外国人インターンの受入れ [仕事が好き]
今年度前半に話を持ち込まれ、その時点ではまさかこの時期まで自分が今の部署に在籍するなどとは夢にも思っていなかったため、後任に仕事を押し付ける形になるのは申し訳ないと相当に渋ったのが外国人インターンの受入だった。それも1名ではなく2名同時だ。
11月1日から2ヶ月の予定で受け入れたインドネシア人留学生のヨガ君とフィリピン人留学生のジョアンさん。僕の部署での2ヶ月の実習期間を無事終え、次の実習先である霞ヶ関の某省庁に移れることになった。(写真は受け入れたばかりの11月初旬に撮影)
自分自身で受け入れをこなさなければならないとわかった時点で僕が考えたのは、彼らの実習のコーディネーターをやってくれるスタッフの臨時採用だった。うちに9月末まで在籍していて委嘱期間満了となったトモコさんに声をかけ、2ヶ月の臨時採用を了解してもらった。次に実習期間の過ごし方については、当初は何かしら我が部署の将来の事業に活用できるような研修教材を作ってくれないかなと思っていたのだが、10月末に本人達をオフィスに呼んで面接を行なったところ、彼らの関心事項がかなりアカデミックな経済学に近いものだったために急遽方針を変更し、僕たちが欲しいと思ってるテーマの候補を幾つか提示し、彼らが関心を持ったテーマにつき課題論文を2ヶ月で仕上げてもらうことにした。
ヨガ君が選んだのはインドネシア政府の民活インフラ促進策の現状と課題、ジョアンさんが選んだのはフィリピン人出稼ぎ労働奨励のためのフィリピン政府の制度構築であった。ヨガ君のレポートについては来年3月に僕が外国人研修生向けに民活インフラ整備事例に基づいた演習を担当する際に1つの演習問題として使ってみようかと思っている。また、ジョアンさんのレポートは僕が大学の卒業論文で扱ったものの延長線上に位置するもので、「外国への出稼ぎの奨励が本当に送出国にとってよいことなのか」という質問に対してフィリピン政府がどのように考え方を整理しているのかを知るよい情報整理になったと思う。
いずれの研究テーマについても、26日午後にオフィスの会議室を使って成果発表会を催し、僕自らがコメンテーターになって議論をfacilitateした。あとは本ちゃんのレポート提出を待つばかりである。一時はもの凄く心配したインターンの受入もつつがなく終了を迎えられそうで、今日の報告会を終えたことで安堵感と達成感で胸がいっぱいだ。また、コーディネーターをしっかりこなしてくれたトモコさんにもとても感謝している。ほんとありがとうございました。
日本語で会話が成り立つ環境の中で、すぐに英語に頭を切り替えて彼らと会話をするのはかなり大変だったが、内勤続きの今の職場環境の中ではとても貴重な刺激になったとポジティブに受け止めることもできると思う。また、僕たちとの会話を通じてヨガ君もジョアンさんも何らかの「気付き」や「学び」を得ることができたのではないかと思う。短期的にこうした人的ネットワークの構築に向けた投資が回収できるとは思わないが、彼らとは彼らが母国に帰った後も便りの交換が続けられるといいなぁとは思う。いずれ実を結ぶ時が来るだろう。
今日はもう1つの大きな仕事にも区切りがつき、久々に達成感を味わえる心地よい1日の終え方であった。営業日はあと2日、まだまだ貯めてる仕事は多いが、また明日から頑張りたい。
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