大雪、停電、そんな中のオンライン会議 [ブータン]
写真は5日(土)朝の、宿泊先のホテルの窓から見えるクロックタワーと、ティンプーチュ(川)対岸の景色です。前日日中より雪は断続的に降っていたが、本格化したのは夜からで、こりゃ明日の朝はあたり一面の雪景色だろうと予想した。
夜中、息苦しさで目が覚めた。僕は睡眠時無呼吸症候群の治療のため、1年前からCPAPを装着して就寝するのを日課にしていて、こちらにもあのCPAPの重い機械を持ち込んでいる。鼻の部分にだけシリコン製のマスクを装着し、そこに空気を送り込む装置なのだが、これが動いている間は口が開けられない。口呼吸ができないのだ。それだけ鼻への空気供給が行われているということなのだが、何かの拍子に機械が止まると、途端に息苦しくなる。それで夜中に目が覚めたのだが、停電が起きているのに気づき、それでノーズマスクを外して寝ることにした。
5時、また目が覚めた。元々早起きして週末読書に時間を充てようと思っていたので、そのまま起きたのだが、今度は部屋の電灯も点かないし、電気ストーブも点かない。これでは寒くて仕方ないので、またベッドにもぐり込み、キンドルの弱い灯りだけで読書を進めた。この停電は、7時過ぎまで続いた。
結果ティンプー谷の谷底に近いクロックタワー広場で、朝の積雪はこんな状態だったので、それほどすごい積雪だとは思っていなかった。ただ、お隣の谷になるプナカやワンディポダンでは64年ぶりの積雪があったとか、ソーシャルメディア上では、雪に覆われたプナカのゾンの写真とか、掲載されていた。
でも、この雪はそんなに楽しいものでもない。5日は、早朝の長時間停電にはじまり、何度も何度も停電が発生した。数分で復旧したケースもあれば、1時間以上長引いたものもあった。ようやく落ち着きを見せたのは、夕方になってからだった。
その間、ブータン電力公社(BPC)の方々は、現場で必死の復旧作業を行っておられた。積雪が電力供給に影響を与えた事例はティンプーだけではなく、雪の重みで鉄塔が倒れた写真(シェムガン)とか、停電の復旧作業に当たるBPCのスタッフの方々の作業シーンの写真(ルンツェ、モンガル)とか、沢山上がっている。僕らが部屋で電子機器のバッテリー残量を気にしつつ、寒さに震えている間、もっと寒い屋外で必死の作業をされていたBPCの皆さんのお仕事には頭が下がる。
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そんな中で、僕は夕方からZoom会議をホストする予定があった。
僕の実家がある岐阜県の有志による月例の勉強会で、もう20年ぐらい続いている。以前は対面で行われていたので、僕はよほどのことがなければ出席もしていなかったのだが、コロナ禍でオンラインに移行して下さったことで、僕は東京からでも出られるようになったし、こうしてブータンからでも出られるようになった。僕は今の仕事を終えて帰国したら、所属していた会社も辞めて、一時的にでも岐阜に戻ろうと思っているので、この勉強会はそのための布石のつもりでいる。
オンライン化への移行の提案は僕が行ったものなので、ある程度は参加にコミットしていくのは僕自身の責任でもあると思っている。ただ、主宰者からZoom会議のホストをやって欲しいと懇願された時には相当悩んだ。元々僕はZoomの有料アカウントを使っていたため、追加の会議をホストするのはタダなのだが、今はGoogle Meetを使えば90分の会議でもタダで運営できるので、有料のZoomアカウントに頼る必要は必ずしもない。
ましてやこういう停電とか、さらに言うと長引くロックダウンで市民のインターネット接続が殺到し、速度が遅くなっている。現に、僕は3日(木)、4日(金)に出席したZoom会議でいずれもネット接続が途中で不安定になり、数分間の離脱を余儀なくされた。
さらに、毎回の発表者は主宰者の方で決めて下さるが、画面共有の操作の自信がないのでスライドめくりはホストがやって欲しいと発表者から言われ、それを僕に打診されたりもする。さすがに、岐阜でやってるオンライン勉強会をブータン在住の僕がホストし、スライドめくりも遠隔で行うというのは、リスクが高すぎるので勘弁してほしいと固辞している。
今のところ、ホストの僕が会議室を開けたら、共同ホストを2人程度指名して、ホストの僕が落ちてもオンライン会議自体は続けられるような措置を講じているが、スライドめくりだけは拒否している。自信がなければ、会議開始の15分ぐらい前に入室して、操作確認のリハーサルをやればいいことだと思うし、それでも自信がなければ、発表資料を事前に参加者と共有しておくという手もある。Google DriveかGoogle Slideでドキュメントのリンクを事前共有してくれればそれにこしたことないが、それができる人ならZoomの画面共有もそれほど難しいことではない筈だ。
それで、なんとか昨日の会議も乗り切ることができた。停電が頻発する中でのオンライン会議ホスト、発表者の口調が早すぎたこともあるが、いつ会議接続が切れるかハラハラして、話の内容はうわの空で聴いていた。
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