『起業家ナース』 [読書日記]
内容紹介【コミセン図書室】
何かを始めるのに遅過ぎることはない!介護士が笑顔で働ける施設をつくりたい――51歳、ベテラン看護師の遅咲き起業物語
先々週末にコミセン図書室に行って、性懲りもなく3冊も借りてしまったものだから、返却期限までに読まなきゃと、すき間時間を利用した読書が続いている。本書も、なんとなく借りずに帰るのは淋しいからというようなはっきりしない理由で借りてしまったので、なんでこんな本を読んでいるのかと訊かれても、積極的な理由はない。適度な薄さだったし、表紙のイラストを見てたらちょっと元気をもらえそうだった。このイラストの看護師さんと目が合ってしまったとしか言いようがない。
これも、前回ご紹介した畠山織恵『ピンヒールで車椅子を押す』と同じビジネス書だ。しかもこの2人の著者はいずれも関西人で、起業もしておられて、ちゃんとした自社のウェブサイトも持っておられる。分野は障害者福祉と看護介護とで違いもあるけれど、多分本を出された動機はいずれも起業とともに行われる事業広報の一環だという印象。いわば、「名刺代わりの1冊」というやつだ。
苦労しながら今に至るという体験談は、読んでいて面白い。本書の著者も、51歳で介護事業所を事業継承するまでは、わりとあっち行ったりこっち行ったりというのが続いた。勤め先の先々での苦労やそこを辞めて次のステップを踏み出すまで考え方といったものは、読んでて参考になるし、お話の中に引き込まれていく感覚があった。
ただ、その介護事業所をM&Aで事業継承する話は、いきなり唐突に出てきて、誰がどのような経緯でこの話を著者に持って行ったのか、著者がどのような判断でこの事業所を継承することにしたのか、全然わからなくて、著者のご経歴の中でも、その部分だけは謎が多くてあまり共感できなかった。売り手の挙動を見ていれば訳あり物件なのは明らかなのに、それでもあえて購入する判断がよくできたと思う。しかも、事業継承後事業所に乗り込んでからの苦労話も、結局のところ、スタッフは著者の経営方針に対して賛同して一緒に歩んでくれるようになったのかどうかがわからない。スタッフの心をどうつかんだのか、事業所の黒字転換の話は書かれているが、スタッフの支持をどう受けたのかの記述が薄めで、ここもあまり共感できなかったポイントである。
『ハンダづけをはじめよう』 [仕事の小ネタ]
内容紹介【MT市立図書館】
本書は、エレクトロニクス(電子工作)初心者のためのハンダづけ入門書です。独学で電子工作を学ぶ読者を対象に、さまざまなハンダづけの手法の紹介に始まり、ハンダごてやハンダなど必要な道具の選び方、そして実際のハンダづけの手順、失敗した際の対処法まで、詳しく解説を行い、初めてのハンダづけへの不安を取り除きます。さらに上級者のためには、表面実装部品のハンダづけ方法も解説。日本語版ではテクノ手芸部によるオリジナル作例(紙箱で作るハンダの煙吸い取り器、暗くなるとほんのり光る小さなライト)を追加しました。
現在受講中の研修の先々週の演習課題で、回路基板を作るというのをやったが、あまりにもハンダづけで苦戦を強いられた。最大の問題は老眼が進む左目と、乱視が進みすぎてものがぼやけてしか見えない右目の組合せだと、ハンダとハンダごて先と、それにランド(またはパッド)の焦点がうまく合わせられず、狙ったところにハンダを落とせない点にあるが、それに加えてそもそもハンダづけをあまりやらずにこの年齢に至ってしまったという点にも、僕の弱点があるように思う。
練習すれば誰でも上達するとされている以上、僕ももっとハンダづけを多くやる必要があると思う。中学校の技術家庭科でラジオやハンダごてを自作するという演習をやって以来、僕がハンダづけをやったことといったら、高校卒業後20年経った38歳の時と、さらに17年が経過した55歳の時の二度しかない。当然、今回やった演習など、ハンダづけは初心者と同じ感覚で、最初からうまくいくわけがないのだ。
もっとやるしかない。当然、本書日本語版に収録されている作例もやってみるまで、本書はお借りしています。
『人脈もお金もゼロですが、社畜で生きるのはもう限界なので「起業」のやり方を教えてください!』 [仕事の小ネタ]
人脈もお金もゼロですが、社畜で生きるのはもう限界なので「起業」のやり方を教えてください! (ASUKA BUSINESS 2274-8)
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2023/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介【MT市立図書館】
◎本書は、企業への「第一歩」を踏み出すための最適な入門書です!本書の著者は、連続起業家として次々と起業を成功させつつ、教育の現場でビジネスも教える立場である福山氏と、サラリーマンとして働きながら会社をやめたいと考える堀田氏がタッグを組み、物語風に展開されます。
堀田氏は、「このまま歯車として働き続けても将来が不安…」「わずらわしい人間関係にうんざり…」「でも、会社をやめたら生活できない」という思いのもと、福山氏からさまざまなアドバイスを受けて成長していきます。
福山氏が、起業の苦労や楽しさ、ビジネスの勘所はもちろん、お金のリアルや驚きの夢まで、率直な語りで打ち明けているため、これから起業する人は必ず参考になる内容です。
長すぎるタイトル…。これでタイトル検索でちゃんとヒットするのだろうかと疑問になる。
何の脈絡もなく、いきなり起業の本を読んだ。脈絡がないわけではないか。このブログでも時々述べている通り、僕は3月末で今の会社を早期退職することになっている。退職の話をすると、「4月以降どうされるんですか?」という質問を必ずと言っていいくらいに受ける。有給休暇消化中の今も忙殺されている研修受講は7月まで続くので、たぶん、会社に行かなくなる以外は今の生活パターンが研修終了する7月中旬頃までは続くのだと思う。
だから、「当面はプーです」と答えるのだが、たいていの場合怪訝そうに見られる。また、僕自身も、4月以降しばらくは失業手当で食っていってもいいかなと思わなくもないが、いろいろなセミナーや催しものに出ようと申し込むと、「所属先」が必須アイテムとして記入が求められるのと、会社を辞めても連絡先代わりとなる名刺ぐらいは欲しいとも思ったので、個人事業主になる手続きぐらいは年度内に済ませておきたいと考えるようになった。
それに、4月以降の収入が完全にゼロになるわけではなく、少額だけれどお声をかけていただけたお仕事もある。だから、仕事がらみの収入と支出は、別のアカウントで分けて把握しておいた方がいいのではないかとも考えた。
というわけで、事業主になるにはどうすればいいのかを知るために、この期に及んで起業のほ本を借りることにした。
『地域主権という希望』 [仕事の小ネタ]
内容紹介【購入(Kindle)】
民主主義を再生する、足元からの挑戦政治経験ゼロから杉並区長となった著者が、世界各地で起きている自治体からの変革=ミュニシパリズムの実例を紹介。新自由主義による地域経済と政治の劣化に歯止めをかけ、足元から公共と民主主義を再生する希望の指針を描く。
昨年末頃、斎藤幸平『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』を再読した際に、同書の中で引用されていた文献を追っかけで読んでみるというのをはじめた。その中で、バルセロナ市が起点となった「ミュニシパリズム(地域自治主義)」の話が出てきた。協同組合を基盤とした市民参加型の運動が、政治を動かし、革新自治体を生むまでになったというお話だった。
今回ご紹介する現杉並区長の書かれた本も、斎藤前掲書の中で出てきたように記憶しているが、今確認してみたところ、それは必ずしもバルセロナとの関連でという話ではなかった。経緯はよく覚えていないのだが、キンドルでダウンロードした後、僕は昨秋はほとんど読書に身が入らず、年末に帰国してからは、図書館で本が借りられるような生活環境になったため、電子書籍をしばらく後回しにした。
逆に、今図書館で借りた本以上にこの電子書籍を先に読むことにした理由として、著者が杉並区長だからというのが大きい。年明けにたまたま見たNHKの番組で、杉並区議会議員の変化を追ったものがあった。番組は議員の方をフィーチャーしていたが、そういえば、本書の著書は杉並区長だったよなと思い出し、これも何かの縁だと思って積読蔵書を紐解いたのである。
ただ、その時点で岸本市長の前歴についてはほとんど知らなかったし、バルセロナのミュニシパリズムの話が本書で登場するとも思っていなかった。最初から言っておくが、本書は市長選当選の2、3ヶ月後に刊行されており、同氏が市長選をどう戦ったのかを知るにはいいが、杉並区政をどう変えていったのかまでは書かれていない。杉並区でのお話は、第1章のみ。全体の20%程度だ。
それ以降は、著者が前職で勤めていたオランダのシンクタンクにおいて、日本向けに情報発信していた欧州の政治社会の情勢に係る記事を1冊にまとめたような内容になっている。欧州での気候変動問題の捉えられ方とか、ジェンダー主流化の捉えられ方とか、そしてくだんのミュニシパリズムの胎動、地産地消への高い意識の背景など、レポートの中でいろいろな情報が盛り込まれている。こういう、連載記事をまとめて本にする場合、重複する記述が頻出するのはやむを得ない。冗長なところもあったが、今回に関しては、「バルセロナ」や「スペイン」をキーワードにして、読み込み方にメリハリをつけた。
『ピンヒールで車椅子を押す』 [読書日記]
内容紹介【コミセン図書室】
自分らしく生きるために、実家を出たい。その一心で両親に「妊娠」という既成事実を突きつけ、家出同然に家を飛び出した。生まれた息子は重度の脳性麻痺だったーー。本書は、誰よりも自分を信用できなかった少女が、障害とともに生まれた我が子を、誰よりも自分を信用できる子に育てようと挑んだ、23年間にわたる親子と家族の成長記録です。
他の誰かになんてならなくていい。どんな過去も、どんな現在も、私たちは自分の手で、希望へと変えることができる。そんなメッセージが詰まった本です。「自分を好きになりたい」、「未来に希望が持てない」、「一歩踏み出す勇気が欲しい」……。そんなあなたに読んでほしい1冊です。
本書を読みながら、「One Size Fits One」(1つのサイズは1人の人にしかフィットしない)という言葉をちょっと噛みしめていた。「脳性麻痺」を患った人が、みなこの亮夏君のように生きられるとは思えないし、考えをはっきり伝えられるとは思えない。たぶん、亮夏君の場合にこの母親が取ったコミュニケーションのあり方は、この母子については合っていたのだと思うけれど、これを重度の脳性麻痺の子の子育て全般に当てはめられるのかどうかはわからない。
僕はブータンでCP(脳性麻痺)の子どもを何人か見てきた。家庭や学校での過ごし方を含めた観察をしてきたわけではないけれど、本書で登場する亮夏君ほど意思表示ができる子は見たことがなかった。
にもかかわらず、本書を読みながら、ブータンで出会ったある母子と本書の主人公である母子の姿を重ねている自分がいた。ブータンでその母子と交流した時間は限られたものでしかなかったが、日常生活はどのようなものであったのか、どのような会話が親子の間で行われるのか、本書での一つ一つのエピソードを読みながら、僕はブータンで見ていなかった部分を埋める作業をしていたような気がする。
障害当事者の方や、その家族が書かれた体験談は、これからもなるべく読むようにしたいと思う。
『トコトンやさしい表面処理の本』 [仕事の小ネタ]
今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい表面処理の本 新版 (B&Tブックス)
- 作者: 東京都立産業技術研究 センター
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2023/09/01
- メディア: 単行本
内容紹介【MT市立図書館】
多彩な機能を付与できる表面処理の特徴と優位性を“超” わかりやすく解説。幅広い分野で使われるめっきや塗装、成膜、熱処理など表面処理技術の秘密に迫る。働きなどのメカニズムもイラストでやさしく図解。主に機械部品に多用される技術や機能を掘り下げて紹介する。
今の僕には必要なのはエッチングに関する理解だったので、本書は借りたはいいものの、読んで参考になる箇所はあまり多くはなかった。エッチングだけなら、エッチングの解説をしているYouTube動画を見るだけでも参考になるわけだし、その方が本書の情報量よりもある意味豊富だ。
取りあえず、この2本の動画を見て参考とさせてもらいました。いずれこの技術を使って自宅で回路基板を作ってみたいけれど、廃液の処理については注意が必要。本書を読むと同じエッチングでもいろいろな手法があるらしいが、解説書でその名前を覚えたところで、使えなければ意味がない。
そういった意味では、本書のような百科事典的な解説書って、どのような購買層を狙って書かれているのだろうかと、変な疑問も湧いた。
『ミスマッチ』 [仕事の小ネタ]
ミスマッチ 見えないユーザーを排除しない「インクルーシブ」なデザインへ
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2019/03/27
- メディア: Kindle版
内容紹介【MT市立図書館】
ビジネスとインクルージョン(包摂)は両立可能なのか? 元Microsoft、現在はGoogleで「包摂的なデザイン」をリードする著者が送る、現在のプロダクト/サービスづくりには欠かせない視点をもたらす一冊。デジタルプロダクトを中心に、より多くの人々がひとつの製品やサービスに触れるようになりました。それにより、身体的、心理的、文化的に対象ユーザーから排除されてしまう人々や、以前から実は排除されていた人々の存在が浮かび上がるようになってきています。本書は、そうした多様なユーザーを見えなくしている慣習を捨ててインクルーシブなデザインをビジネスで実現させるための、経営者やデザイナーに向けたフレームワークを提供します。思い込みのペルソナからあいまいなユーザー像を対象にデザインするのではなく、いかに個別のユーザーのために設計したプロダクトを、大勢のユーザーへとスケールさせていけばいいのか。「人々のために」ではなく、いかに「人々とともに」デザインしていくことが可能なのか。ユニバーサルデザイン、アクセシビリティ、そしてインクルーシブデザインの違いは何か?モノやインターフェイス、そしてサービスを設計するときに、必ず心に留めておくべきインクルージョンへの指針を与えてくれるでしょう。
インクルーシブデザインに関する書籍もこれで3冊目となる。2冊目としてご紹介した井坂智博『インクルーシブデザイン』が自分にとってはイマイチだったので、ちょっとモチベーションが下がっていたが、同じビジネスへのインクルーシブデザインの取込みを主張していても、『ミスマッチ』の方がまだ受け入れやすい気がした。おそらく井坂著『インクルーシブデザイン』と『ミスマッチ』は、言っていることの趣旨はほとんど共通なのだろうと思うが、前者の方は自社のワークショップのノウハウを売りたいセールス臭がプンプンしていたのに対し、『ミスマッチ』の方は問題提起にとどめていて、啓発は目指していても、何かをこれで売りたいという印象は受けなかった。
それは、デザインプロセスの初期段階から「排除される人」の関与を意識していても、前者の場合はその人自身がデザインされるものの直接的なユーザーとしては想定されていないように感じられたのに対し、本書の場合はそのプロダクトの利用者としてやはり想定されているからだとも思う。
それは、以下で引用したいくつかの点からも垣間見ることができる。
『シェアハウスかざみどり』 [読書日記]
内容紹介【MT市立図書館】
あなたの人生の転機はどこですか?
海を臨む小高い丘に建つ洋館。好条件、好待遇のシェアハウスキャンペーンで集まったのは、ちょっと風変わりな人たち。就職活動がうまくいかない大学生、自分のこだわりと作り話を愛する老女、通販好きの子持ち主婦、方向音痴の訳あり運転手。何の共通点もない4人は、無愛想な黒ずくめのイケメン管理人とともにクリスマスまで共同生活を営む。他者との交流を経て少しずつ変化していく5人だったが、台風の日に洋館のシンボルの風見鶏が吹き飛ばされたことで、平穏な生活の歯車が少しずつ狂い始めて――。
超朝型生活から超夜型生活にパターンをシフトさせた。オンライン講義を受講する水曜夜だけじゃなく、他の曜日も午前零時を過ぎても起きている生活が普通の姿になってきた。当然、朝風呂の頻度も減り、なるべく夜のうちに入浴を済ませるようになった。寝起きの髪のぼさぼさを避けるため、髪も短く切った。
湯船に浸かってボーっとするのは至福の時間。深夜12時過ぎの入浴のお供はNHKの「ラジオ深夜便」だ。ビンテージロックの特集をやってくれる曜日や時間帯もあるが、40分ほどの朗読をやってくれるプログラムもあったりする。狙って聴いているわけではないが、出会いの奇跡みたいなものだろう。
「ラジオ深夜便」の朗読コーナーで、初めて耳にしたのが、名取佐和子の「臨時ダイヤ」だった。この朗読はこれまでも何度かオンエアされているようなので、過去に聴いたという方もいらっしゃるかもしれない。いいお話だった。というか、こういう、魂のちょっとした「救済」が描かれて、エンディングでちょっとホッとさせられる、それでいて自分たちの身の回りではちょっと起こらないかもしれない「日常性の中の非日常性」がある作品が、僕は好きなのだろうと思う。
お恥ずかしいことに、初めて名を耳にする作家さんであった。そこで、小難しい実用書や専門書の合間に、図書館で1冊借りて読んでみた。サンチャイ★ブログでは初出の作家さんである。
『新 忘れられた日本人』 [読書日記]
内容紹介【MT市立図書館】
ノンフィクションの巨人が膨大な取材ノートから再び紡ぎだした、忘れえぬ日本人たち。悪党、無私の人・・・・。 すべての人間類型がここにある。
いやぁ、このタイトルの付け方はズルいな。扱われている人物のほとんどは「知る人ぞ知る」人ばかりで、「忘れられた」人ではない。おそらく、このタイトルで「宮本常一」を期待して本書を手に取っちゃった読者は多いのではないだろうか。で、読み始めて数節読んだだけで、「違うやろ」と戸惑った読者も、相当数に上ったのではないかと思う。
宮本常一の『忘れられた日本人』を有名にした「土佐源氏」や「梶田富五郎翁」は、僕の初読から10年以上が経過している今でも、どんなお話だったか覚えている。強烈な印象を読者に残す作品だが、世にその名をとどろかせたような輝かしい過去があるわけではない、庶民の中の1人ひとりだ。それに比べて、『新 忘れられた日本人』で扱われた人々は、それなりに世に名をとどろかせたか、あるいは世に名をとどろかせた人の背後にいた重要人物だった人ばかりである。一顧だにされない市井の人々とは違い、ちょっと記憶にとどめておいてもいいぐらい、強烈な個性や強烈なインパクトを残した人物ばかりといえる。「忘れられた」ではなく、「見落とすべからざる」人々だろう。「忘れる」というのとは全然違う。
いくら宮本常一の評伝を書いた人だからといって、この使い方はしちゃいけないのでは?
『エンジニアでなくてもわかる電子工作ガイドブック』 [仕事の小ネタ]
エンジニアでなくてもわかる電子工作ガイドブック (I/OBOOKS)
- 作者: ボーノ
- 出版社/メーカー: 工学社
- 発売日: 2022/10/26
- メディア: 単行本
内容紹介【MT市立図書館】
まったくの初心者が電子工作を始めるとき、最初の難関は「どんな『道具』や『部品』が必要か」「『回路図』は何を表わしているのか」などが「何も分からない」ことです。つまり、何もかも手探りの状態で進んでいくことになるのです。もちろん、独学でも習得できますが、多くの人は一人前になる前に挫折してしまいます。そこで本書では、「電子工作を始めるために揃えるべきもの」「各電子部品の役割」「回路図の読み方」「マイコンボードの選び方」「データシートの読み方」といった、初心者がつまずきやすいポイントを解説しました。平易な文章と図版を豊富に用いた説明で、読者の理解を助けます。
自分なりの弱点補強の意味もあって、今年前半はこの手の読書が多くなりそうな気がする。というか、もう多くなっていますよね(苦笑)。
現在受講している研修。第1週のGitとGitLabあたりは大苦戦したが、第2週のCAD、第3週のパラメトリックデザインとカッティングは、僕なりに過去の経験もあったので、何とか多少の余力も残しつつここまではやってくることができた。問題は次週の電子回路。徒手空拳で挑んでも太刀打ちできないので、数週前からこの手の本を読んで、少しずつ予備知識はつけるようにしてきた。
但し、演習が多くて読了までに数週間かかりそうな分厚いの独習書はNG。サラッと読めて、取りあえずは無学者でも分かった気になれるぐらいのものがよい。ここ2週間、電子工作の入門書として市立図書館で2冊の本を同時に借りていた。他の本も同時並行で読んでいたこともあって、読むペースは全然上がらなかったが、分厚い方はとっとと断念し、ちょっと薄めの本書の方だけでも読んでおくことにした。
今週末は訳あって浜松で2日過ごしたが、行きの新幹線の中で、本書は読み切った。
タイトルにある通り、とても簡単な解説書で、B4とちょっと大判なわりに、挿入図表が多く、また大きいので、読みやすい。僕自身もエンジニアではないので、最初の狙いどころはこのあたりかなと思う。必要な知識・情報は本書である程度揃う。