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台湾の少子化止まらず [少子高齢化]

【台湾】出生率が世界最低、17年から人口減少
1月15日配信 NNA
 女性が生涯に生む子どもの数の推計値である合計特殊出生率は1と世界最低となったことが分かった。内政部の最新統計によると、昨年の出生者数は約19万人と過去最低。出生率が予測を上回る落ち込みで推移していることで、人口が早ければ2017年にも減り始める可能性も出てきた。産業空洞化に加えて、内需の縮小も経済の重荷となりそうだ。
 出生数は2008年に20万人台を割り込み、昨年は19万1,310人(前年比約7,000人減)まで減少した。内政部が統計を始めた1981年の半分まで落ち込んでいる。出生率(人口1,000人当たりの1年間の新生児数)は8.29で、合計特殊出生率は1と香港や日本を下回った。晩婚、晩産化が進んでいることに加え、景気低迷で出産控えが起きていることが背景にあるようだ。
 行政院経済建設委員会(経建会)は「出生率の低下が予想以上の早さで進んでいる」と分析。予測よりも約10年早い17年に人口がマイナス成長に転じるとの見方を示した。
*後半に続く。
丁度つい昨日まで読んでいた本の中に、こんな記述があった。日本医師会が世界医師会加盟の17カ国を対象として産科医の需給状況や確保のための方策を調べ、回答のあった14カ国と日本を含めた15カ国にデータをもとに分析して結果をまとめた。
(「医師確保策―15カ国における産科医調査」http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20090401_1.pdf

産科医の需給について、現在の産科医数に不足や偏在があると答えた11カ国の中で、英国、タイ、台湾の3カ国は「総数が不足」を挙げているという。総数及び偏在の両方が問題だと答えたのは日本、カナダ、ニュージーランド、イスラエルの4カ国だったという。

産科医のうち女性医師が占める割合が3割未満の国は日本、韓国、台湾の3ヵ国で、うち台湾は2割も下回っていた。欧米諸国では女性医師の割合が高い傾向がみられた。フィンランドでは女性産科医数が男性産科医数を上回っていた。女性の産科医が多ければ出生率が上がるかというとそんな単純なものでもないとは思うが、その他のデータにもある台湾での「訴訟の増加や勤務の厳しさ」は、女性産科医が少ない原因にもなっているのではないか。

産科医が少ないから出生率や出生数が下がるというよりも、出生数が下がったから産科医も少ないという逆の理屈も成り立つのであるが、日本のことを考えたらやっぱり産科医がいないところで出産するのは勇気も要ることだろうから、台湾でもやはり安心して出産分娩できない環境は子作りを思いとどまらせる要因の1つにはなっているのかも。
◆児童手当支給検討
 こうした状況を受けて内政部は「人口政策白書」を修正し、5年以内に合計特殊出生率を1.2に、10年以内にEUと同水準の1.6に引き上げる目標を掲げた。今月26日に各部門を集めて児童手当の支給や育児環境の改善などについて協議する。
 現段階では、各地方団体が支給している出産一時金と育児手当を撤廃し、児童手当に変更する方針。同部は昨年、18歳までを対象に毎月5,000台湾元を支給する方向で協議を進めていたが、確定はしていない。
 さらに年内には立法院で「児童教育・照顧法」草案を承認し、来年関連法案を協議する予定。同時に5歳以下の幼児の教育を推進する「扶持5歳幼児教育計画」を策定し、今年から2012年にかけて対象幼児数を年間3%増やすほか、住宅ローン優遇制度や住宅補助も検討している。

◆新竹市の出生率、台湾最高
 台湾全土で少子化の風が吹くなか、新竹県市は高水準の出生率を維持している。 新竹市は台湾全土で最も高い13.04。第1子に1万5,000元、第2子に2万元を支給する出産一時金が後押ししているようだ。同様の措置をとっている新竹県も11.9と高水準にある。

◆高齢化措置も同時検討
 少子化と同時に高齢化も加速している。経建会は退職給付金の受給年齢を引き上げるなどの措置を検討している。ただ幹部は「欧州は年金の受給年齢を67歳に引き上げることを検討しているが、台湾では失業率が高止まりしているため、すぐには無理」との考えを示している。14日付経済日報、聯合報が伝えた。

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