どうする日本食材 [インド・トリビア]
＊この記事は最初は4月7日付で掲載しましたが、その後の顛末も含めて9日と12日に加筆をしています。ヘッドラインを見て「もう読んだよ」と思われた方も、最後のところに書き足した内容もいちどご確認いただけると幸いです。
残念だけれど、インド政府がとった「日本からの食品輸入禁止」については、僕は仕方がないことだと思っている。風評被害かどうかは、事実がどうなのかがわからないのでとても言えない。もし、日本政府や東電が事実をありのままに伝えたとしたら、もっと深刻な話なのかもしれないのだし、どこの国でも最悪のシナリオを想定しているからこういう措置になるのでしょう。
ただ、この報道を読んで、1つだけ非常に気になったことがあった。それは、「日本からの食品輸入禁止」の範囲である。在留邦人の方は、東南アジアに買い出しに行ったり、一時帰国したりすれば、必ず日本食材をどっさり買い込んでインドに戻って来る。僕だってデリーに住んでいた頃はよくやってたことだ。インドに出張に来る人にも、お土産にいろいろ食材を買ってきてとお願いしたりするし、そうでなくても出張者は何か買って来てくれることが多かった。こういうのも全部アウトになるのだろうか。
そうならないで欲しいなと思っていたら、今日JALのニューデリー支店のMLで、こんなお知らせが流れてきた。
それが厳しくなるということである。
没収されるリスクを承知の上で持ち込むかどうするかは各自のご判断と言うことになる。ひょっとしたら、バンコクやシンガポールあたりで買った日本食材っぽいアイテムも引っかかったりするのだろうか。デリーの「やまとや」も相当影響受けるんじゃないかと心配です。そういう僕自身も向こう3ヵ月以内にインドには行くと思うので、何も持って行けないとしたらかなりつらいな。
何か進展があったら是非コメント欄に書き込みして下さい。
【4月9日加筆】
上記の記事をご紹介したところ、結局こんなことになったらしい。
空港税関への取締徹底の指示はいったい何だったんだと不思議に思えてくる。時事通信の別の記事によれば、保健・家族福祉省が5日に「即時実施する」と発表した日本からの食品の3カ月間の全面輸入禁止について、商工省は、「保健省が誤って発表した」と説明、事実上撤回されたことを明らかにした。「保健省にはそもそも権限がなく、貿易について本来権限のある商工省は一度も禁輸を決めていない」と主張している。しかし、保健省の発表は5日だが、撤回を決めた担当省庁会議が開かれたのは7日になってからで、政府の対応の遅れが混乱拡大を招いた形になったのだという。
確かに、インド政府の政策決定はスピードがすごく速いなという印象を最初は受けた。日本以上に縦割りで権限を超えた裁量行為は絶対やってくれないインドの官僚が、こんなに即断即決できるのかと驚いたのだが、結末を聞かされると、こんなことが本当に起り得るのかどうか、首を傾げる。
【4月12日加筆】
上記の政策（無）変更を裏付ける政府の通知をJAL経由で聞いたので、転載しておく。
残念だけれど、インド政府がとった「日本からの食品輸入禁止」については、僕は仕方がないことだと思っている。風評被害かどうかは、事実がどうなのかがわからないのでとても言えない。もし、日本政府や東電が事実をありのままに伝えたとしたら、もっと深刻な話なのかもしれないのだし、どこの国でも最悪のシナリオを想定しているからこういう措置になるのでしょう。
ただ、この報道を読んで、1つだけ非常に気になったことがあった。それは、「日本からの食品輸入禁止」の範囲である。在留邦人の方は、東南アジアに買い出しに行ったり、一時帰国したりすれば、必ず日本食材をどっさり買い込んでインドに戻って来る。僕だってデリーに住んでいた頃はよくやってたことだ。インドに出張に来る人にも、お土産にいろいろ食材を買ってきてとお願いしたりするし、そうでなくても出張者は何か買って来てくれることが多かった。こういうのも全部アウトになるのだろうか。
そうならないで欲しいなと思っていたら、今日JALのニューデリー支店のMLで、こんなお知らせが流れてきた。
お客様各位「税関係員が指定した手荷物・貨物」というところがミソで、デリーの空港に到着した経験のある人ならわかるだろうが、ここの税関係員はその時の気分で抜き打ち検査をするので、当る場合もあれば外れる場合もある。また、税関係員と目が合ってしまった場合も、「ジャパニーズ・フード」と言ったらわりとすんなり見逃してくれた。
日ごろより弊社をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
標記につきましては、インド政府当局から4月5日に発信されました「日本からの食品輸入禁止」の勧告以降、4月5日と6日の弊社便を含む日本からの手荷物並びに貨物に対して空港税関による日本食品の取り締まりならびに没収等は実施されておりませんが、空港税関責任者より下記の通りの連絡を受けましたので、お知らせいたします。
「4月7日以降、アジア・オセアニアから到着の全航空会社に対しての手荷物と貨物について取り締まりを強化する。税関係員が指定した手荷物・貨物において日本からの食品が発見された場合には没収する。」
日本航空 ニューデリー支店
それが厳しくなるということである。
没収されるリスクを承知の上で持ち込むかどうするかは各自のご判断と言うことになる。ひょっとしたら、バンコクやシンガポールあたりで買った日本食材っぽいアイテムも引っかかったりするのだろうか。デリーの「やまとや」も相当影響受けるんじゃないかと心配です。そういう僕自身も向こう3ヵ月以内にインドには行くと思うので、何も持って行けないとしたらかなりつらいな。
何か進展があったら是非コメント欄に書き込みして下さい。
【4月9日加筆】
上記の記事をご紹介したところ、結局こんなことになったらしい。
空港税関への取締徹底の指示はいったい何だったんだと不思議に思えてくる。時事通信の別の記事によれば、保健・家族福祉省が5日に「即時実施する」と発表した日本からの食品の3カ月間の全面輸入禁止について、商工省は、「保健省が誤って発表した」と説明、事実上撤回されたことを明らかにした。「保健省にはそもそも権限がなく、貿易について本来権限のある商工省は一度も禁輸を決めていない」と主張している。しかし、保健省の発表は5日だが、撤回を決めた担当省庁会議が開かれたのは7日になってからで、政府の対応の遅れが混乱拡大を招いた形になったのだという。
確かに、インド政府の政策決定はスピードがすごく速いなという印象を最初は受けた。日本以上に縦割りで権限を超えた裁量行為は絶対やってくれないインドの官僚が、こんなに即断即決できるのかと驚いたのだが、結末を聞かされると、こんなことが本当に起り得るのかどうか、首を傾げる。
【4月12日加筆】
上記の政策（無）変更を裏付ける政府の通知をJAL経由で聞いたので、転載しておく。
お客様各位―――まさに、大山鳴動鼠一匹ですね。
平素より弊社をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
本日（4月8日）の弊社便で到着したお手荷物に対して、空港税関による日本からの食品輸入の特別な取り締まりならびに没収等は実施されておりません。
また、空港税関責任者より下記の通りの連絡を受けましたので、お知らせいたします。
「本日以降、従前（4月6日以前）通りに対応することとし、特別な対応は実施しない。尚、個人の持ち込む食品については個人が消費するものであり、それに対し厳しく検査をする考えはない。」
日本航空 ニューデリー支店
インドの輸入禁止、注目してました。どこかから圧力かかったのかと思いました！(^_^;)
by duke (2011-04-12 22:08)