SSブログ

『コメンテーター』 [奥田英朗]

コメンテーター ドクター伊良部 (文春e-book)

コメンテーター ドクター伊良部 (文春e-book)

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/05/11
  • メディア: Kindle版
内容紹介
あのトンデモ精神科医・伊良部が17年ぶりに復活!直木賞受賞、累計290万部の「伊良部シリーズ」、17年ぶりの新刊です。低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事故寸前のコメントを連発するが、それは暴言か、はたまた金言か!?
【購入(キンドル)】
週末読書には最適の1冊。奥田さん、今回もありがとうございます!

お気づきの通り、6月は前半の読書ペースを維持することができず、後半急ブレーキがかかり、かつ他のニュースをネタに解説をつけることもままならず、SSブログの更新が急にできなくなった。

理由はいつのも超多忙ってやつ。同僚から仕事を無茶ぶりされ、常に作業期限に追われる生活に陥った。親切心から引き受けちゃったZoom会議のホストも立て込んだ。ひどかったのは6月30日(金)で、CSTの卒業式の前後で、Zoom会議を4つもやった。翌7月1日(土)は2つ、今日2日(日)は6時間ものオンライン講習会があった。加えて、今週は集中豪雨も収まったようで、ティンプーからの来訪者も相次ぎ、夜の会食もあった。今うちのファブラボではインターン10人を受け入れているが、その10人の戦力化のために研修も主催した。

これだけやっていたら、普通に時間がない。こんなに空き時間のなさを感じたのは久しぶりだ。お陰で睡眠時間を相当削った1週間でもあったが、幸いなことに7月1日(土)の午前中に予定されていたユースセンターへの協力プログラムを、ユニセフから他のプログラム実施を急に言われたユースセンターが来週に延期にしてくれたおかげで、土曜日中に大きな穴が開き、ちょっとだけ余裕ができた。ここは息抜きだと思い、睡眠を多めにとるとともに、気軽に読める小説を急遽ダウンロードすることにした。

それが「ドクター伊良部」シリーズ最新刊である。

僕が奥田英朗作品を読み始めたきっかけは『イン・ザ・プール』だった。捧腹絶倒で、続けて『空中ブランコ』『町長選挙』も読んできた。17年ぶりのドクター伊良部の最新刊も、笑わせてもらった。前作から間が空いて、記憶も定かではないが、今回のドクター伊良部は、精神科医としての片鱗も見せていた気がする。

なんか、収録作品の1つ「ピアノ・レッスン」に出てくるピアニストとか、僕も東京で暮らしていた時にはよく似た症状を感じていたし、最後の「パレード」に出てくる地方出身の大学生なんかも、今みたいに日本語をほとんど使っていない日常生活から帰国して日本での生活に戻った時、特に会社関係ではすぐに言葉が出て来なくて対人恐怖症を発症するんだじゃないかと想起させて、身につまされるものがあった。

奥田さんがドクター伊良部シリーズを書いていた2000年代と比べて、今はもっと神経科や精神科医の需要は高まってきているのではないかと思う。むしろ今の方がドクター伊良部が受けるかもしれない。

集中豪雨が2週間も続いたこともあるが、それ以前から、たぶん一時帰国から任国に戻って来た4月中旬以降からだと思うが、気持ちがなんだか滅入って、やるべきことが多いのに何から着手したらいいのか頭の整理がなかなかできないということが多かった。やるべきことを手帳に書き出して、終わったものから赤ペンで消していくようなことを毎週実践して、なんとか冷静を保っているけれど、それでも何か重要なことを忘れているような気が常にしているし、実際に忘れていたこともある。また、やらねばならないとわかっているのに、手が付けられていない案件も多い。その辺も、僕の不安の要素になっている気がする。

そういう時、ドクター伊良部は言うだろう。「別にやらなくったって人が死ぬわけじゃないでしょ」

久々にドクター伊良部を読んで、ちょっと深呼吸して視野を広く持つようにしないとなと思った。ついでに1本ビタミン注射でも打ってもらえたら嬉しいかも。

nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント