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『売れないものを売る方法?…』 [仕事の小ネタ]

売れないものを売る方法? そんなものがほんとにあるなら教えてください! (SB新書)

売れないものを売る方法? そんなものがほんとにあるなら教えてください! (SB新書)

  • 作者: 川上 徹也
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2017/12/06
  • メディア: 新書
内容(「BOOK」データベースより)
売れないものを「モノを変えずに」「お金をかけずに」「時間もかけずに」売ってこい。そんな無理難題を、言われる人は少なくないと思います。「そんなのムリに決まってる!」。たしかにそうかもしれません。でも本書にはこの難題に見事こたえて大ヒットした売り方がたくさん紹介されています。工夫次第、売り方次第でモノは売れる。それをぜひあなたも体験してください。

以前、僕が懇意にしてる方から、「最近はプロダクトアウトの発想への偏りがひどくなった。ものを売るときはマーケットありきなのに」という趣旨のことを言われた。特に、ブータンで駐在していて、このことを感じることが頻繁にあった。旅行でブータンを訪ねたことがある人なら感じられたことがあるのではないかと思うが、外国人旅行者向けに売られているおみやげものがどこへ行ってもたいてい同じで、製品差別化がほとんどなされていない。ブータンの売りの伝統工芸品は、決められたルールに基づいて、原題にできるだけ忠実に作ることが美徳と評価されるらしいので、個々の職人が独自のセンスを前面に出すこと自体があまり受け入れられていないらしい。

ティンプー市内にOGOP(一村一品)のアンテナショップがあるが、全国の異なるお米が1キロの真空パックで売られていた。OGOPの統一ラベルを使っていて、それなりにパッケージングはきれいだが、誰に売りたいのかが曖昧だと感じた。外国人向けなら1パック1キロというのは重すぎるし、国内のブータン人向けならサブジマーケット(野菜市場)に行けば同じものをもっと安く購入できる。

OGOPと同じようなことを、ブータン商工会議所(BCCI)ではODTP(一県三品)として行っている。チュカのキウイなんてその典型だと思うが、ポテンシャルがある農産品だからと、加工度を上げる付加価値などつけず、そのまま売りに出している。「ブータンの農産品はナチュラルなのが売りだ」と言われる。そりゃ宗教上の理由で農薬を使ってない点はそうだと思うけど、形も大きさもバラバラ、適当に放置しておけば自然と育つようなものを、加工度も上げずにそのまま出せば売れるというので可とする発想もすごいと思う。単に農産品を推奨するならBCCIの付加価値って何なんだろうかと首を傾げる。

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