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首相一般教書演説における大学教育改革 [ブータン]


【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】
教育分野における国際専門家グループの調査によると、ブータンの新卒人材は国際的な就職市場で職を得るのに知識や技能を持ち合わせていないことが判明した。首相は、8日、国会上下院合同会議において、首相一般教書を発表する際にこう述べた。これは国内のある大学における教育の質を調査した結果判明したことの一つだという。

一般教書では、王立ブータン大学、労働省、教育省といった関係者間の連携が不十分な文化が、教育の質を著しく低下させていると指摘している。

「我々は皆、質の高い教育が行われていないことを知っている。また、どこで失敗したかも知っている。しかし、我々はこれにより多くの時間を浪費してきたように思える。国王陛下は常々、主要な改革のひとつは教育制度であるべきだとおっしゃっている。教育制度改革はすでに始まっている」と首相。

首相はさらに、教育の質を向上させるためには、科学、技術、工学、数学、すなわちSTEM科目が重要であると付け加えた。報告書によると、STEM教育は将来の知識集約型社会への生命線とみなされている。STEM科目を選択する生徒が減少しているため、この傾向を逆転させる必要があると報告書は述べる。

首相は、昨年、クラス11(日本の高2相当)に4000席設けられた理系選択課程のうち、約3,000人の生徒しか埋まらなかったと報告。逆に、人文系と商科系の選択課程は席が不足する事態に。また、国内の教育の質を向上させるために多くの仕事をする必要があることを強調した。

新しいコースの導入と関連性のないコースの廃止の一環として、シェラブツェ大学では、2023年までに3つの新しいプログラムが導入される予定。データサイエンスとデータ分析の学士課程、デジタルコミュニケーションとプロジェクトマネジメントの学士課程、そして経済学と政治学の学士課程の3プログラム。報告書によると、TVETと技能開発は、多様な教育経路を作るために主流の教育の一部と位置付けられ推進されるという。
《後半に続く》
一方、首相は、経済、健康、農業、雇用などの状況についても言及した。

報告書によると、9月までの輸入は900億ニュルタム超。また、輸出は300億ニュルタムを下回る。

「輸入品と輸出品では中身が全く違う。輸入は完成品が多く、輸出は原料ばかり。輸入は食料品で、投資とはいえない。このような貿易赤字は問題」と首相。

また、水力発電を経済分野として考える際には、再考が必要だと指摘する。2021年の全水力発電所からの総収入は116.4億ニュルタム。しかし、水資源が減少する季節になると、発電量は約1,400MWと、ピーク時から60%減少する。この時期ブータンが電力輸入のために支払う金額は、水力発電事業からの収入を相殺してしまうと付け加えた。ブータンは、電力を1単位あたり約3ニュルタムで輸出し、電力需給ひっ迫期にはそれより高いレートで輸入している。昨年は、1ユニットあたり約4ニュルタムを支払って電力を輸入した。

保健分野では、ギダコムの王立感染症センター(RCID)以外に、2500床を有する完全自己完結型の常設検疫センターの建設が南部地区で進行中であると首相は述べた。これは、将来のパンデミックや感染症の発生に備えるもの。また、国内に医学部を設立する計画についても述べた。

首相はまた、国の幸福と発展のための継続的な努力を続けるDesuupへの謝意も表明した。

後半部分は経済状況に関する現状認識なので解説は端折るが、12月8日に首相が発表した2022年一般教書は、紙面のかなりの部分を現在進行中の大学教育制度改革に割いているようなので、RUBのカレッジの1つに身を置く者としては、読んでおく必要がある報告書だと思っている。来週、ちょっと時間があるうちに目を通して、場合によってはもう1つ持っているnoteの方のブログで、しっかりした解説を付けたいと思っている。

後半部分は事務方が集めてホッチキス止めした分野課題別の現状認識報告で、ダブルチェックが行われていないのか、事務方の認識間違いがそのまま活字化されて、報告書にそのまま載ってしまうことがある。昨年の報告書に、「2022年中にCNRとJNECにファブラボ設置予定」とあったが、JNECではなくCSTの間違いだった。このあたりにも、教育省とRUBの連携の拙さが垣間見える。また、発表する首相もそうした各論のいちいちを読んで自ら確認しているわけではないだろう。

ただ、本文はさすがに読んでおられてのこの報告内容なのだろう。僕自身は今みたいに人文社会科学系をばっさり切り捨ててSTEM教育に舵を切るのには、自分が文系人間だから複雑な心境で見ている。STEM教育といっても人文社会科学系の知見は必要であり、重要なのはSTEM系の教育が人文社会学系の知見とうまく融合されることなのではないかと思っている。

長年取られてきたRUBの単科大学の仕組みに手を加えて、工科大学に人文社会学系のコースも加えて学内での融合を図るとか、工科大学にいくつかあるラボの間の横の連携を図るとか、はたまが教職員、学生を全員学内に寄宿させて周辺地域から隔絶された環境に置いて教育を行うといったやり方を見直して地域に大学を開くとか、そんな作業仮説がすぐに思い付く。この大学教育制度改革を主導しているシンガポールのコンサルタントが僕が思っているようなことにも耳を貸してくれるなら、そういう意見は述べてみたい気もする。現状そういう機会もないが。

いずれにしても、ここで書いていることも、報告書を読む前の仮説的見解に過ぎない。僕のいるプロジェクトの外部条件ともいえる大きな方向性の議論なので、読まないわけにはいかない。ちゃんと中身を確認した上で、改めて書かれている内容を整理してみたい。
https://www.cabinet.gov.bt/wp-content/uploads/2022/12/State-of-the-nation-2022.pdf
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