTFECについて知りませんでした。今日のネットワーキングで疑問が解消されました。他の人のことは知りませんが、私のような初心者には本当に役に立ちました」(Duedroi Rangwang Zhidhey Tshogchungのプログラムオフィサー、キンレイ・クンザンさん談)

「環境に関するCSOだけが対象であるという先入観がありました。私は保健分科会に所属していますが、そうでなければ助成金を利用することはできません。このワークショップで得たのは、私たちにでも応募できる可能性があるということです」(ブータン脳卒中財団創設者、ダワ・ツェリン氏談)

BTFECの専務理事は、社会とその福祉向上のためであれば、誰でも助成金を申請できると述べた。

「この啓発ワークショップのおかげで、私たちが助成金の選考を行うのは、団体や機関ではなく、主に事業提案書に基づいていること、その提案者が持つ革新的なアイデアによって社会にどのような変化をもたらすことができるかということを理解してもらえたと思います」(BTFECのマネージング・ディレクター、カルマ・チェリン博士談)

BTFECには2つの助成金がある。緊急の問題に対処するための小規模助成金は40万ニュルタムが上限で、大規模助成金は最長3年間で1,500万ニュルタムが上限となっている。毎年ウェブサイト上で約1ヶ月間提案募集を行う。今年の締切は8月15日だった。

知り合いのCSOが15日締切でプロポーザル(事業提案書)を出したいのでアドバイスをくれと1週間ほど前に僕に連絡してきていたけれど、これだったんですね~。でも、遠隔地にいる僕らをプロジェクトの枠組みに巻き込むのはどうかと思ったけれど…。

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南部の安全上の脅威は「サル」 [ブータン]

オレンジからカルダモンに作付け転換した結果、直面した新たな課題
From orange to cardamom, Chungkha village faces agricultural challenges
Kinley Dem記者、BBS、2023年8月14日(月)
http://www.bbs.bt/news/?p=190449

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
チュカ県ボンゴ・ゲオッグ(郡)チュンカ村の村民にとって、オレンジは長年にわたる主な収入源だった。しかし、収穫高が枯渇し始めたため、数年前から村民はカルダモン栽培に移行した。しかし、今日、カルダモンの苗木も枯れ始め、村民は同じような運命に直面している。

最近では、チュンカの村民の多くがカルダモンを放棄し、草取りさえ怠っている。昔はカルダモンを売って大金を稼いでいたという。1年で30万ニュルタムを稼いだ人もいた。しかし、現在では、ほとんどのカルダモン農園は枯渇し、実をつけることができないため、農家の収入も途絶えてしまった。

「カルダモンの枯渇は大きな問題です。私たちの主な収入源のひとつです。カルダモンを売って稼げるのは、少なくても60,000ニュルタムくらいです。中には100,000~200,000ニュルタムを稼ぐ人もいます。私たちは苗木が枯れてしまったことを村落集会で報告し、村議会はゲオッグ職員に伝えました。しかし、どこも同じで何もできないと言われました」(村民の1人、タシ・ドルジさん談)

「私は3年間カルダモンを売っていましたが、その後、植物が乾燥し始めました。私たちはカルダモンで生計を立てていましたが、今では苗木はすべて枯渇しています。特に私たちのような年寄りには、他に収入源がありません」(村民の1人、セイリさん談)

一方、郡庁の農業関係者によると、カルダモンの苗木が乾燥しているのは病気のせいではないという。この植物は5年以上実をつけるが、ブータンでは2〜3年しか実をつけず、その後枯れ始めるというのだ。

関係者によると、人々は定期的に新しい苗木を植え、古くなった苗木と入れ替えるべきだという。

今日、こうした課題を受けて、村民は生計維持のために豆類やトウモロコシなどの作物を中心とした野菜栽培に転換している。さらに、オレンジ栽培への回帰への関心も高まっている。村民によると、政府はすでにオレンジの苗木を一部の世帯に配布しており、近々さらに多くの苗木が配布される予定だという。

チュンカ村はティンプーからプンツォリンに南下する国道から下りてすぐのところにある村で、実は僕も訪問したことがある。BBSのHPで「チュンカ村」の報道を見かけた時、「あ、これブログで取り上げよう」とすぐ考えた。サルによる獣害の話だった。確かに、チュンカ村周辺の国道沿いでは、縁石の上に腰かけているサルの群れを見かけることが多い。

でも、2日後に検索してみたら、出てきたチュンカ村の記事に獣害の話が出てこない。あれ?と思って「チュンカ」でキーワード検索をしてみたところ、見た目がまったく同じような写真と、記事の構成、しかも取材対象がまったく同じという別の記事もヒットした。それがこちらである。

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『極楽征夷大将軍』 [読書日記]

極楽征夷大将軍 (文春e-book)

極楽征夷大将軍 (文春e-book)

  • 作者: 垣根 涼介
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/05/11
  • メディア: Kindle版
内容紹介
第169回直木三十五賞受賞作
やる気なし、使命感なし、執着なし、なぜこんな人間が天下を獲れてしまったのか?
動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとする。やがて後醍醐天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻した。一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とする。後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのだ。怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始める。混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜか?幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。
【購入(キンドル)】
大きなイベントが終わって仕事が7月末でひと段落し、8月は少しは楽になるかなと思っていたら、さほどではないという毎日を過ごしている。ただし、確実に日曜日はオフ日にすることができるようにはなった。考えてみたら、7月に日曜日も働いていた記憶しかない。

先週日曜日に高杉晋作の本を読み切り、ブログでご紹介したところだったが、次に何を読むかというので、6月以降ずっと「読みたい本」のリストの筆頭に挙げてあった垣根涼介『極楽征夷大将軍』を読むことにした。「読みたい本」のリストに挙げた時点では当然まだ決まっていなかったのだが、本作品は7月19日に第169回(2023年上期)直木賞を受賞した。仕事でかまけていてちゃんとフォローしていなかった。


ちょっと自信がないけれど、南北朝時代を扱った作品が直木賞を受賞するのは、第2回(1935年下期)の鷲尾雨工『吉野朝太平記』以来なのではないでしょうか。1991年にNHK大河ドラマで『太平記』が放映された当時、南北朝ものは沢山読んだけれど、その中でも最も面白かったのが『吉野朝太平記』だった。直木賞と聞いて、久しぶりに懐かしく思い出した。『極楽征夷大将軍』でも、最後の方で楠木正儀が登場してきて、ちょっと嬉しかった。

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ヤバイ!アモチュ川に天然ダム湖 [ブータン]

プンツォリンの天然ダム形成が脅威に
Potential artificial lake formation raises alarm in Phuentshogling, landslide threatens village
Kinley Dem記者、BBS、2023年8月9日(水)
http://www.bbs.bt/news/?p=190203

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
チュカ県プンツォリン・ゲオッグ(郡)パチュガン村の地滑りがアモチュ川を部分的に塞ぎ、天然ダムが形成されることが懸念されている。パチュガンの地滑りは「バルデン・ダラ」としても知られ、モンスーンのたびに徐々に浸食範囲を広げている。今年も例外ではなく、モンスーンの影響で地滑りが発生し、地滑りエリアのすぐ上に位置する集落が影響を受けている。

斜面のほぼ半分が流された地滑り地帯である。Google Earthの画像を見ると、2004年にも小規模な地滑りが起きている。村人によると、それ以来、地滑りが活発になり始めたという。

2004-image.jpg

これらは2012年のモンスーン前後の地滑りの画像である。

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2021年に大規模な地滑りが発生し、アモチュの土手に瓦礫が堆積した後、アセスメントが実施された。これによって川がせき止められたが、アセスメント報告書には、当時は天然ダムが形成される可能性は低かったと記されている。

その危険性を考慮し、県行政、プンツォリン市、ドゥンカク(準区)事務所の職員が先月再び現地を訪れ、評価を行った。パンチュガンの頂上で進行中の地滑りは、近くの集落にまで及んでいることが確認された。しかし、報告書によると、人造湖が形成される可能性は極めて低いという。

しかし、昨日現地を訪れたドゥンカグとゲオッグの関係者は、地滑りがアモチュを塞いでいることを発見した。当局は現在、それが天然ダムの形成につながる可能性があるとしている。
《後半に続く》


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ゾンカ語点字ライターのその後 [ブータン]

工科大学生、視覚障害者向けゾンカ語点字入力機を開発
College students develop first Digital Dzongkha Braille Board for visually impaired
Karma Samten Wangda記者、BBS、2023年8月6日(日)
http://www.bbs.bt/news/?p=190064

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
科学技術単科大学(CST)の元学生グループが、国内初の電子ゾンカ点字ライターのプロトタイプを製作した。画期的なこの装置は「デジタル・ゾンカ点字ボード」と名付けられた。当初は大学のプロジェクトだったが、彼らのイノベーションは、視覚障害者のゾンカ語の読み書きを支援する情熱へと発展した。

マニ・クマール・バスネット君(24)、ウゲン・ツェリン君(25)、ソナム・ワンモさん(24)、ガラブ・ゲルツェン君(23)という若い頭脳集団は、CST電子通信工学科の卒業製作プロジェクトとしてデジタル・ゾンカ点字ボードを思いついた。

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大学での単なる課題だったそれは、後にパッションへと変わっていった。利用しやすいゾンカ語の電子点字機がないことと、他国で使われている点字装置が高価であることが、彼らの動機となった。

この点字入力には6つのボタンがあり、点字アルファベットを難なく書くことができる。この装置は入力データを可聴音声や手で触って認識できるポップアップに変換し、視覚障害者がテキストと対話できる複数の方法を提供する。

「私たちはいつも、困っている人たちを助けるために支援技術に携わろうと考えていました。私たちは視覚障害者を支援することに決めました。調べているうちに、視覚障害者を支援する機器はたくさんあることがわかりましたが、非常に高価であることもわかりました。ゾンカ語にはそのような装置はないので、私たちは自国のために開発できないかと考えました」———チームメンバーの1人、マニ・クマール・バスネット君はこう語った。

このプロトタイプは予算15,000ニュルタム未満で試作された。チームは、より多くの人が利用できるよう、製作費を10,000ニュルタム以下にする計画だ。

「私たちは現在、ファイルの書き込み、読み込み、保存に焦点を当てています。今はSDカードに保存していますが、将来的にはクラウドストレージを使いたいと思っています。現在でもPCとのインターフェースは可能です。将来的には、BluetoothやWi-Fi接続を通じて携帯電話ともインターフェースできるように設計したいと考えています。それに取り組んでいく予定です。また、授業用に開発することも計画しています」とマニ・クマール君は付け加えた。

今年の6月に卒業した後、チームのメンバーは離れ離れになっているにもかかわらず、自分たちのデバイスの開発に関わり続けている。自分たちの装置が実用化できるかどうかを調べるために、彼らは障害者協会(DPO)からのガイダンスと意見を求め、試作品をさらに改良した。

最近、彼らは教育・技能開発省の要請を受けて、試作品を同省に提出した。同チームによると、初期の作品についていくつかの改善勧告があったほかは、視覚障害者たちから好意的なフィードバックがほとんどだったという。

なんでこの時期に報じられたのか、タイミングそのものがわからないという記事だ。

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『高杉晋作・男の値打ち』 [読書日記]

高杉晋作・男の値打ち―この“人間的魅力”を見よ!

高杉晋作・男の値打ち―この“人間的魅力”を見よ!

  • 作者: 芳岡 堂太
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 1998/02/01
  • メディア: 単行本
内容(「MARC」データベースより)
この人のためなら、と思える人物が現れた時、歴史は大きく動く。幕末動乱の長州において、藩論を転換させ、維新の先駆けとなった高杉晋作。八方塞がりの状況を己の力で切り開いたその意志の強さと志に迫る
【MKレストランで借りる】
FAB23対応が忙し過ぎて、読書にほとんど時間が割けなかった7月。当然ながら月跨ぎですぐに紹介できるような本があったわけでもなく、しばらくはFAB23関連の報道の紹介でお茶を濁しつつ、その間に読み進めていた1冊目がようやく紹介できることとなった。

なんで今さら高杉晋作?―――そう思われるかもしれないが、以前、吉田松陰ものを読んだ後、機会があれば高杉の評伝でも読んでみたいと思ってこれまで過ごしてきた。

FAB23が終了し、日本からお越しになられていた参加者の方々をティンプーで見送り、久しぶりに一人だけになった29日(土)のお昼、市内のMKレストランに食事に出かけた。そこには以前ブータンで10年以上にわたって住んでおられたJICAの専門家の方が残して行かれた蔵書棚が今も置いてある。以前お世話になったマダムは今はお店にはあまり顔を出さなくなられていて、日本人だからと言って律義にMKレストランに通う義理も今や少なくなりつつあるが、蔵書は蔵書として借りるのもいいかもと思い、ざっと眺めてみたら高杉晋作の本があった。三笠書房と言えば自己啓発本で有名な出版社だが、気軽に読んでみるにはいいかと思い、次回ティンプーに上がるまでお借りすることにした。

普通ならこの手の評伝を読み切るのにさほど時間がかかるものではない。でも、今だからあえて告白するが、FAB23期間中のマルチタスク状態は還暦を過ぎたオジサンには超過酷なもので、自分自身の頭がパンクしたと感じたことが少なくとも二度あった。思考能力が極端に落ち、判断力も低下し、長い読み物が本当に頭に入って来ない、そんな状態に陥った。これも「燃え尽き症候群」の一種なのだろうか。

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「国を挙げて」とはなりにくい [ブータン]

ブータンとUNDP、50年の友好関係を祝う
Bhutan and UNDP celebrate 50 years of partnership
BBS、2023年7月29日(土)
http://www.bbs.bt/news/?p=189634

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ブータンと国連開発計画(UNDP)が友好の旅を始めてから50年の節目を迎えた。UNDPによると、この友好と支援は、ブータンが後発開発途上国グループを卒業した後も継続されるとのこと。UNDPの常駐代表は、気候変動、市場アクセスの改善、民間部門の成長といった分野にも焦点を当てていくと述べている。1973年のパートナーシップ開始以来、UNDPは人材開発、農業、保健衛生、観光、エネルギー分野などで同国を支援してきた。

EV用急速充電器をさらに16基受領
Country to have 16 more electric vehicle charging machines
Tashi Yangden記者、BBS、2023年7月30日(日)
http://www.bbs.bt/news/?p=189694

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
数ヶ月後には電気自動車の充電ステーションが増設される予定だ。政府は新たに16台のEV充電機を調達し、合計76台となった。この充電機設置プロジェクトは、予算総額100万米ドル(約9,300万ニュルタム)以上で、日本政府が資金を提供している。このプロジェクトは、ブータンの低排出交通システムへの移行を加速させることが期待されている。

7月1カ月間、僕はFAB23のことだけを見ていた。実際に7月24日からFAB23カンファレンスがテックパーク内のスーパーファブラボで始まってから、ほぼ毎日カンファレンス会場には出向き、ブータン側からどんな人が訪れていたのかを見ていた。あえて厳しいことを書くが、ブータン政府でも教育省学校教育局とカリキュラム開発局ぐらいしか職員が来ておらず、他省庁からの来場者はほぼ皆無。現地開発パートナーも、ユニセフの常駐代表が「高校生ファブチャレンジ(Fab Student Challenge)」のレセプションに顔を出したのと、JICAの現地事務所長がパネリスト登壇されたのを除けば、ほぼ皆無だった。

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タグ:EV FAB23 UNDP
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