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35年ぶり「ふるさと祭」 [地域愛]

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東京方面の業界関係者の関心が日比谷公園で開催された「グローバルフェスタ」に集まり、僕の知人の多くも出店していたであろう10月2日(日)、僕は数多の知人の集客への期待(?)を裏切り、故郷・岐阜県池田町で開催された「第35回みの池田ふるさと祭」の出店のお手伝いをしてきた。

第35回ということは、僕が13歳(中学1年生)の時に第1回が開催されたということなのだが、恥ずかしながら僕は中学時代にふるさと祭に行った記憶がほとんどない。行ったかもしれないし、行ってないかもしれない。そもそも今池田町中央公民館と池田町役場がある場所には35年前には僕が通っていた中学校の校舎があり、ふるさと祭の会場自体が別の場所だったのではないかと思う。中学校の体育館で毎年図工や習字の作品展示が行なわれていたのは覚えているが、父母に言わせるとそれは11月の文化祭で、ふるさと祭は毎年10月初旬に行なわれているのだという。

そんなふるさと祭に何故今年は出かけたのか。3週間ほど前、母から突然メールが入り、「オーガニックコットンの商品をふるさと祭のテントで販売できないか」と聞かれた。母も関わっている「国際親善を進める会」のテントで販売したいとのこと。僕がオーガニックコットン製品を扱っている某カタログ通販会社と付き合いがあって見込まれたようだが、その会社の製品はターゲット層が10~20代の女性で、ふるさと祭の来場者の年齢層とのギャップが大きいことや、商品を仕入れるなら誰かしらが代金立替をしなければならないが、その会社の製品は単価が高いので僕自身が立て替えるには負担が大き過ぎることなどの理由から僕はかなり難色を示した。念のため、岐阜県内でネパールのフェアトレード商品を扱っている知人にも聞いてみたが、その日は別の予定があるということで断られてしまった。そう、3週間前に思い付きで言われても、多くの団体は3ヵ月以上前から出店計画を立てて準備を進めているものなのである。

客寄せになるなら、ビデオでも流そうかとも考えたが、それは母側で却下。その後、僕のお付き合いのあった宮崎国際ボランティアセンター(MIVC)が9月18日に起きたインド北東部シッキム大地震の被災地の学校復旧を目的とした義捐金募集を行なうことになり、僕もその募集に協力するため9月25日の三鷹国際交流フェスティバル用に展示パネルを幾つか作ったので、それをふるさと祭で使い回すことならできると母に打診、国際親善を進める会のご了解を得た。

その結果が以下の通りの展示である―――。

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テント全体で「国際親善を進める会」の展示というわけではなく、テントの一部をそれに割り振ったという程度のものである。会場全体を見渡しても、展示スペースを設けているテントは少なく、そのほとんどが物品販売やら昼食の提供などを行なっていた。僕がお手伝いした「WAコミュニティ」の主力商品は、「ぼかし」と呼ばれる有機肥料と、それを使ってできた野菜、それに古い絹製のネクタイや着物と牛乳紙パックを材料にして作られたメモ帳や箸入れ、ペットボトルホルダー、小銭入れ、携帯ストラップ等であった。

実際に会場に行ってみて、母が当初なんでオーガニックコットン製品にこだわったのか、理由がわかったような気がした。正直、これほど来場者があるイベントだという認識はあまりなかったのでその盛況ぶりに驚いたのだが、それで来場者が足を止めてインドの震災とか国際協力活動に興味を持たれるかというとそういう様子はほとんどない。来場者の中に外国人の顔を見ることもほとんどなく、ここが極めてドメスティックなコミュニティなのだということを痛いほど感じた。ここなら開発教育のような効果を下手に狙わずに素直にフェアトレード商品を扱った方が効果は大きい。買っていかれる方が意外に多く、多くのテントで昼過ぎには品切れになっていた。

前週の三鷹国際交流フェスティバルとの比較になってしまうが、ふるさと祭は1時間早い午前9時に始まり、1時間早い午後3時に終了した。来場者の年齢層が高いからだろうが開場直後から来場者はひっきりなしで、前述の通り昼過ぎには昼食を売っていたお店のほとんどが品切れになってしまった。出店団体のほとんどが町内のNPOであり、外部から「遠征」してきた団体は見当たらなかった。そのせいで来店者と出店者が元々知り合いというケースがすごく多く、「一見(いちげん)さん」があまりないというのが大きな違いだろうか。手作り感もたっぷりで、好感の持てるお祭りだった。

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町の人がおおぜい集まるような故郷のイベントに顔を出したのは実に久し振りのことで、会場を歩いていて中学卒業以来という同級生にも久々に会った。お互いオジサンになっていて声をかけるのも最初は憚られたが、話してみると昔話に花が咲く。

これがきっかけになって毎年手伝う――なんてことになるのかどうかはわからないが、来年に向けて貴重な教訓を得ることができたと思う。
タグ:池田町
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