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国際障がい者デー2017に向けて [ブータン]

国連障がい者権利条約が障がい者福祉の鍵
UNCRPD essential for well-being of persons with disabilities
BBS、2017年12月4日、Phub Gyem記者
http://www.bbs.bt/news/?p=85659

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【ポイント】
国連障がい者権利条約(UNCRPD)は、障がい分野における国連の数十年間の作業に基づいて構築され、障がい者の権利と福祉の増進を目指している。ブータンがこれを批准すると、さまざまな障がいを持つ多くの人々の生活の改善につながるかもしれない。障がい者がアクセスしやすい設計の施設が増え、障がい者の社会的包摂が進み、人々が自信を持って自立し、社会に貢献できる環境の構築にも役立つ。

3日、国際障がい者デーを記念して、ダクツォ特別児童青少年職業訓練センターは、同センターに通う生徒が運動能力を競うスポーツイベントを開催した。ダクツォのデキ・ザム事務局長は言う。「教育省は既に特殊教育ニーズ(SEN)プログラムを実施しており、SENを持つ学校として15〜16校が登録されています。障がい者に平等な機会を与えるために、障がい分野で活動している市民社会組織や関係省庁もあります。」

UNCRPD批准は、障がいを持つ人々の権利と幸福をさらに向上させ、促進すると事務局長は言う。「ダクツォで働いてみて、私は、情報、技術、教育、その他あらゆるインフラ等、様々なものへの平等なアクセスが保証されるよう、ブータンは早期に批准を進めるべきだと思います。」

国連ブータン常駐代表のジェラルド・デイリー氏は、ブータンは条約を批准することによって利益を得ることができ、また利益を得ることができる多くの分野があると述べた。 「例えば、建物の新規建設が障がい者にアクセスしやすいものにしていくことに重点を置いていきたい。条約を批准することで利益を得ることができる他の分野では、データ収集を強化することが重要。実態が把握できれば、我々はどこの誰が障がいを抱えながら暮らしているのかを理解し、政府の限られた資源が賢明に使われるようになるだろう。」

政府は条約の重要性を認識している。2010年の条約署名以来、多くの制約が批准手続の妨げになっている。国連が求める多くの義務を履行しないと、批准準備は整わない。数週前に上院が行った討論会で、ダムチョ・ドルジ外相は、なぜ政府が条約を批准できないでいるのかとの説明を求められた。 「第一に、我々には専門知識がない。第二に膨大な予算が必要であり、第三に現在のインフラに大きな変更を加える必要があるかもしれないからだ。」と大臣は答弁している。「我々はこれらすべてを準備しなければならず、それには多くの調査と予算の準備が必要となる。条約の義務を履行できない場合、2年後に報告書提出が求められ、そこでも義務が履行できていない状況があると、その国はやる気がないのだと見なされる。」

一方で、外相、批准に向けたハイレベル・タスクフォースが、条約批准に必要となる法的・技術的見地を検討し、内閣に報告書を提出したと述べた。ブータンは、第65回国連総会で約190カ国とともに条約署名している。

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タグ:障害
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