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国内での活動資金調達機会 [ブータン]

ブータン環境保全基金、市民社会との連携を歓迎
BTFEC welcomes civil society partnerships
Devika Pradhan記者、BBS、2023年8月15日(火)
http://www.bbs.bt/news/?p=190506

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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
ブータン環境保全信託基金(BTFEC)は、世界初の環境信託基金である。1991年の設立以来、238以上のプロジェクトに20億ニュルタム以上の資金を供与してきた。数多くのプロジェクトに資金供与される一方で、多くの市民社会組織(CSO)は、政府組織のみがこれらの助成金を申請・利用できると考えている。このギャップを埋め、連携を強化するため、BTFECはブータンCSOネットワークと共同でネットワーキング・イベントを開催した。全国から40以上のCSOが参加した。

非政府組織であるクリーン・ブータンはBTFECの受益者のひとつで、約1,000万ニュルタムの助成金を受給した。これにより、国内初の廃棄物アカデミーが設立され、最近首都で開講された。BTFECは、事業提案書に対して資金供与することで運営されている。

「多くの人がこの信託基金の給付対象は政府だけだと思い込んでいます。でも、私たちは2015年には既にプロジェクトの助成を受けていて、普及啓発の小さなプロジェクトを実施することができました」(クリーン・ブータンのニドゥップ・ツェリン事務局長談)

この日のイベントでは、特に新しいCSOのための助成金の受給資格について明らかにした。

「CSOは自分たちで資金を探さなければならないので、資金確保できるかどうか本当に心配でした。また、以前はBTFECについて知りませんでした。今日のネットワーキングで疑問が解消されました。他の人のことは知りませんが、私のような初心者には本当に役に立ちました」(Duedroi Rangwang Zhidhey Tshogchungのプログラムオフィサー、キンレイ・クンザンさん談)

「環境に関するCSOだけが対象であるという先入観がありました。私は保健分科会に所属していますが、そうでなければ助成金を利用することはできません。このワークショップで得たのは、私たちにでも応募できる可能性があるということです」(ブータン脳卒中財団創設者、ダワ・ツェリン氏談)

BTFECの専務理事は、社会とその福祉向上のためであれば、誰でも助成金を申請できると述べた。

「この啓発ワークショップのおかげで、私たちが助成金の選考を行うのは、団体や機関ではなく、主に事業提案書に基づいていること、その提案者が持つ革新的なアイデアによって社会にどのような変化をもたらすことができるかということを理解してもらえたと思います」(BTFECのマネージング・ディレクター、カルマ・チェリン博士談)

BTFECには2つの助成金がある。緊急の問題に対処するための小規模助成金は40万ニュルタムが上限で、大規模助成金は最長3年間で1,500万ニュルタムが上限となっている。毎年ウェブサイト上で約1ヶ月間提案募集を行う。今年の締切は8月15日だった。

知り合いのCSOが15日締切でプロポーザル(事業提案書)を出したいのでアドバイスをくれと1週間ほど前に僕に連絡してきていたけれど、これだったんですね~。でも、遠隔地にいる僕らをプロジェクトの枠組みに巻き込むのはどうかと思ったけれど…。

CSOはどこも資金確保で苦戦を強いられているのだろうから、BTFECのこのアナウンスは福音だ。ちょっと解せないのは、今年度の事業提案書締切日にこのようなネットワーキングイベントを行っている点だ。普通の感覚でいえば、もし今年度の募集を8月15日締切と設定するなら、受付開始日だった筈の7月16日よりも前の日付で募集アナウンスして、応募勧奨に努めるべきだったと思う。

実際にそうやっていたのかもしれない。そこはメディアの報道の内容だけでは想像できないところだ。丁寧に早めに応募勧奨すると、膨大な事業提案書が殺到すること必至だからというので、あえてこの、次の募集締切日から最も遠い日で応募勧奨をしたのかもしれない。1年間かけて、じっくり事業構想を練って下さいというメッセージだったのかもしれない。

でも、大方のCSOは、この資金受給機会に色めき立って、一刻も早く事業提案書を書かねばと思ったことだろう。ブータンでそれだけ超短期間で複数のプレイヤーを巻き込むような事業実施枠組みを形成するのは容易なことではない筈なのに…。

また、BTFECの活動助成は、そうはいっても気候変動対策や生物多様性という環境関連の課題に対する目配りが必要な案件が対象となる。僕にアドバイスを求めてきたCSOの方は、「今は気候変動対策が組み合わさっていないと助成金は取れない」と仰っていた。本来的活動の中に環境や気候変動対策が組み込まれているCSOならともかく、そうでないところは頭をひねらなければいい事業提案はできないし、いい事業提案をするには、そういう要素を持った新たなプレイヤーとの連携を提案内容に組み込む必要が生じる。

そこでまたもやファブラボの話と組み合わせて僕は考える。要すれば、提案団体がどこであろうと、そこが給付された助成金の一部がファブラボに入ってくる仕組みがあるといいと思う。

第1に、効果測定のためにはデータを収集できるシステムを組み込む必要がある。この部分はファブラボでできる。

第2に、そういう提案には近頃流行の「水耕栽培」や「廃プラスチックの熱圧延」等がくっついてくるケースが多いが、それらのプロトタイプはファブラボで作れる。さらに、それらを各々のCSOの受益者の収入向上や雇用創出と組み合わせないといけないわけだが、それは各CSOが考えるべき領域。

要すれば、気候変動や生物多様性と組み合わせた事業提案を考えるなら、ファブラボとコラボする余地があるのではということが言いたい。

でも、この記事をもう一度読み直してみると、こんなことも書かれている。BTFECは、組織や団体に対して助成するのではなく、あくまでも事業提案書をベースに、プロジェクトが助成対象なのだという。たぶん、この点は、浮かれているCSOの代表にはちゃんと伝わっていない可能性が高いが。であれば、来年8月15日を目指して、ファブラボ側のイニシアチブで事業提案書を書いて提出するというのも一案なのだと考えられる。

ああ、それなら挑戦してみたいな―――と思う一方、僕の任期もあと4カ月しかないので、少なくともファブラボCSTで事業提案を検討するのは無理だな。逆算していったら、この4カ月はすでに相当きついので。
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