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『高齢社会白書』平成20年版 [読書日記]

平成20年版 高齢社会白書

平成20年版 高齢社会白書

  • 作者: 内閣府
  • 出版社/メーカー: 佐伯印刷
  • 発売日: 2008/06/03
  • メディア: 大型本
ケララ州にあるCentre for Gerontological Studiesから案内があり、来年2月にトリバンドラムで「80歳以上の超高齢者の健康と介護に関する国際専門家会議(International Colloquium on the Oldest Old (80+) with Focus on Health and Care-giving)」というのがあるので協力してくれないかと言われた。職場宛で来ていたが、レターの内容を見るとどうも僕がそういう分野で関心があるというのを承知の上で書いてきたような気がした。組織としてはサポートするのが難しいかもしれないが、僕自身はこういうのは折角の機会なので、日本の超高齢者の状況について発表でも試みようかと考え始めているところである。要約の提出は今月いっぱい、レポートの提出は1月15日が締切だという。やれるだろうか…。


そんな問題意識を持ちながら、先ず手始めに読んだのが『高齢社会白書』である。西ベンガル州出張に携行した本の第二弾で、4日(火)にコルカタの空港で搭乗を待っている間に一気に読み切った。

白書なので仕方がないのだが、表層的で物足りなさを感じたのは認める。また、今年度の白書では「高齢社会における仕事と生活の調和」をテーマとして、「高齢者や若い世代がともに、やりがいや充実感を感じながら働くとともに、家庭や地域生活などにおいても、自らのライフステージに応じて多様な生き方が選択できる社会を実現する必要があると」巻頭で岸田文雄前内閣府特命担当大臣が述べている。こうしたテーマ、特に白書の第1章「高齢化の状況」の中で再三にわたって引用されている「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」(平成16年)は、僕も少子高齢化について勉強を始めたいちばん最初の頃に読んだことがあり、その後このブログでも累々その主張を支持するような論拠となる資料を紹介してきた。だから、全体テーマとしてのこの主張は僕にとっては目新しいものではない。

逆に、今回の白書を読み始めるにあたっての問題意識としての「80歳以上の超高齢者」ということについては、白書はあくまで超高齢者(本書では「後期高齢者」と呼んでいる)を75歳超と位置付けているため、来年2月の会議に向けては「日本の将来人口推計」のデータでも参考にして80歳以上の超高齢者というので図表の引き直しを行なう必要があると感じた。正直、ものすごく参考になったというほどのものでもなかった。

その一方で、80歳以上の超高齢者という問題意識を外せば、高齢社会の課題を次の5項目に纏めるのは今後このテーマでレポートを書いたりする際には使えるかもしれないと思う。
①就業・所得
②健康・福祉
③学習・社会参加
④生活環境
⑤調査研究等の推進


さあ、これを読んでトリバンドラムの専門家会議で発表する気になれたかというと、まだちょっと物足りない。もう少し考えてみたいと思う。
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