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『暮らしの質を測る』 [持続可能な開発]

国連人間開発指数2017で134位に
Bhutan ranks 134 in 2017 UN Human Development Index
BBS、2018年9月24日、Sherub Dorji記者
http://www.bbs.bt/news/?p=103990

2018-9-24 BBS.jpg
【ポイント】
ブータンの人間開発指数(HDI)は2017年に0.612となり、これは2005年の0.510から大きく改善。長寿化、就学率改善、1人あたり国民所得の改善等が貢献。2005年以降、ブータンの出生児平均余命は64.9年(2005年)から70.6年(2017)に、学校就学年数もほぼ倍増した。経済面では、1人あたり国民所得は4,000ドル強(2005年)から8,000ドル強(2017年)に上昇。

一方で、経済活動やエンパワーメントにおける男女間の不平等は依然としてHDI改善の足枷になっている。女性議員の比率、の女性は中等教育修了率、女性の労働参加の割合等がその指標となる。女性議員の比率は、ネパールに場合は29.6%、南アジア地域平均で17.5%だが、ブータンはわずかに8.3%である。また、女性の中等教育修了率はブータンの場合わずか6%であり、これは男性の13.7%と比べてはるかに低い。ネパールの場合は少なくとも27.3%の女性が中等教育を修了している。女性の労働参加率は58%で、男性と比べて約25ポイントも低い。こうして、ジェンダー不平等指数(GII)では、ブータンは160カ国中117位にとどまる。

◇◇◇◇

国際機関や国際シンクタンクがこの手の国際比較データを公表するたびに、ブータンではしっかり報じられる。国連開発計画(UNDP)の出す人間開発指数(HDI)や、世界銀行の投資環境評価(Doing Business)等がその典型例だ。国際社会からどのように見られているのかを非常に気にしている様子が窺える。国連の眼を気にしているから、記事の中でのジェンダーの扱いもほぼ特出しに近い。少なくとも、日本に較べたらちゃんとやってるようには見える。日本でHDIをメディアが取り上げることなどほとんどない。

BBSのこの報道は、先にクエンセルが9月18日付の記事で取り上げたのを受けてのものだと想像する。テレビと新聞とメディアは違っても、両者の間にはどうやらライバル心があるらしい(その割に、クエンセルの記者は僕の剣道の取材には来てくれないが)。クエンセルの方では、ランクコンシャスなメディアらしく、189カ国中135位(2017年)から134位(2018年)にランクアップしたことを中心に報じている。

中等教育修了率は男女ともに僕らば思っているよりは低いという印象だが、これは中等教育が普及し始めた時期が最近なので、中等教育修了者が人口の大半を占めるようになるまで、あと20~30年ぐらいかかって徐々に改善されていくのだろう。

ところで、今日はブータンHDIは前置き。本論は本の紹介である。

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