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『週末起業』再訪 [読書日記]

週末起業 (ちくま新書)

週末起業 (ちくま新書)

  • 作者: 藤井 孝一
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/08/06
  • メディア: 新書
半年前まで勤めていたインドの部署で、僕が培ったネットワークと知識が徐々に劣化しつつある状況を最近つとに懸念し始めている。きっかけは、デリーで働いている僕の元部下から、「某州の某地域でエイズ問題に取り組んでいるNGOや病院があったら教えて欲しい」という問い合わせを受けたことだ。これに対し、僕は、そのものズバリの回答ではないものの、「彼に問い合わせたらどうか」といったアイデアを思いつくままに10個ほどの出せた。そうした自分に改めて驚いたのと同時に、そうしたチャンネルについて帰国後フォローが全くできていなかった自分が気付かされ、恥ずかしくなってしまった。こういうネットワークや知識は、時々リフレッシュしないと時間の経過とともにどんどん劣化していく。

もう1つのきっかけは、11月に無償で請け負った翻訳の仕事である。某日系企業がインドのNGOと提携して行なっているオリッサ州の農家支援事業に関して、現地NGOから四半期毎に上がってくる業務進捗報告(英文)を全文和訳するという仕事で、週末と平日の夜を利用して、1週間弱で仕上げた。僕は元々この事業の立ち上げに現地で関わっていたので予備知識もあり、自分としてはプロに近い翻訳ができたと思っている。履歴書にも堂々と書ける実績だ。この企業の担当者の方は、僕の実名だけではなく所属先の会社名と肩書きも公表できないかと考えておられたが、実名だけで勘弁して欲しいと僕の方で固辞している。勤務先の会社のクレジットではなく、僕個人が請け負った話でクレジットは僕自身に与えられるべきだと考えた。しかし、その時僕もふと思った――もしここで僕が勤務先の会社名ではない別の所属先の名前を使ったらどうだろうか、そして、もしそれが自分の会社だったら、貴重な宣伝の機会として使えたのではないか…。

僕もそろそろ定年のことを考えなければならない年齢に近づいてきた。だが、定年退職の日を迎えてから今後の身の振り方を考えていては遅い気もするし、そんな頃まで放っておいたら僕のネットワーク資産はもっと劣化しているに違いない。これをどう再活性化しようか、今から活用できる方法はないものか――そう考え、本日ご紹介の本を読んでみることにした。

実は本書は今年4月に一度読んでおり、今回は再読である。今回は既に起業されている先輩のご意見もうかがった上で、本書の再読に臨んだが、おおよそ本書でも述べられていることを裏付けするようなアドバイスをいただいていたことが後になってわかった。詳しい記載内容や僕が考えていることを具体的にここで明らかにすることはできないが、自分が構想しているような仕事をしたいと思ったら、本書で紹介された数ある起業のオプションのうち、どれをどう採用したらいいのか、具体的なイメージを持つことはできたと思う。

これには妻も若干どころかかなり絡んでいる。正当な報酬を受け取って商売できる手の職を身につけるのは妻の方が早く実現しそうな気配だ。

そのためにも来年は非常に重要な1年になってくるような気がする。僕自身にとっても、そして家族全体にとっても。

*今年4月に本書について書いた記事はこちらから!
 http://sanchai-documents.blog.so-net.ne.jp/2010-04-26-1

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