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この小豆は日本市場向け [ブータン]


小豆栽培がBBSで取り上げられていた。農業省のすすめで小豆栽培に転換したチラン県セルギタン・ゲオッグ(郡)からの報告で、記事のしまいの方で、来年2月に収穫された小豆は、政府に買い上げられ、日本市場に輸出されるとまで書かれていた。

僕の前回の駐在の頃、日本の商社が小豆の生産委託をブータンに導入しようとしたことがあった。日本市場にではなく、日系企業が増え続けるインド市場向けということで。しかし、農家の求める買取保証価格が高すぎて断念されたと聞く。なんでそんなに強気なんだとボヤいておられたそうだ。当時近くにおられた農業の専門家に聞くと、「小豆は生産に適した高度がトウガラシと競合するので、トウガラシを参考価格にして、それよりも高い条件が提示されないと、農家はわざわざ作付転換しない」そうだ。なるほど。

この記事によると、元々耕作放棄地だったところで小豆栽培を始めたそうだから、当時の商社さんが直面したような抵抗は農家にはなかったのかもしれない。また、記事では1kgあたり250ニュルタムで政府が買取りを保証しているみたいだが、これって相当高い気がする。日本への輸出でペイするのだろうか。ブータンで「オーガニック」といったら、粗放栽培と大きく変わらないので、価格の割に質がイマイチということにもなりかねない。「ブータン」ということもあって、最初は関心を持って手に取ってくれるかもしれないが、日本の消費者は買い続けてくれるのだろうか。

こちらで在留邦人向けにテストでもすりゃあいいのにね。在留邦人の間で、あんこの需要は確実にあると思う。数年前に日本の商社が狙っていたのだって、インドの在留邦人は皆あんこが恋しいというところに注目していた筈だ。インドのスイーツは文字通りスイートすぎるため、ほどよい甘さのあんこはありがたいのだ。国内産であっても小豆があるのなら、あんこは作ってみたい。僕ですらそう思ってしまう。

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