SSブログ

今年も報じられたナノンのジャゴリ [ブータン]


【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】
ナノン・ゲオッグの ナノンとガシカル・ツァシ村では、ほぼすべての農家がサトウキビを栽培している。しかし、サトウキビ樹液の抽出は、ナノン村のズィンリ集落にある抽出工場に頼っている。その機械が動かなくなってから、もうすぐ1カ月になる。村人によると、機械のモーターが修理中とのこと。このため、農家は収穫と搾汁作業が遅れ気味であることを懸念している。

「サトウキビ樹液の抽出が簡単になったので、サトウキビの栽培を増やしました。でも、今回は機械が動かない。収穫時期が遅れると、果汁が少なくなり、ジャゴリも作れなくなる。農家は大変」(農家のジャムツォさん)

「動物や虫にサトウキビを荒らされるようになった。このままでは、すべてを失ってしまうかもしれない。以前は、土地の広さによって2万、4万、5万ニュルタムといった収入がありました」(農民のダワ・ノルブさん)

ナノン村のタシ・トブゲイ村長によると、カンマの役人がここに来たが、修復できなかったという。そこで、サムドゥップジョンカルに送るよう言われた。そして、モーターの1つはインドに送られた。モーターを取りに近々車を送るので、1週間以内に農民たちにサービスを提供できると見込みだと言う。

sugar-cane-2-696x391.jpg
sugar-cane-3-696x391.jpg


機械が修理されている間、数軒の農家が地元で「クリティ」と呼ばれる伝統的な方法でサトウキビジュースを抽出している。しかし、これはより手間と時間がかかる。

「ジャゴリは作る時期が決まっているんです。だから、今すぐ作らないと、いいものが作れない。だから、伝統的な方法であるクリティを使ってジュースを抽出しているのです」(農家のタシ・トブゲイさん)

サトウキビは収穫後、果汁を抽出する。 その汁を固まるまで煮詰めてジャゴリを作る。村人たちは、近県で販売しているため、顧客には不自由していないという。

2月26日(日)付のBBSのニュース。報じたのはBBSのペマガツェル通信員のティンレー・ドルジさん。先日のコットンに関する報道に続き、今度は赤糖(ジャゴリ)を取り上げた。面白いことに、彼は1年前にもコットンや赤糖作りを集中的に取り上げて報じたことがあった。いわば、1月2月のペマガツェルの風物詩ともいえるかも。収穫が行われ、この時期が赤糖作りの最盛期ということもあるからなのだろう。

毎年同じようなことが報じられていて、しかも今年の場合はモーターが壊れていて生産がはかどらないとのこと。まあよくある話なのかもしれないが、こうしてブログで何を書くのかを考えながら、ふと思ったことがある。

それは、代わり映えのしない故郷の風物詩的なレポートをBBSが報じる意図が何なのか、誰を想定視聴者と見ているのかといったことだ。ペマガツェルの出身者に、こういう報道をテレビで見て、「ああ、今年も故郷はそんな季節になったのだな」とノスタルジーに浸ってもらうために報じられているのかも。それとも、中央政府の関係者に対する一種の問題提起、あるいは陳情として位置付けられているのだろうか。

少なくとも、今回の記事は後者のニュアンスはあまり感じられない。中央の施策が悪いとか、そういう恨みつらみの報道では決してない。ただ事実を淡々と報じているに過ぎない。だとすると、この報道は、さまざまな事情でペマガツェルを離れて暮らしている同県出身者へのプレゼントなのかもしれない。

記事から推測するに、搾汁機自体はカンマ(タシガン県)の農業省関連施設が推奨して導入されたものなのだろう。それでも手に負えないとしたら、機種選定の段階で、「国内での修理の可能性」というのは評価ポイントにならなかったのかどうかが気になった。

もう1つ、バックアップシステムとして、「クリティ」という機具が一時しのぎで使われていることも報じられている。これは先日の「この伝統的民具を残すには」(2月19日)でも述べたことなのだが、いざという時にすぐに復元できるよう、ものづくりのデジタルアーカイブ化の対象として、「クリティ」も保存がされるといいだろう。おそらく伝統的な作り手は男性のお年寄りなので、ちゃんとそうした人々の話を聴いて、アーカイブとして残しておかないと、いつの間にか誰も作れなくなり、今夏報道されたような事態の打開が急にはできない。

nice!(6)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント