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ホッケーも面白いのに…(2) [インド・トリビア]

昨日お伝えしたホッケー・ナショナルチームのストの続報である。1月14日(木)付のHindustan Times第1面記事「ようやく、ホッケーで和解が成立。しかし、続くのか?(Finally, truce in hockey ranks. But will it last?)」(B. Shrikant記者)によると、インド五輪協会のスレシュ・カルマディ会長とダンラジ・ピライ元選手の仲介により、13日(水)に選手側とホッケー・インディア側の和解が成立したという。しかし、選手側が提出した要求書にある詳細な要求項目には、ホッケー・インディア側がとうてい負担できない支出が含まれており、和解は長続きしないのではないかと見られているという。

具体的には、1千万ルピーにもなる選手への報酬に加えて、選手側は選手のグレード別の契約や、試合毎の出場報酬、より高額の日当、勝ち星に対するボーナスといった要求が含まれているという。しかし、同チームはサハラ社との2011年4月までの独占契約に拘束されており、ホッケー・インディア側では応じることができないという。

しかし、インド五輪協会のカルマディ会長によると、多くの人々がホッケーを救うために立ち上がってきているので、選手側の要求にも応じることができるのではないかとの見通しを明らかにした。

カルマディ会長の根拠になっているのが、ボリウッド映画のスターがナショナルチーム支援の声を挙げ始めているという同日付のHindustan Times紙シティ版の「ホッケーを救おう(Let's save hockey)」である。

先ず、シャー・ルク・カーンがトウィッターにおいて、選手側を擁護する発言を行ない、口火を切った。初めて知ったのだが、SRKは元ホッケーの選手だったのだそうだ。これに続いて、アーミル・カーンとサルマン・カーンが、パキスタン出身の歌手サルマ・アガのコンサートでダンスパフォーマンスを披露することで、選手支援のためのファンドレイジングを行なうことを計画。アミターブ・バッチャンは自身のブログで、「選手側の助けになることであれば、自分は支援の輪に加わりたい」と明言した。

また、選手擁護だけではなく、ホッケー・インディア側に対する不満も広まっている。ジョン・エイブラムは、「ナショナルチームの利益を擁護できないようなオフィシャルは追放すべき」とトウィッターで述べ、クナル・カプールは、「25,000ルピー程度で国の名誉のために働くことなど期待できるか」と述べた。「母国のためにプレーしろとオフィシャルは言うが、そうして選手がプレーしている間、誰が選手の家族を食べさせるのか?」―こう述べるのはディノ・モレアだ。
  
俳優の発言はブログ上でも続く。アヌパム・ケールは、「屈辱を感じながらどうやって国のためにプレーすることなどできるのか」と述べ、ネーハ・デューピアは「私達のホッケーチームが良くはえて見える唯一の時とは、選手がプレーしないと決意した時だろう」と皮肉った。「選手はターフ上に血と汗を流した。そうした彼らの価値が実現しないのは恥ずべきことだ」-こう言うのはコイーナ・ミトラである。

スポーツ界にも当然反響がある。北京五輪射撃金メダリストのアビナーブ・ビンドラ選手は、「選手は自分達が今行なっていることについては完全な正当性がある」と主張。「この一件はインドのスポーツ界全体にも関連する一般的な問題を浮き彫りにした。我々のチームのために一人一人ができることは、立ち上がって声を挙げることだ」-こう言うのはビリヤード世界チャンピオンのパンカジ・アドヴァニ選手だ。

――発言はもういいから、実際にファンドレイジングをちゃんとやって、ナショナルチームを助けてやってよ!
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