南デリーでの爆弾騒ぎ

デリーのテロ脅威警告：日本外務省も注意喚起
4月26日配信 インド新聞
　日本外務省は23日、「インド：デリーにおけるテロ事件等の脅威に関する注意喚起「というタイトルの渡航情報（スポット）を出した。
　在インド米国大使館が21日、ニューデリーでテロリストが攻撃を計画している兆候が高まっており、特に商業地区を標的にする可能性があると警告したため。インドを訪問する米国人および同国在住の米国人に対し、「高度の警戒」を維持し、持ち主の分からない荷物に注意するよう警告している。また、米国に続き、カナダおよびオーストラリアも同様の警告を出している。
　テロのターゲットは、デリー市内の商業地区、グレイター・カイラッシュ、サロジニナガール・マーケット、カロルバグ・マーケット、コンノート・プレース、チャンドニチョーク、メヘローリなどとされている。
　ついては、ニューデリー（特に商業地区）に渡航・滞在予定者は、テロなど不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の治安情勢の入手に努めるとともに、テロの標的となりやすい場所（不特定多数が集まる宗教関連施設、ショッピング街、飲食店街、市場など）では滞在を必要最小限とし、滞在時にも周囲の状況に十分注意を払うなど慎重な行動をとる必要がある。また、テロ事件が発生した場合の対応策を再点検し、状況に応じて適切な安全対策を講じること。さらに、緊急事態に備え、連絡手段を常時確保できるよう心がけることが必要だとしている。（10年4月23日、日本外務省発表から）

インド新聞がこの記事をYahoo! Newsに掲載したのは26日付なのだが、実はその前日25日（日）に、このスポットアナウンスメントで具体名として挙がっていなかったサケットで爆弾騒ぎがあった。

デリーの3モールで全館退避、爆弾は見つからず
Three Delhi malls evacuated but no bomb found
ニューデリー、4月25日、IANS
デリー南部のサケット地区にあるモール3ヵ所で全館退避が行なわれた。某ニュースチャンネルが爆弾予告のファックスを受け取ったのがきっかけ。しかし、警察発表によれば、徹底的な捜索の結果、この爆弾予告はデマであるとの判断が下された。
　この日、テレビのニュースチャンネルに、サケット地区のモールで爆破を予告するファックスが届いたのは午後のこと。警察はすぐに現地に急行し、お互いに隣接している3つのモールの買い物客と従業員は全員退避させられた。
　駐車場も閉鎖され、大勢の人々がモールの外で捜索活動が終了するのを待たざるを得なかったのだと言う。
　しかし、どのニュースチャンネルにファックスが届いたのか、警察は明らかにしていない。
　日曜日であったため、モールは買い物客でごった返していた。
　爆弾処理班が現地に到着し、捜索を行なったが、爆弾らしきものは見つからず、脅迫ファックスはデマだったことがわかった。捜索には約2時間がかかった。
　現在、捜査の焦点は、ニュースチャンネルにファックスを送った人物の特定に置かれている。警察はそれ以上のことは明らかにしていない。

新聞報道によると、ファックスで爆発物が仕掛けられたと脅迫を受けたのは「Select City Walk」に入っている映画館だったらしい。僕も時々利用している映画館じゃありませんか！

外務省のスポットアナウンスメントは23日付だからいいとしても、インド新聞がこれを26日付で取り上げるとしたら、その前日25日に起きた爆弾騒ぎのことまで含めて記事掲載をすべきだったのではないかという気もする。また、サケットが今回の安全管理情報で対象となりそうな地域に含まれていなかったことについては、当初からちょっと意外な感じがしていたので、サケットは要注意かなと個人的には思っていた。勿論、サケットにある3つのモール「Select City Walk」「MGM Metropolitan」「DLF Place」はいずれも警備が厳重で、身体チェックも2人がかりでやられる。一般客が爆発物を持ち込むことなどそんなに簡単ではないと思う。

さて、そんな退避命令が出されたサケットのモール、僕はお客さんを連れて24日（土）午後に訪れていたのでした。僕の後任でインドに赴任してくる予定の方がたまたま出張でデリーに来られていたので、フライト出発時刻までの間、市内案内と車中での業務引継ぎ等をやって過ごしていた。

爆弾騒ぎがあった時間帯はちょうど日本人学校で剣道の稽古をやっていて、職場の同僚から何度も安否確認の電話をいただいていたのに気付かずにいた。ケータイ持ちながら稽古はできないし、面を装着したら着信音は全然聞こえないので、すぐに電話に出なかったことはご容赦下さい。