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『少しだけ、おともだち』 [読書日記]

少しだけ、おともだち

少しだけ、おともだち

  • 作者: 朝倉 かすみ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/10
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより) ほんとうに仲よし?ご近所さん、同級生、同僚―。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。微妙な距離感を描いた8つの物語。

「忙しい」のを盛んに言い訳にするブータン人の前ではあまり言いたくはないが、僕もここ数週間、非常に忙しくかった、というのをゆっくり本を読んでいる時間もなかった言い訳にしたい衝動に駆られる。本読んでないのに新聞記事は盛んに読んで、ブログで紹介記事を挙げてるじゃないかというツッコミは飛んできそうだが。

ちょっとキザなセリフを吐かせてもらうと、こちらに来てから日本語を使う頻度よりも英語を使う頻度の方が高くなったせいか、それとも単に加齢のせいか、とにかく日本語の文章がスラスラ書けなくなった。昔はブログで1つ記事を書こうと思うと、4パラ構成でどうやって起承転結を描くか、楽に考えることができた。ところが今では1つの記事を書くための構成を考え、文章をひねり出すのにすごいエネルギーを消耗するようになった。考えがなかなかまとまらないのはきっと加齢のせいで、スラスラ文章が書けないのは普段の会話で日本語をあまり使わないからだろう。

さらに気になっているのは、日本語の文章が書けないどころか、日本語の文章が読めなくなってきていることだ。クソ長い日本語のメールに対する拒否反応は10年以上前から僕にはあり、当時のブログではこんな冗長なメールを上司に送信してきて報連相やったと言い張る部下に対する嫌悪感をあからさまに述べたこともある。そんなことで時間を費やすぐらいなら、サシで議論した方がよほど本人のためにも良いが、残念ながら報連相や意見交換をメールで行う人は今でも多い。それが行動様式化して染みついてしまっているのだろうから仕方がない。

あれ?また下手な駄文を書いてしまったかも。問題は、このクソ長いメールの文章に対する拒否反応は、単に書き手のためにならないということではなく、僕の頭の中にスラスラ入って来ないという読み手側の事情もある。メールを開けて、文章がクソ長かった時点で既に僕の心が閉ざされてしまうというのもあるが、辛抱して読もうとしても、集中力が続かない。きっと加齢(また)のせいもあるのだろう。

お待たせしました。そこでようやく本題である―――。

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