デリーの超高齢者向け老齢年金 [インド・トリビア]
以前、「インドの老齢年金」という記事を書いたが、これとの整合性がよくわからない記事を発見した。10月2日付のHindustan Times紙のデリー首都圏版に「高齢者向け年金の引き上げ(Hike in pension for the elderly)」という記事が載っていた。
デリー準州のディクシット首相が、1日の高齢市民向けIDカード発行の開始にあたって、10月1日より、100歳以上の全ての市民に対して、月額1001ルピーの老齢年金の給付を行なうと発表したのである。
現在、デリーには100歳以上の住民が42人、60歳以上の住民は94万3000人いると言われている。どういう資格要件になっているのかよくわからないが、デリー準州政府はこれまで、16万人の市民に対して月額600ルピーの老齢年金の給付を行なってきたという。
単純計算でいけば年間50万ルピー(150万円)の予算でできる措置なので、これ自体は大した財政負担にはならないように思う。但し、この記事で疑問に思ったことが2つある。1つは、元々月額600ルピーの給付を受けてきた高齢者とはどのようなカテゴリーで選定されていたのかという点。そしてもう1つは、これが先のインド政府の「65歳以上の国民に月額400ルピー給付」という政策決定とどのように整合が取られるのかという点である。
州政府の政策と中央政府の政策の間でどのような連携がなされているのか――記事だけ見てもよくわからないが、理解できたらまた紹介したいと思う。
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