『八月の御所グラウンド』 [読書日記]
内容紹介【コミセン図書室】
女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目になった大学生。京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは---?今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない。青春の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る感動作2篇
万城目学作品を読むのは久しぶりだ。ちょっと調べてみたら、『鴨川ホルモー』『ホルモー六景』を読んだ2010年1月以来で、実に14年間も読んでいない。
ここまで間を空けると、何を読んでも新鮮に感じる。笑いの要素も込めながら、でも京都にまつわる歴史の一面をぶっこんでくる。ああなるほど、そういう展開か―――読み進めるうちに展開の予想もついてしまうが、それでいて、終わり方がまあまあ心地よい。
どちらも中編。特に本題ともなった「八月の御所グラウンド」は長い。それでも、スラスラ読めてしまうから読み終えるのに時間はさほどかからない。1~2時間の空き時間の穴埋めに、読める作品としてはなかなかおススメ。
これ以上はご勘弁を。これ、語れば語るほどネタ晴らしになってしまいそうなので。