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『イン・ザ・プール』 [奥田英朗]

イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/03/10
  • メディア: 文庫
内容(「BOOK」データベースより)
「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。
久しぶりに「伊良部一郎」ワールドを味わいたくて文庫本を読んでみた。

僕の場合は『空中ブランコ』を先に読んで「医学博士・伊良部一郎」にはまったのだが、『空中ブランコ』と比べたら伊良部初登場の『イン・ザ・プール』は若干パワー不足かなという気もする。それでも面白いことには変わりがない。収録作品は5編あるが、最低2回は爆笑した。

大声で笑うという行為が時々必要だと感じる。一時帰国も本日で3日目。岐阜の実家に居候している間は、テレビで『探偵ナイトスクープ』や『エンタの神様』を見て、こういう作品も読んで、笑わせていただいている。そういえば著者・奥田英朗さんは岐阜県出身。岐阜で読むにはちょうどよい。
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『オリンピックの身代金』 [奥田英朗]

オリンピックの身代金

オリンピックの身代金

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/11/28
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていない。そんな気運が高まるなか、警察を狙った爆破事件が発生。同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた!しかし、この事件は国民に知らされることがなかった。警視庁の刑事たちが極秘裏に事件を追うと、一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ…。「昭和」が最も熱を帯びていた時代を、圧倒的スケールと緻密な描写で描ききる、エンタテインメント巨編。
この週末はオフィスの移転作業があり、その合間を見ながら本書を読んでいる。今日もこれから夜間シフトで新オフィスへの引越荷物搬入の立会に出かける。もう少しで読み終われるところまで来ているので中途半端で残念。でも、只今読書中ということでご紹介しておきます。
(3月22日(日)、17時30分記)

つい今しがた読了しました。感想は後ほど。
(3月23日(月)、7時50分記)

直木賞受賞作品『空中ブランコ』、『イン・ザ・プール』といった作品で「伊良部一郎」ワールドに毒されて奥田作品に入ってきた読者にとって、作者不詳で本作品を読むと、同じ作家が描いた作品だとは誰も想像つかないであろう。それくらい作風は全然違う。別に作家が誰かを考えずとも、本作品のサスペンス性は是非お薦めしたいと思う。

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『空中ブランコ』 [奥田英朗]

空中ブランコ

空中ブランコ

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/04/24
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。ここはどこ?なんでこうなるの?怪作『イン・ザ・プール』から二年。トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す。
他人様から借りたものはなるべく早く返したい、そんな主義の僕が職場の同僚から「面白いですよ」と本書を薦められ、なんと3週間も借りっ放しにしてしまうという不本意な事態に陥った。一刻も早く返したい、そう思った僕は、実家の両親ご一行がデリー滞在中であるにも関わらず、暇を見ては本書を読み込んだ。土曜も日曜も日中は予定があったが、土曜夜に一気に読み込み、日曜朝の外出前に読了した。

重松清が泣かせる作家だというのなら、奥田英朗も泣かせる作家である。但し、涙の理由は全く違う。本書を読んで涙が出たのは笑いすぎたからだ。小説を読んで笑いすぎて涙が出たのは町田康の『浄土』収録の「ギャオスの話」以来だろう。精神科医・伊良部一郎のハチャメチャ振りが面白くて読みふけってしまった。海堂尊『チーム・バチスタの栄光』に登場する不定愁訴外来・田口公平医師も神経内科医であるが、伊良部医師のハチャメチャ振り、人の話を全く聞かないところ、その言葉遣いはむしろ「ロジカル・モンスター」厚生労働省の白鳥圭輔に近い。但し、白鳥のロジカル振りとは異なり、伊良部は単に恐怖心のかけらもないただの子供と同じ精神構造に見えてしまう。ひょっとしたら計算ずくでそうしているのかもしれないが、少なくとも物語の中ではそれを示唆するシーンはない。

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