『MAJOR（メジャー）』第74巻：サンチャイ☆ブログ（संचै पत्र）：SSブログ

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『MAJOR（メジャー）』第74巻　[読書日記] [編集]

作者: 満田拓也
出版社/メーカー: 小学館
発売日: 2009/12/18
メディア: コミック

僕的にはコミックスを「読書日記」に書くのは反則行為というか、そもそも大の大人が、ましてやインドで漫画読んで何やってんだというのもある。ただ、感動を味わいたければスポ根野球漫画と言うのは王道中の王道であり、ちょっときついなと思っていた1月から2月にかけて、妻が送ってくれた録画DVDアニメ『MAJOR（メジャー）』第5シリーズ・W杯編の最後の4話を見ながら気力を奮い立たせたことが二度ほどあった。

何かを乗り越えること、努力して何かを成し遂げること、そして成し遂げた時の達成感といったものを我が子供達にも感じて欲しかったから、普段なら目くじらをたてるTVアニメも土曜の夜6時からの30分だけは目をつむっていた。というか、僕が一番熱心に見ていたかもしれない。インドに来てからも、妻が知り合いに録画して送ってもらったCD-Rで随分と見た。アニメと原作とはちょっとストーリーが違うところがあるため、原作の方もある程度は揃えている。

『MAJOR』の醍醐味は「打倒・海堂」を目指して野球に明け暮れた高校時代にあると僕は思うが、それから米マイナーリーグ挑戦、W杯、そして現在描かれているホーネッツでのメジャーリーグ挑戦と、ここまで吾朗がステップアップしてきてコミックスが74巻にも行くとは思ってもみなかった。74巻でホーネッツは25年振りの地区優勝を果たし、プレーオフも勝ち進んでワールドシリーズ出場まで果たすが、強打者ギブソンJr.を擁するレイダースに完敗する。レギュラーシーズンで左腕血行障害を患った吾朗は、プレーオフでの登板ができず、ギブソンJr.との因縁の対決の舞台に上がることすらできなかった。レイダースの優勝シーンを見ながら、来季の雪辱を期するところで本巻は終わっている。

振り返ってみても、吾朗が所属したチームで、本当の意味での栄冠を手にしたというのは3Aメンフィス・バッツでのリーグ優勝しかない。中学時代は県大会で海堂付属に敗れ、高校時代は海堂に敗れ、W杯では決勝で米国に敗れ、そしてメジャーでは地区優勝は果たしたがリーグ優勝は経験できず、そしてチームはワールドシリーズで敗れている。敗北から這い上がって栄光を掴むのがこの作品の良さだと思うが、ここまで来ると残りはワールドシリーズ優勝しかない。何年も連載が続くとも思えないので、おそらく来季再びワールドシリーズでレイダースと対戦し、吾朗がギブソンJr.から三振を取って優勝を決めて最終回となるのではないかという予感がある。ギブソンJr.にはW杯決勝でも決勝ホームランを打たれているし、どう見ても雪辱は果たして終わるだろう。

Jr.の父親ギブソンとは、W杯決勝終盤の投げ合いで取りあえずのけじめはついているように思えるので、ワールドシリーズで再びギブソンと投げ合うということはないのではないかという気がする。それに、海堂を卒業して日本のプロ野球に進んだライバル眉村や寿也がどう絡んでくるのかはよくわからない。いずれメジャー挑戦を表明してくる可能性はないとはいえないが、今の日本のプロ野球の制度上の制約では何シーズンも後の話にならざるを得ないため、作品が100巻ぐらいまで続いて行かないとそうした話には至らないだろう。或いは、ギブソン父子との勝負を終えた吾朗が、日本のプロ野球に活躍の場を移して眉村や寿也と対戦するなんてことでもあるのだろうか…。

それはともかくとして、ホーネッツでの1シーズン目が本巻で終了したことから、アニメの方も第6シリーズが2010年4月からスタートするらしい。子供を日本に帰してしまった後だけにインドでわざわざ見続けるのもなんとなくバツの悪さがあるが、楽しみにしていたいと思う。他にどうしても見たい日本の番組はないし、2年以上遠ざかっているのでどんな番組が今日本で放映されているのか皆目見当もつかないから…。