生まれて初めての瞬間 [ベースボール]
祝・中日ドラゴンズ日本一!!
今日は当然この話題だ。
会社では夕方から仕事が手につかなくなった。僕は生まれてこのかたドラゴンズの日本シリーズ制覇というのを経験したことがない。53年ぶりという日本一の瞬間を、日本ではなくインドで迎えたのはちょっと複雑な心境ではあるが、心はナゴヤドームにあった。落合監督、選手の皆さん、ファンの皆さん、本当におめでとうございます!
昭和49年に20年ぶりのセリーグ優勝を果たして以来、僕は30年以上中日ファンである。その後何度もセリーグ優勝を果たしながら、なぜか日本シリーズでは勝てず、今や最も長く日本一の座から遠ざかっている球団となっていた。落合監督が就任してから4年、初年度から優勝を果たして西武との日本シリーズもあと一歩というところまで迫ったが、石井貴と松坂にやられて日本一を逃し、昨年も日本ハムのダルビッシュと八木、そしてムードメーカーの新庄にやられてやはり日本一を逃した。
今オフは福留、川上、岩瀬がFA権を取得するため、落合監督就任時に言っていた「現有戦力の底上げで十分優勝は狙える」という意味では最後のチャンスだと思っていた。それが巨人の底力と阪神の猛追でペナントレースは極めて熾烈なものになり、最後の最後に力尽きて巨人に優勝を譲った。でも、4年前の西武、3年前のロッテの例を引くまでもなく、プレーオフは最初から勢いに乗って勝ち上がったチームがレギュラーシーズン1位のチームを喰うことは結構あるので、クライマックスシリーズは相当やってくれるだろうと思っていた。
その勢いでセ・クライマックスシリーズを制し、それを持続して日本シリーズに入れた。パのクライマックスシリーズを制した日ハムが中日より数日待たされていただけに、僕は中日有利だろうと思っていた。予想通り、第1戦はダルビッシュにやられたけれどもその後は打線が繋がり、先発投手も好投して好循環に入っていった。
第5戦だけについて言えば、僕は川上が先発だろうと勝手に想像していた。しかも、4年前の日本シリーズのことを考えれば、第6戦に中1日でダルビッシュを投入してくる可能性すらあったと思うので、アウェーで勢いがそがれてしまうのが怖かった。絶対ホームで決める必要があった。だから第5戦は川上憲伸先発だろうと。
ところが、落合監督は山井を立てた。山井といえば西武との対戦になった4年前のペナントレースの終盤に出てきてあのゴーグル姿で切れ味鋭いスライダーを投げて勝ち星を重ねていた投手であるが、西武戦では一度は勝ち投手にもなったものの、第6戦だか最終戦だかに先発して打ち込まれた投手だ。それ以降故障にも悩まされてきて今年は久々に復活したが、日本シリーズでの先発に燃えるところがあったのだろうと思う。落合監督はそういう起用を時々する。そして、それは万が一第5戦でダルビッシュに押さえ込まれても、第6戦で川上を投入して確実に星を拾おうという深謀だったのではないかと思う。
どこかのスポーツライターが8回パーフェクトピッチングの山井を降板させたことについて落合采配を批判していたが、僕はそうは思わない。やはり最後は岩瀬だろうと思って納得している。繰り返しになるが、落合監督は勝ちパターンというのを大事にしている。岩瀬にそういう自覚をさせている。そういう采配をするのである。スポーツライター諸氏が落合采配を批判するのは彼らがプロ野球ファンだからだろうが、残念ながら僕はプロ野球ファンである前に中日ファンなのだ。一生に一度あるかないかの日本一を納得のいく形で決めて欲しいというのはファンとしては当然の期待である。
落合監督になって、僕達ファンは本当に楽しい夢を見させてもらってきた。FAで戦力ダウンも予想される今オフを乗り切り、どう戦力を立て直すのか僕達は見ている。これだけの名監督なんだから引く手もあまたであろうが、どうかあと1年、戦力立て直しでクライマックス・シリーズ連覇を狙って欲しいと思っている。外国人監督が好成績を挙げて日本人監督の評価が低迷している昨今、これだけの名監督を中日は簡単に手放すべきではないと思う。
いやあ本当に嬉しい。今年はペナントレースの行方もわからず、ブログで中日ネタを取り上げることを控えてきたが(僕が載せると往々にして負けるからというのもあるし)、結果が出た以上、心置きなく中日ネタを取り上げられるというものである。珍しく我が家でビールを飲みながら、日本のニュース記事を読み漁っているところであるが、本当に嬉しくて仕方がない。
前代未聞の継投策に読売の記事は元阪神監督の安藤統男さんは「これが今年の中日のスタイルで非情の采配ではない。正解だと思う。ただ、自分が監督であれば、果たして交代させられただろうか。見事な決断だった」と評価した。一方、評論家の玉木正之さんは自身のホームページで「百年に一度あるかないかのすごい興奮の瞬間よりも、53年ぶりの優勝を確実にしたかったというなら何と小心な夢のない野球か」と怒りを爆発。前代未聞の継投策をどうみるか。自分が監督ならやはり交代できなかった。
by greens (2007-11-02 06:04)
おめでとうございます!
タイガースはまるでダメ男でしたが、ドラゴンズさんは実力+完全に波が来ていたようですね。
交代については、私もニュースでチラッと『パーフェクト目前』と聞いて、完封目前の聞き間違いかと思っていました。やはり、完全目前だったのですね。
だとすると、他人事ながら、遺憾の意を表したいと思います。ただ、1点差だったので、難しいでけど・・・
by 降龍十八章 (2007-11-02 12:16)
うれしさが伝わってきます。
私たちも何回もテレビや新聞をみて昨夜の感動を思い起こしています。
by ハンディクラフト (2007-11-02 21:32)
落合采配についてはとやかく言われていますが、こういう考えもあります。
山井は8回まで目一杯飛ばしてきたし、9回の緊張する場面で投げて、完全に抑えきることができたのだろうかと。そこで一発でも出れば元も子もないのではないでしょうか。こういう場面は岩瀬の方が場馴れしているし、勝つことを最優先で考えれば岩瀬でしょう。
落合竜は1年目の日本シリーズであと一歩のところから連敗して優勝を逃しています。これが一度でも日本一を経験した後であれば山井続投もあり得たでしょうが、53年も日本一から遠ざかっていたチームの監督として優先すべきは勝利でしょう。
by Sanchai (2007-11-02 22:52)
初めまして。
先日はご訪問ありがとうございました。
私はDragonsを応援し、32年。
先日は郭源治氏にもお会いした熱烈なDraファンです。
シーズン優勝は逃したものの、ポストシーズンは驚異的な強さで頂点に登りました。
アジア・シリーズは楽しんでまた来季に備えたいと思います。
今後も宜しくお願いします。
by sky (2007-11-03 00:54)
こんにちは。
Sanchaiさんの記事に全面賛同です。
中日日本一まで随分待たされましたが、また感動もひとしおですよね。しかしインドから中日へパワーへ送っていた方がいたとは(笑)
by kasokage (2007-11-03 19:21)