『できる人の勉強法』 [読書日記]
出版社 / 著者からの内容紹介
「ふつうの頭」でも超効率的に勉強すれば道は開ける/「最初の一歩」をどのやって踏み出すか/短時間の勉強で実力UPする人が毎日考えていること、やっていること/覚えたことを忘れない!超効率的な「暗記法」を教えます/時間がない毎日だから、この「学習ツール&方法」で勉強する/勉強をはじめたもののうまくいかない・・・。それはココに原因があります!/どうしても「やる気」が起きないときの処方箋とは/私が勉強しつづけてわかったこと、「学んだことはいずれ「お金」に変わる」
本日紹介する本は、新聞紙上でもかなりの紙面を割いて頻繁に紹介されているので、広告をご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思う。実際、かなり売れているようで、僕が購入したのは2007年3月18日付の第9刷であるが、第1刷からわずか3ヶ月しか経っていない。
著者は予備校や企業研修で英語の講師をされている方であるが、実は僕の大学の同じ学科の後輩である。勿論面識はないが、地方の高校出身で上智大学外国語学部の英語学科を卒業したOBには予備校で英語の講師になっている人が多く、僕の同級生にも少なくとも2人いた。余談であるがそのうち1人は仲本浩喜君である。ただ、在学中から彼と僕とは能力別クラスで一番上と下という違いがあり、「男には冷たく当る」とウィキペディアでも紹介されている通りで、殆ど付き合いがなかった。
閑話休題。本日紹介する安河内氏の著書であるが、僕などからすると、彼の勉強法は程度の差こそあれ僕だってやっていたものが多い。例えば、
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「覚えたいことは、徹底して声に出して読む」(pp.58-59)―――ご本人も述べているが、これは同氏が学生時代に薫陶を得たという國弘正雄先生の「只管朗読」にも通じる勉強法である。これを英語以外の科目の学習法にも適用したという点に安河内氏のオリジナリティがある。僕は高校生の頃、受験勉強に入る以前から國弘先生の「百万人の英語」でこの勉強法を知り、普段の英語の授業の予習復習で実践していた。それ以降に勉強した英語やその他の外国語でも、この勉強法を実践している。ついでに言うと、野口悠紀雄さんの『「超」勉強法』にも同じような方法論が述べられていた。
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「問題集はどんどん書き込んで使い捨てる」(pp.110-111)―――これも、僕が1990年にTOEICで935点を取った時に実践した勉強法である。ただ、元々はこの勉強法は受験勉強をやっていた頃に英語の勉強法として導入していた。というか、目を通していない問題集があるのが不安だったから、次から次へと使い潰していったのである。そうして、知らないことの「穴埋め」をやっていった。英語だけではなく、世界史などもこれで勉強した。
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「「皿まわし暗記術」で、覚えたことをメンテナンスする」(pp.93-96)―――これは、2年前に一時習得しようと試みた「フォトリーディング」と似ているように思う。僕達は、覚えたことを学習してから30分後に40%忘れ、24時間後には66%忘れ、3日後には75%、30日後には80%忘れてしまうから、覚えたら覚えっぱなしにしておくのではなく、忘れかけた頃に反復し、また忘れた頃に反復するという行為を繰り返す必要があるというのは、その通りである。
だから、勉強法として書かれていることには、自分のアプローチが正しかったのだという確認にしかならなかった。強いて言うなら、この勉強法を僕がミッキーやチッチーに諭すよりも、「この本を読め」といって見せてやる方が子供達は素直に聞いてくれるのではないかということだ。
最後に1つ。これは僕自身が仕事に対してストレスを感じる場合といくら仕事してもストレスに感じない場合とどこに差があるのかを考えて常々感じていることであるが、「思い切り勉強することが、じつはストレス解消になる」(pp.193-195)というのもその通りだと思う。「たまには遊んでストレス解消しなさい」と前の部署で元上司に何度か言われたことがあるが、そのくせ仕事で要求される水準は結構高かったので、「休め」と言われて休む方が不安になった。むしろ要求される水準の仕事をちゃんと期日通りにやり遂げることの方が達成感もあるし、ストレスに感じることも少なかったように思う。勿論、その上司との仕事自体はストレスが多かったけれど・・・。「これくらい、3時間ぐらいでできるでしょ」――そう言われたのを今でもよく思い出す。その時に抱えていた他の仕事を夕方5時頃にやり終えてからその作業に着手し、終わったのは午前3時だったけど。
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