SSブログ

市民活動団体の資金調達のコツ [地域愛]

6月30日(水)、三鷹市市民協働センターで「知って得する!NPO・市民活動団体の資金調達のコツ」と呼ばれる講座が開催された。主催はNPO法人みたか市民協働ネットワーク、講師は日本財団の荻上健太郎氏であった。以下は募集チラシからの抜粋―――。
 NPO・市民活動団体がその理念や使命を果たすためには、事業や活動のための資金が必要です。けれども現状では、たくさんの団体が資金調達に悩んでいます。
 幅広い公益活動を支援するとともに、全国各地でNPOのための助成金講座の講師としてご活躍の日本財団職員、荻上さんをお迎えして資金調達のコツを伝授していただきます。
 「資金には、どんな種類があるの?」「私たちに申請できる助成金はあるの?」「審査に通る申請書の書き方は?」というみなさま、ぜひお気軽にご参加下さい。
この講座の存在をたまたま知った僕は、特に具体的に何か始めたい活動があるわけではなかったけれど、いつか資金調達を考えなければいけなくなる時期もあるかもしれないと思い、会社からの帰りにちょっと覗いてみることにした。

5分ほど遅れて会場に着いた。認めたくはないが、会社通いの僕にとってはこれが限界。19時開始のイベントで、かつ三鷹駅前ではなく駅から徒歩10分はかかる会場では、頑張ってもなかなか辿り着くことが難しい。その時点で僕のような野次馬的サラリーマン参加者は排除がかかっていたような気もしないでもない。

南アジアのNGOと接してきて活動助成金がドナーから得られればこんなことをやりたいという立派なパンフレットを随分と見せられて辟易したことがあるため、仮に自分がNPO活動を本当に始めるとしても活動助成金にはそれほど頼ってはいけないと元々考えていた。助成金がもらえなければやらないというつもりはない。重要なのは自主財源(持ち出し、会費、寄付、事業収益)であるというのもわかっているつもりだ。従って、そういう前提に立って「資金調達のコツ」と言うならば、助成金の上手な活用というのが前面に出た講座というのもどうかなという抵抗感は正直感じた。

案の定、というか、フロアからの質問内容からして、多くの参加者が講師の所属されている日本財団に対して活動助成金申請をすることをイメージされているのではないかという印象を受けた。講師の方は、「自治体レベルでは様々な助成金や補助金の制度が意外と多くある。これらは同じ自治体内の断定には比較的利用しやすいものが多いので、まずそういった助成金から探してみましょう」と強調されていたが、具体的事例として日本財団の活動助成しか取り上げていないので、参加者の多くが日本財団をターゲットにしても致し方ないような気がする。仮に僕が講師の立場だったら、三鷹市や東京都で申請できる助成金の制度を具体的に紹介したと思うし、主催者の立場だったら、そこの部分を補足するような資料を一緒に配布するぐらいの配慮はしただろう。

或いは、この講座に参加する者は自治体レベルの助成金の制度の存在そのものについては承知していることが前提だったのだろうか。

実のところ、NPOの多様な資金源のうち、僕自身が最も関心があるのは「融資(NPOバンク)」の部分である。「資金調達のコツ」と言われた場合、助成金もさることながら、NPOに対して融資してくれるチャンネルが今の日本にどれくらい整ってきているのか、その部分に興味があった。その点からすると、ちょっと物足りなかった。

とはいえ、今回の講座で最も参考になったスライドを1つだけ最後にご紹介しておきたい。
 助成財団のとって助成金とは?
(1)目的を達成するための投資
-助成財団にもそれぞれ存在目的がある。
-その存在目的を達成するために、助成金という手段を持つ。
-投資だからこそ、投資した以上のリターンを期待する。

(2)NPOは目的を達成するためのパートナー
-自分たちのもっていない手段(人、ノウハウ、現場)を持つ。
-お互いに手段・強みを持ち寄ることで目的達成を目指す。
-パートナーだからこそ慎重に選ぶ(審査する)。

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0