SSブログ

地方を見捨てないで下さい [ブータン]


先週のことになりますが、BBSがティンプー南部のギダコムでの王立感染症研究センター(RCID)の起工式の様子を報じていました。信任状奉呈のために来られていた日本の鈴木大使が出席されていたようです。

政府開発援助(ODA)による施設建設や機材供与は、日本としてのプレゼンスの大きい見せ場だと思うので、信任状奉呈式等に合わせて、要人出席の下でこのようなシンボリックなイベントが行われることには違和感はありません。ただ、それが大使の限られた訪問日程を考えてのことだと思われますが、交通の便が良いティンプーやパロあたりで組まれることについては、地方にもおいで下さいと申し上げたい気持ちもあります。

また、ハコものは確かにODAの真骨頂で、インドの資金援助なんかもハコもの建設で使われているものが多いので、それはそれでよいのですが、このところの大学教育改革がなぜかシンガポール人によってリードされていて、シンガポール人的な価値観に基づく強気の指導が進められているのを横目で見ていると、長年ブータンと寄り添ってきたことを自負する日本の代表が、この国の教育のあり方について何らかの見解を求められて開陳する機会がなかったのかどうかとも、思わないでもありません。


それと、大使館の医務官による健康相談会がティンプーで行われるとのアナウンスもありました。先月二度にわたって発熱を経験し、しかも月末にティンプーでひいた風邪の影響を引きずっていて、今でもときどき咳込んでいる状況なので、相談したい気持ちもやまやまなのですが、地方在住者の僕にはとても首都まで行けません。

いっそオンラインでつないでくれ―――そう要望したいと思ったりもしたのですが、そこでふと考えました。別に医務官がブータンにまでお越しになるタイミングじゃなくても、オンラインならデリーにいらっしゃる時でもできるのではないかと。それなら、今回医務官がわざわざブータンまでお越しになって、首都で健康相談会を開かれるのは、対面で会うことができる在留邦人だけを対象としてお考えになられていて、地方在住者に対しては、きっと別途オンラインでもやって下さるのではないかと。

それに、別に健康相談だけじゃなくても、ブータンの在留邦人の数は知れているのだから、地方在住者ともっ顔合わせできるような、もっと包括的な地方情報の収集のための対話の場を設けて下さらないものなのかとも、思ったりもするわけです。

1年前の今頃は首都でもロックダウンで、ただでも精神的におかしくなりそうな缶詰生活を強いられていて、あの時ほど「ちゃんと在留邦人全般への声かけをして欲しい」と思ったことはありません。今は平常化したので、ティンプー周辺の在留邦人にはこうして対面でお話しいただける機会があるわけですが、地方はそういう機会もなかなかいただけません。

いつかそういう日が来ることを期待しつつ、でもその頃には自分も本帰国しちゃってるかも。そういう変化が実現するよりも、自分の本帰国の日の方が確実に来るから。そこまで、自分の健康は自分で守ることを心がけていきたいと思います。



nice!(6)  コメント(0) 

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント