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ブータンの市民社会組織(CSO) [ブータン]

市民社会と政府の協働は浅く限定的
Shallow and limited collaboration between CSOs and government
Kuensel、2017年5月4日、Yangchen C Rinzin記者
http://www.kuenselonline.com/shallow-and-limited-collaboration-between-csos-and-government/

【ポイント】
5月2日から始まった「社会リーダーシップサミット2017」において、ティンプーのコンサルティング会社Gonefel Options Consultsのサロジ・ネパール氏は、市民社会組織(CSO)と政府の協働機会はあることはあるが、両者の関係は浅く、限定的だと指摘した。ブータンにおけるセクター間交流に関する調査の結果明らかにしたもの。同氏によれば、過去5年間のCSOの活動資金のうち、わずか3%が政府から供与された。残りはドナーからの供与による。「五ヵ年計画にはCSOの参加について言及されているにも関わらず、この結果は残念。次期五カ年計画の主要成果項目にもCSOに関連したことは一切書かれていない。」ネパール氏はさらに、幾つかのCSOは政府のプロジェクトに全く参加しておらず、事業実施のためにドナーに資金援助をアプローチせざるを得ない状況であることも、報告書の中で指摘している。

社会リーダーシップサミットの今回のテーマは「ブータンにおける市民社会の構築:ブータンの開発に対するインクルーシブなアプローチ」。

ブータンを代表するCSOの1つ、Samdrup Jongkhar Initiativeのダショー・ネテン・ザンモ氏は、CSOが地域レベルで事業を行う際、人々のマインドセットが大きな障害になることを指摘した。また、年次業績評価(APA)のような政府の枠組みが、人々がCSOと一緒に働くことを阻んでいるとも述べた。

シンガポール経営大学のスリヴェン・ナイドゥ氏は、CSOが必要としているのは資金だけではなく、対話や協働、知識共有の場であると指摘、政府の注意をひき、ともに働ける領域があるのではないかと述べた。

サミットは、ブータンメディア民主主義センター(BCMD)がスイス国際開発公社Helvetasの支援を得て主催。これにシンガポール経営大学の社会リーダーシップ研究所とCSOが参加して開催され、ブータンの喫緊の社会の課題や問題を克服するための協働を促進するためのアイデアやコミットメントを引き出す場として開催された。

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タグ:CSO
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