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思い出の本-古田足日 [読書日記]

大きい1年生と小さな2年生 (創作どうわ傑作選 1)

大きい1年生と小さな2年生 (創作どうわ傑作選 1)

  • 作者: 古田 足日
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1970/03
  • メディア: 単行本

妻が1年ほど前から『フィンランド・メソッドで本がすきになる、親子で書こう!100さつ読書日記』というのをチッチーに渡して本を読ませるように仕向けている。これはなかなか効果的で、100冊分の本のシールが用意されていて、それを日記欄に貼っては感想を書くというもので、自分が何冊読んだかがわかるために子供達は非常に積極的に読了済みの本の「積み上げ」を進めようとする。

ブータン出張前、何の気なしにチッチーの開いていた『読書日記』を見たら、なんと僕が小学生時代に読んだのと同じ表紙の『大きい1年生と小さな2年生』を発見した。僕が小学生時代に読んでいた本を自分の子供達が同じように読んでいるのはかなりの驚きではあるが、著者の古田足日さんといったら僕達の少年時代には最も売れていた児童文学作家の1人であり、やはり良書は世代を越えて読み継がれていくものなのだなぁと感心させられた。

宿題ひきうけ株式会社

宿題ひきうけ株式会社

  • 作者: 古田 足日
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 1973/01
  • メディア: -
ただ、僕が古田足日作品で最も好きだったのはむしろ『宿題ひきうけ株式会社』の方であった。先に『宿題ひきうけ株式会社』を読み、面白かったから古田作品を続けざまに読み、そのうちの1冊が『大きい1年生と小さな2年生』だということになる。

『宿題ひきうけ株式会社』は、僕が小学校5年生か6年生の頃、両親に頼んで買ってもらった1冊である。学校の図書館には当時入っておらず、でもお薦めの作品として児童月刊誌等で紹介されていたのでどうしても読みたいと思っていたのだ。登場人物も小学校高学年だったことから、展開されるストーリーが我がことのように思えてむさぼるように読んだのを今でも覚えている。それも何度か読み直した記憶すらある。これを読んだ後で『大きい1年生と小さな2年生』を読んだのだが、当然小学校高学年の僕が低学年向けの本を読んだのだから感動は薄かった。こういう児童書はやはり読むべき時期に読まないといけないのだろうと思う。

さて、今でも推薦図書としてよく名前の挙がる『大きい1年生と小さな2年生』に対して、『宿題ひきうけ株式会社』も現代の子供達にまで読み継がれている1冊である。今書店の児童書のコーナーに行くと、現在の物価水準に合わせて改訂された『宿題ひきうけ株式会社』を見つけることができる。(当時のプロ野球選手は契約金が1千万円でも騒がれた時代だったが、今では1億円でも当たり前となっている。)

ミッキーにはいずれ読んでもらいたい1冊、それが『宿題ひきうけ株式会社』である。

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降龍十八章

宿題引受会社、まったく知りませんでした!うちの学校には置いてなかったです!
ブーターンといい、モンゴルといい最近の中学の英語教科書ではアジアのことが取り上げられています。(なんでも日本人がブーターンの農業改革にとりくんだとのこと)
もっとも環境とか自然とか国際貢献とかリサイクルとか、初等英語学習者が楽しめる内容で無いのが問題と思います。
by 降龍十八章 (2007-10-29 10:06) 

Sanchai

降龍十八掌さん、nice&コメントありがとうございます!

確かにご指摘の通り、メッセージを込め過ぎのような気もします。エントリーポイントなんだからもっと日常生活でも遭遇する場面をもっと織り込んだ方がいいというのはその通りでしょう。

ブータンのダショー西岡が教科書で取り上げられているというのは知りませんでした。昔アフリカ・マリ共和国で活動している日本の某NGOの方から、その方の活動が東京書籍の英語の教科書で取り上げられているのを見せてもらったことがありますので、一概にアジア重視というわけでもないような気もしますがどうなんでしょうか。

でも、こうした海外で活躍する日本人や環境教育などは、わざわざ英語入門編でやらなくても、別の形でやればいいとは僕も思います。語彙も少ない段階でそれを無理に英語でやろうとすれば、伝えたいメッセージも伝えられなかったりして、教える側も教わる側もお互い不幸かもしれませんね。
by Sanchai (2007-10-31 08:52) 

降龍十八章

東京書籍のTotal English です。一年生の最初で、なぜか王明(Wang Ming)君とその家族か登場してくるんです。その流れで中国文化を取り上げます。二年生になると、ブーターン、三年生ではモンゴル。朝青龍の影響でしょうか?Monglia、Mongolianなどマニアック?な単語が続出し、昭和世代の人間には違和感があります。昔の教科書には韓国もほとんど出ませんでしたからね。
環境教育などは最近は、国語の教科書でも、小学校から取り上げられていますね。英語にまで出てこなくていいと思います。
西岡さんだったと思います。私なんて、ブーターンの農業生産をあげたということは、逆に言えば、自然を破壊したんじゃないの?なんて考えてしまいます。
by 降龍十八章 (2007-10-31 12:27) 

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