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クエンセル的「トルコ地震の教訓」 [ブータン]


【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】
トランプカードで作られた家が潰れたかのように、倒壊した建物の瓦礫から数百人の遺体が発掘される中、3万人以上の死者と数百万人の避難者を出した最近のトルコ地震から、発掘された恐ろしい真実がある。

M7.8と7.5の地震は、トルコの現代史において最悪のものだった。しかし、前例のない犠牲者の数は、マグニチュードではなく、建造物の不備に起因するものである。同国の地中海沿岸からクルド南東部にかけての影響域の長さに沿って、数千の建物(中には十数階建ての建物も)が平らになっていると報告された。

当局が被害状況を調査し、生存者捜索が続けられる中、最大の死因は粗悪な建築基準-悪しき政策決定と腐敗の結果-であることが判明した。使用資材を含む建築基準に欠陥があることがわかり、当局は現在、説明責任を果たすべく、建設業者、エンジニア、自治体職員、プランナーなどを追及している。

地震は人を殺さないが、悪い建物は人を殺す、と言われる。これはトルコのケースでも当てはまるようだ。そして、基準が危ういのはどこでもそうかもしれない。私たちのようにマグニチュードの高い地震が起こりやすい国では、もっとひどいことになるかもしれない。我が国の属する地域では、大きな地震が起こると言われている。最近、地震の影響評価シミュレーションを行った専門家によると、ブータンで夜間に地震が発生した場合、最悪のケースとして、少なくとも9,000人の死者、10,000人の重傷者、40,000人の避難民が発生する可能性があるとのことだ。
《後半に続く》
この調査は人口密度に基づいており、建築基準については触れていないが、特にアドビレンガ(pachu)を使って建てられた建物の多くが地震の影響を受けやすいことが分かっている。 ブータンの都市部は比較的ましな方だ。ブータンには厳しい建築ルールがあり、市の建築検査官は、建築物を建てる際に品質と規格にこだわる。

基準を満たすにはコストがかかるので、どうしても妥協してしまう。鉄筋の太さやセメントと砂の比率など、建築基準法で定められた項目について、民間の建築業者が文句を言うのをよく耳にする。皆安く建てたいし、それを最大限利用したい。 また、今でもコスト削減のためにルールを回避する人たちがいる。その代償は、トルコのケースと同様、大地震が起きた場合は入居者が支払うことになる。

王立検査院の報告書を見ると、不正や基準の遵守で注意しなければならないのは、政府が外注している建物である。請負業者がすべて悪いと揶揄したり一般化するのではなく、仕事を最大限に生かすために手を抜くのは建設業界では当たり前のことなのだ。エンジニア、検査官、プランナーが結託すれば、基準が危うくなる可能性がある。技術者のミスは、レンガで埋め尽くされると言われる。

建設会社は、基準を満たすために技術者を確保することが義務付けられている。しかし、技術者の存在は、書類上だけだったり、検査官が現場に行って検査するときだけだったりする。厳しいルールがあっても、抜け道はたくさんある。失敗から学べないのは本末転倒。もっと大きな災難は、リスクを知っていながら行動しないことだ。

ブータンでトルコ大地震の話がメディアでとり上げられたのは、犠牲者の慰霊のために、王室主導でバターランプ灯火が行われたお話ぐらいだったのではないかと記憶している。2月6日の発災から10日近くが経過し、ブータンの全国紙クエンセルでも、2月15日(水)付の社説で、標題の論説を行った。

建築基準を遵守していない建造物の話はまさにその通りなので、これを指摘するのはいいとして、トルコ大地震からブータンが学ぶべきことはそれだけかというと、そうではないような気がする。図らずも大地震に見舞われてしまった場合に、救援活動はどのように行われるのか、装備はどの程度準備されているのか、その取組みが平時の官民の活動とどの程度連携しているのか―――。いろいろ疑問なことが多い。

今は首都に駐在していないので、中央でどのような議論が行われているのかは僕も知らないが、地方にいても普段の活動から心がけておいた方がいいことはある。CSTにいても、建築学科や土木工学科が耐震構造を論じているのは聞いたことがないし、Desuupが大地震を想定した救命救急活動の反復訓練をやっているというのも聞いたことがない。やっているのかもしれないが。

自分の肩幅でできること、その延長線上での拡張で本当ならできるといいと思うことを、noteでまとめてみた。ブータンへの提言というつもりで書いたわけでは必ずしもないが、いくつかの示唆は得られると思う。

国際NGO「Field Ready」のトルコ・シリアでの活動から学ぶこと
https://note.com/sanchai2022/n/n421e733b78e8
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