サムチの機会 [ブータン]
サムチの地域経済は回復途上
Samtse’s local economy improving
Rajesh Rai記者(サムチ)、Kuensel、2022年7月2日(土)
https://kuenselonline.com/samtses-local-economy-improving/
【ほとんど抄訳】
最後のロックダウンが終わってから3ヵ月、サムチの町では、ビジネスが通常基調に戻りつつある。ビル建設が終わり、多くの店舗がオープンした。
バル・バハドゥル・ゲレさんは1カ月前に小さな雑貨店をオープンさせた。今のところ業況は順調だ。初めての起業で開店当初はやや不安もあったが、事業は成長を始めている。彼はサムチやプンツォリンの卸売業者から仕入れて自身の店舗で販売している。
県庁所在地として、サムチの町には、タシチョリン、ドロカ、ゴムトゥから買い物客が訪れる。リンズィン・ゲルモさんはレストランのオーナー、ロックダウンが完全解除されてからは、業況は普通だという。7カ月前に開店したレストランには、来店者が多い。
ニドゥップ・ドルジさんは衣料品店のオーナー。衣料品を扱う事業は初めてだという。業況には変動もあるとのこと。しかし、以前と比べると、サムチの町の経済には大きな変化がいくつか見られたという。新築ビルの家賃は月額42,000ニュルタム、ロックダウンがまた来ると、破産に追い込まれるとニドゥップさんは危惧する。
一方、古くから経営している店舗オーナーにとっては、多くの新規参入者があるのはいい変化だと歓迎する声もある。ジャイ・プラカシュ・ショップのオーナーは、商品の品ぞろえや価格帯の違いが、消費者に多くの選択の余地を与えると述べる。顧客が分散されるので、以前ほどは売上げが上がらないが、今売上げが落ちているのはモンスーンの影響で、顧客が買い物のために外出しないからだと分析している。
ゴヤール&サンズ雑貨店のオーナーは、消費者にはプンツォリンでの購入、インド側での購入等の豊富な選択肢があると指摘。ゴムトゥの住民は、以前はサムチの町に買い物に来ていたが、プンツォリンまでのアクセス道路がオープンし、さらにコロナの行動制限が緩和されるにつれ、ゴムトゥの住民でサムチで買い物を済ませる人は、全体の10%程度になったと指摘している。
一方、サムチの町の住民は都市開発事業の完了を待ち望んでいる。旧市街地は廃止され、2階建ての商店街の整備が始まったのは2015年のこと。まだ37の区画が建設待ちだが、そのほとんどが新市街地の中心から外縁部にある。住民と同区画のオーナーはダムダム工業団地の操業開始が大きな経済機会をもたらしてくれると期待している。 .
ブログでも公言していた通り、先週木曜日はサムチの町まで日帰りで行ってきた。大雨の中での訪問で、帰路の土砂崩れと道路封鎖が懸念されたため、5時間程度の現地滞在だった。クエンセルのプンツォリン駐在員のラジェッシュ・ライさんが入れ違いでサムチ入りされていたようで、土曜日の記事でサムチの地元経済がフィーチャーされていた。
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