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『地球公共財』再訪 [仕事の小ネタ]

地球公共財―グローバル時代の新しい課題

地球公共財―グローバル時代の新しい課題

  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版
  • 発売日: 1999/11/01
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
国境を超えて広がる問題にどう対処すればいいのか?環境汚染や金融不安、伝染病、安全保障など、地球規模に影響を及ぼす課題の克服には「地球公共財」の概念が不可欠だ。セン、サックス、スティグリッツなど最先端の知性が21世紀の国際協力像を論ずる新時代のテキスト。国連開発計画(UNDP)報告書抄訳。
【読んだわけじゃないので…】
僕が某私大で修論のテーマを決める際、いちばんしっかり読んだ文献である。このブログを書き始める以前に読了しているので、ブログで取り上げるのは初めてのことになる。

僕はお陰で修論でも国際公共財を取り上げたのだが、修論を提出して以降、ふだんの仕事でその時の修論執筆が役に立ったという局面は一度しかない。二国間援助で国際公共財支援を行うのはかなりの調整能力が求められえるし、当時の僕自身の論点も、むしろ国際機関向けの拠出を増やせというところにあった。

ところが、ここ1カ月ぐらいの間に、僕は、ひょっとして今僕が関わろうとしていること自体が国際公共財の生産活動なのではないかと思い始めた。きっかけは某ウェビナーにおける韓国援助機関KOICAの研究員の方のプレゼンだった。

その中で、この研究員は、「オープンソース・オープンデータ」を「国際公共財」と捉えておられた。久しぶりに「Global Public Goods」という言葉を聴いたなと思う一方、そうか、「オープンソース・オープンデータ」が「国際公共財」だというのなら、今世界のファブラボやメイカーコミュニティのネットワークにおいて、医療器具や障害者自助具の設計データをオープンソースにしようとする動きも、国際公共財供給のイニシアチブとして捉えられるのだ。そのことに気付いた。

もっと言えば、InstractablesやWikifactory等で推奨されている、ハードウェアの製作プロセス自体のオープン化の動きも、国際公共財なのだ。しかも、あまり援助に頼らない、民間レベルで進められている国際公共財供給なのだ。

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