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首相一般教書演説における大学教育改革 [ブータン]


【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】
教育分野における国際専門家グループの調査によると、ブータンの新卒人材は国際的な就職市場で職を得るのに知識や技能を持ち合わせていないことが判明した。首相は、8日、国会上下院合同会議において、首相一般教書を発表する際にこう述べた。これは国内のある大学における教育の質を調査した結果判明したことの一つだという。

一般教書では、王立ブータン大学、労働省、教育省といった関係者間の連携が不十分な文化が、教育の質を著しく低下させていると指摘している。

「我々は皆、質の高い教育が行われていないことを知っている。また、どこで失敗したかも知っている。しかし、我々はこれにより多くの時間を浪費してきたように思える。国王陛下は常々、主要な改革のひとつは教育制度であるべきだとおっしゃっている。教育制度改革はすでに始まっている」と首相。

首相はさらに、教育の質を向上させるためには、科学、技術、工学、数学、すなわちSTEM科目が重要であると付け加えた。報告書によると、STEM教育は将来の知識集約型社会への生命線とみなされている。STEM科目を選択する生徒が減少しているため、この傾向を逆転させる必要があると報告書は述べる。

首相は、昨年、クラス11(日本の高2相当)に4000席設けられた理系選択課程のうち、約3,000人の生徒しか埋まらなかったと報告。逆に、人文系と商科系の選択課程は席が不足する事態に。また、国内の教育の質を向上させるために多くの仕事をする必要があることを強調した。

新しいコースの導入と関連性のないコースの廃止の一環として、シェラブツェ大学では、2023年までに3つの新しいプログラムが導入される予定。データサイエンスとデータ分析の学士課程、デジタルコミュニケーションとプロジェクトマネジメントの学士課程、そして経済学と政治学の学士課程の3プログラム。報告書によると、TVETと技能開発は、多様な教育経路を作るために主流の教育の一部と位置付けられ推進されるという。
《後半に続く》

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共通テーマ:日記・雑感

『定価のない本』 [読書日記]

定価のない本 (創元推理文庫)

定価のない本 (創元推理文庫)

  • 作者: 門井 慶喜
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2022/10/19
  • メディア: Kindle版
内容(「BOOK」データベースより)
神田神保町―江戸時代より旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年が経ち復興を遂げつつあった。活気をとり戻した街の一隅で、ある日ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰されており、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが、間もなく事故現場では不可解な点が見付かる。行方を眩ました被害者の妻、注文帳に残された謎の名前―さらには彼の周囲でも奇怪な事件が起こるなか、古書店主の死をめぐる探偵行は、やがて戦後日本の闇に潜む陰謀を炙りだしていく。直木賞作家の真骨頂と言うべき長編ミステリ。
【購入(キンドル)】
長年の親友が推していた本。本が好きな人、神田神保町にお世話になっている人にはお薦めの作品である。神田神保町がなんで本の街、古書の街になっていったのか、その歴史がわかるだけでなく、古書店に陳列されている古書に対する見方も変わるだろう。丸善の商売や人材養成のシステム、白木屋デパートの位置付け、皇居にある楠木正成像など、ところどころでトリビアもさしはさまれていて、かなり満足感の得られる内容だった。

物語自体はフィクションだけれど、ところどころで実在の有名人をストーリー展開に絡めてくる。それらが伏線としてちりばめられていて、それらもいい具合に終盤回収されていく。エンタメ小説として読む分には面白いと思う。

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『野生化するイノベーション』 [仕事の小ネタ]

野生化するイノベーション―日本経済「失われた20年」を超える―(新潮選書)

野生化するイノベーション―日本経済「失われた20年」を超える―(新潮選書)

  • 作者: 清水洋
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/08/21
  • メディア: Kindle版
内容(「BOOK」データベースより)
「最新経営学」で日本企業を復活させる!「米国のやり方」を真似すれば、日本の生産性は向上するはず―そんな思い込みが、日本経済をますます悪化させてしまう。米・英・蘭・日の名門大学で研究を重ねた経営学のトップランナーが、「野生化=ヒト・モノ・カネの流動化」という視点から、イノベーションをめぐる誤解や俗説を次々とひっくり返し、日本の成長戦略の抜本的な見直しを提言する。
【購入(キンドル)】
2019年に職場で机を並べていた同僚から、昨年突如メールが来て、薦められた本。その同僚と一緒に仕事をしていた当時は、年下なのに平気で人をバカ呼ばわりするそいつに反目し、何度も口論に至った。あまり印象は良くない奴だったけれど、他人がバカに見えるぐらいに仕事は猛烈にできた。付き合いで飲みに行ったりするのは時間の無駄だと公言していて、確かに読書家であった。

そんな彼が、机を並べていた当時僕が言っていた話が最近ようやく理解できるようになってきたと言って、そのきっかけになった本を数冊紹介するのに僕にメールしてきたというわけ。著者が頻繁に用いておられる「ジェネラルパーパス・テクノロジー」(汎用性の高い技術)というのが、僕が当時「やりたい」と言ってたことと通じると彼は感じたらしい。

確かに、最近うちのプロジェクトに来られていた日本人研究者も、デジタル・ファブリケーションを「ジェネラルパーパス・テクノロジー」と表現していた。汎用性が高いという意味では、確かにそうだと思う。

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『和僑』 [読書日記]

和僑 (祥伝社文庫)

和僑 (祥伝社文庫)

  • 作者: 楡周平
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2017/08/08
  • メディア: 文庫

内容(「BOOK」データベースより)
宮城県緑原町に老人定住型施設「プラチナタウン」が開設され四年。町は活気を取り戻し居住者は増えた。だが、町長の山崎は不安を覚えていた。いずれ高齢者人口も減り、町は廃れてしまう―。山崎は、役場の工藤とともに緑原の食材を海外に広め、農畜産業の活性化を図ろうとする。だが、日本の味を浸透させる案が浮かばず…。新たな視点で日本の未来を考える注目作!
【購入(キンドル)】
『プラチナタウン』の続編だということで、10年前に前作を読んでいた者としては、続編を読まないわけにはいかない。前作を読んだ当時も、これって一時的には効果があるけれども根本的な課題解決にはならないだろうなとは予想はしていた。いくら元気な高齢者を外から集めてきて需要を創出したからといって、その高齢者が20年もしたらどんどん鬼籍に入るし、国はこういう成功事例にはすぐに飛びついて、こういう事例を全国各地で増やそうと奨励するから、必ず競争が起きる。

ただでも縮小していくパイを増えていくプレイヤーが争奪するという構図で、絶対サステナブルじゃない。そういう感覚は、ちょっと人口学をかじって冷静に見ている者ならわかるのだが、今が良ければそれでよいと思っていそうな地元の住民にとっては、なかなか理解してもらいづらい。

次期町長選挙も絡んでくるので、細かいところでのストーリーの展開には読めないところもあったが、冒頭の紹介文にもあるような方向で、一応落ち着いていく。エンディングは予想通りだが、予想通りであったとしても読後感はまずまずだった。

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