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プンツォリンの教員不足 [ブータン]

教育大臣のお膝元での教員不足
Acute teacher shortage in Education Minister’s constituency
Dechen Dolkar記者、Kuensel、2023年7月7日(金)
https://kuenselonline.com/acute-teacher-shortage-in-education-ministers-constituency/
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【ほとんど抄訳【抄訳(www.DeepL.com/Translator(無料版)翻訳を筆者編集)】】
プンツォリン市内の4校では、過去6ヶ月の間に22人の教師が学校を去り、教師不足が深刻化している。市内には2つの高等中等学校(Higher Secondary School、以下HSS)と2つの小学校(Primary School、以下PS)の4つの公立学校がある。

市教育担当官代行のチミ・リンズィン氏によると、6月末にほとんどの教師が辞職したため、秋学期を含めた今年度の教師不足は合計で19名となった。市は前学期に10名の代用教員を7ヶ月間採用した。彼らは5月中旬から12月末まで採用された。2つの高校に配置された。しかし、欠員が出ているにもかかわらず、特にSTEM科目の教員を確保するのは非常に困難だという。「応募者の中には採用後に辞職する者もおり、我々は長い時間をかけて他の応募者を探さなければなりません。」

今年度の秋学期から、市内公立学校4校で合計19人の教師が不足する。プンツォリンHSSでは6人の教師が不足しており、数学が3人、物理、地理、歴史が各1人である。同様に、プンツォリン・リグサーHSSでは物理の教師が1人不足。プンツォリンPSは一般科目の教師が6人、ゾンカ語の教師が1人不足しており、ソナムガンPSでは一般科目の教師が5人不足している。

市教育担当官代行によると、市はすでに学校における教師の必要数を教育省に提出しており、同省がそれに応じて教師を配置してくれることを期待しているとのこと。

一方、7月1日より128名の大学院教育学位(PGDE)取得者が採用された。王立人事院(RCSC)は火曜日に彼らの忠誠の宣誓式を行った。彼らはBCSE2021で選抜された後、パロ教育大学とサムチ教育大学で18ヶ月の研修を修了した。彼らは2023年7月以降、全国の県や政令指定都市にある学校に配属される。

しかし、そのうちの5人は宣誓式の前に辞退した。彼らは18ヶ月のコースで発生した支出の2倍、46万ニュルタムを返金しなければならない。

全国の学校では合わせて842人の教師が不足している。

読んでいて暗くなる記事。チミ・リンズィンさんのことも存じ上げているし、ここで登場する公立学校の先生方の多くも存じ上げている。辞めちゃった先生のことも知っている。辞められたおかげで、これまでその学校に行っていたファブラボからのアプローチも、おじゃんになった苦い経験がある。

ついでに言うと、そもそもプンツォリン市の教育担当官はもう1年以上空席である。チミ・リンズィンさんはプンツォリン初等中等学校(LSS)の校長先生だった方で、組織改編が行われてLSSと中期中等学校(MSS)が今年度にプンツォリン・リグサーHSSになるまでは、校長と市の教育担当官代行を兼務されていた。教育担当官も空席なら、スタッフにも空席がある。プンツォリンのユースセンターのコーディネーターは、子どもの来訪が少ない平日の午前中は、市役所のデスクワークを兼務しているそうである。

クエンセルの記事は、教員不足の方にスポットを当てているけれども、行政の方もまともに機能しているとは思えない。

教員の給料を大幅に引き上げる措置が取られたらしいから、この流失の流れも少しは軽減されるといいのだけれど。

それにしても、チミ・リンズィン先生、メディアにまで出て「STEM教員が特に不足」な~んて言ってるなら、STEMのクラスをファブラボCSTに外注してくれないかな~なんて思う。チミ先生、ファブラボにも来たことがあるし、僕自身もチミ先生に営業をかけたこともあるのだけれど、その時はいいことを言うわりに、具体的に動かない。ファブラボがコーディングを習えるところだと思われていないからかもしれないが、それならCSTのIT学科の学生が多く在籍するACMクラブあたりと連携して、IT学科の学生が教えに行ける機会を作ったらいいのに…。

まあ、またチミ先生と会う機会があったら訴えてみるか。

STEM教育の外注は、ひょっとしたらファブラボの収入減になるかもしれない。少なくとも、ファブラボが近所にあるプンツォリンやパロ、プナカあたりならできそうな気がする。

ことほど左様に、なんか、その職場職場での人不足はやたらと話題になるけれども、肝心なところで連携が行われていないようなもどかしさを感じる記事。記者もたぶんプンツォリン在住者でないから、取材の切り口が教員不足の実態というところから出られていない。

もっと地域のリソースをうまく使って欲しい。そういうの中央でも検討されていないのだろうか。地方でケースを作れというのはその通りなんだろうけど、こういう外注のあり方って、中央でも議論して制度的な枠組みは整えて欲しいという気もする。せめて、僕らのように、やる気はあるけどわかってない人間に、「地域の学校にアプローチするなら、STEM教育のガイドラインとして、最低これだけは踏まえて欲しい」というガイドラインぐらい提示してくれてもいいのに。



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