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ロバート・B・パーカーの訃報に昔を想う [ロバート・パーカー]

スペンサーシリーズの著者、R・B・パーカー氏が死去
1月20日配信 ロイター
RobertBParker.jpg[ニューヨーク 19日 ロイター] ベストセラー探偵小説のスペンサーシリーズで知られる米作家、ロバート・B・パーカー氏が19日、マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅で死去した。77歳だった。死因は明らかにされていない。
 ボストン大学の英文学博士号を持つパーカー氏は、1973年に作家デビュー。1977年にはスペンサーシリーズ4作目の「約束の地」で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞のエドガー賞最優秀長編賞を受賞した。
 パーカー氏は、1980年代に「私立探偵スペンサー」としてテレビドラマ化された同シリーズを含め、60を超えるミステリー作品を手掛け、その多くが地元ボストンを舞台に描かれた。
昨年、思い出の本ということで『初秋(Early Autumn)』『愛と名誉のために(Love and Glory)』を紹介したのは虫の知らせだったのか、ロバート・B・パーカーがお亡くなりになった。1996年の『チャンス(Chance)』を最後にパーカーの作品は殆ど読んでいない自分がこんなことを言うのは筋金入りのパーカー・ファンには大変失礼かもしれないが、やっぱり残念です。スペンサー・シリーズは1973年の『ゴッドウルフの行方(The Godwulf Manuscript)』でスタートしているが、その時点でプロボクサーを引退して私立探偵を開業していたスペンサーが30歳ぐらいだったとして、2010年には67歳を迎えていることになる。同じく還暦を過ぎたスーザンと今もお熱いというのはちょっとイメージがしづらいが、多くの読者を惹き付けたハードボイルド作家だったと思う。

何度も繰り返しになるが、僕が今までに読んだ小説の中で五指に入るのは何かと問われると、『初秋』と『愛と名誉のために』は確実に入る。加えて、意外に思われるかもしれないが、スペンサー・シリーズではないけれど『銃撃の森(Wilderness)』も好きだった。

そんなわけで、ここまでに言及したお薦めの3冊、英文ペーパーバックの方で紹介させてもらいます。勿論邦訳は単行本&文庫で持っているし、ついでに言うとペーパーバックでも英文読解の力試しに学生時代に読んだことがある。

Early Autumn

Early Autumn

  • 作者: Robert B. Parker
  • 出版社/メーカー: Dell
  • 発売日: 1992/04/05
  • メディア: マスマーケット
Wilderness

Wilderness

  • 作者: Robert B. Parker
  • 出版社/メーカー: Dell
  • 発売日: 1980/09/15
  • メディア: マスマーケット
Love and Glory

Love and Glory

  • 作者: Robert B. Parker
  • 出版社/メーカー: Dell
  • 発売日: 1984/09/01
  • メディア: マスマーケット

僕がパーカーの小説に入って行くきっかけは、1985年の米国留学当時にTV放映されていたドラマ『私立探偵スペンサー(Spenser for hire)』であることは以前にもご紹介したが、この、日本でも1シリーズ放映されたドラマを欠かさず見ることで、ボストンの街並みがすごくイメージできた。それが小説を読むのにも役立っていたかもしれない。

パーカーの作品を読みながら、行きたくても行ったことがないボストンの風景によく思いを馳せた。米国には通算4年住んだが、僕は実は一度もボストンには行ったことがない。でも、ボストンのビジネススクールに留学した大学時代の友人には、「読んでおけ」とパーカー作品を薦めたことがある。スペンサー・シリーズのファンが、こんな1冊を出している。初期のスペンサー・シリーズの作品に登場する料理やお酒、行きつけのお店を徹底分析しているこの本は、一種のオタク本の走りであるが、この本のお陰でスペンサー・シリーズの味わい方に1つの切り口ができた気がする。当時はボストン散策必携の1冊だったと思うが、ここに載っているようなお店が今もあるのかどうかはわからない。最近までの作品をカバーした『スペンサーの料理』続編でもあれば、便利だろうと思う。

スペンサーの料理

スペンサーの料理

  • 作者: 東 理夫
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1985/08
  • メディア: 単行本

この本から得た情報に基づき、僕は2000年から2003年までいた米国駐在時代に、スペンサーが飲んだというビールを試しに飲んでみたことがある。そのビール試飲日記はこちらのURLから閲覧できます。
◆ピルスナー・ウーアクェル http://www.sanchai.net/PilsnerUrquell.htm
◆ローリング・ロック http://www.sanchai.net/RollingRock.htm

いずれにせよご冥福をお祈りしたいと思う。仮にパーカーがスペンサーを自分と同い年ぐらいでイメージして作品を描いていたとしたら、スペンサーも今や77歳ということで、それではうちの父よりも年上だ。この計算をしてみたことはものすごくショックであった。

*ロバート・B・パーカーのHPなるものがあったので、そちらもご覧下さい。
http://www.robertbparker.net/index.htm
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