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新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリー [読書日記]

新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ

新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ

  • 作者: 川上 徹也
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2014/03/14
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
1カ月限定アイドルが、なぜ10年以上愛されているのか?「Negiccoから学ぶマーケティング」は、泥臭くて地道。だからこそ、説得力と再現性がある。
半年限定で毎週火曜日から金曜日まで放送されていたTBSラジオの音楽番組「Music 24 x 7」で、火曜パーソナリティのNona Reeves西寺郷太が、新潟を拠点とするアイドルユニットNegicco(ネギッコ)を特集しているのを、ポケラジをイヤホンで聴きながらジョギングしている最中にたまたま耳にした。当然番組内ではNegiccoの楽曲を幾つか流してくれた。ピチカート・ファイブの小西康陽プロデュースによる「アイドルばかり聴かないで」、西寺自身がプロデュースした「ときめきのヘッドライナー」も良かったが、最も好きになったのは「圧倒的なスタイル」だった。

ジョギングから戻り、さっそくYouTubeでPVを再生。ますます好きになった。YouTubeでは、このアイドルユニットの苦難の歴史をコンパクトにまとめた動画も掲載されていた。元々は新潟のある町の名産のネギを宣伝するために集められた期間限定のアイドルユニットで、最初のメンバーは地元のアクタースクール出身の4名だったが、学業の端境期に卒業したメンバーもいて3人になり、所属するプロダクションが倒産してユニット解散の危機にもさらされ、それでも自分たちで歌とダンスの練習を続けていたこと、そして、再浮上のきっかけとなったのが動画サイトGyao!の「抜き天」でのクイーン戴冠。順調に4週勝ち抜けたわけじゃなく、二度の「再審査」を経て、ようやく抜き天クイーンになれたこと、そうしたNegiccoのストーリーを知るにつれて、このアイドル、名前はあか抜けないけど目が離せなくなった。Negiccoは東京でブレークした今でも新潟を拠点とし、地方発アイドルの第一人者としての矜持を保ちつつ、マネージャーの運転するワゴン車で東京まで来て、芸能活動を行なっている。東京に住んでいる僕らには、あまりライブで目にすることが難しいアイドルだ。



来週末には我がまちにもやって来るNegicco。井の頭公園で開かれる海産物グルメフェスティバルの特設ステージでのイベントで、3日連続でMCを務めるそうだ。近くまで来てくれるのなら見ない手はない。オジサンではありますが、フェスティバルを口実に家族も連れて行ってNegiccoをライブで見てみたいと思っている。歌もダンスパフォーマンスも相当うまいと言われている。その中でも、オジサンは、動画だといつも楽しそうに歌って踊っているMeguちゃんのファンである。

マーケティングの教科書と言えるかどうかはともかく、Negiccoの隠れファンのオジサンとしては読んでおきたかったのが、3月14日に発売になったばかりのこの1冊だ。発売直後の週末、吉祥寺まで出かける機会があり、書店で見かけたので即決で購入した。新刊本を発売直後に購入してしまうことは僕としては珍しい。Negiccoを応援するつもりで購入したが、この本を買って印税が入るのは著者の経営コンサルタントであって、Negiccoに直接お金が入るわけではない。でも、宣伝効果は期待できるだろう。

Negiccoがこの10年間で着実にファンを増やし、アイドルユニットとして認められるまでに成長してきたプロセス自体がマーケティングのお手本となるケーススタディだと著者は主張し、その経営学的示唆の断片の幾つかについては他の企業の取組み事例も紹介して、コンサルタントが書く経営学のテキストの典型ともいえる体裁をとっている。マーケティング戦略の基本理論とアイドルユニットの成長ストーリーをオーバーラップさせるという発想はユニークだが、ここで書かれているマーケティングの理論自体は目新しいものではなく、僕らとて企業活動の中では当たり前に意識していることが多い。「だから、何?」とは思うところはあるものの、それでもNegiccoのどこが良いのかを知るにはちょうどいい。

本書を読めば、Negiccoのファンはもっと増えるに違いない。なぜなら、脱退したメンバーが1人いたものの、Negiccoは設立時のメンバーが残って3人のユニットを維持している。それでいて現在11年目。同じメンバーで10年もやっていること自体が驚きだ。モー娘。も10年以上の歴史はあるが、メンバーは既に総入替えになっている。モー娘。の他にはPerfumeしかいないらしい。

結成時に中学3年生(15歳)だったリーダーのNao★ちゃんは、今は25歳だ。僕が好きなMeguちゃんも24歳である。そう考えると、アイドルとしてやっていける時間も残されているのはあとわずか。この1、2年が勝負なのではないかと思う。

それだけに、今はNegiccoを応援したくなる。年甲斐もないが、超一過性のブームとして、この1年ほど燃えられるものとして大事にしていきたいと思います。

最後にこの本への注文ですが、アイドルの宣伝の一環というのが著者の意図の中に含まれているのであれば、もう少しだけカラー口絵(写真)を増やしてくれていたらもっと嬉しかったと思う。

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