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母親受難の国 [インド]

今日は母の日にちなんでこの話題でいかせていただきます。

セイブ・ザ・チルドレンがリリースした報告書については、AFPのようなフェアな捉え方だけではなく、インドでも日本でもそれぞれの視点から報道がされている。日本での報道はAFP電からはちょっと遅れたが、案の定というか、日本は先進国の中ではかなり低い方だという形で報道された。これは大方の予想通りだろう。例えば、僕の会社は日本の会社の中では比較的女性が働きやすい職場であると言われているが、それでは母になった女性が働きやすいかと言われると必ずしもそうではない。
「母になるための環境」日本は32位
5月7日配信 産経新聞
 子供のために世界各国で活動する国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)」(東京)は6日、母親になるための環境が整っている国の調査結果を発表した。ランキングの上位はノルウェーなど北欧諸国が多くを占め、日本は160カ国中32位だった。
 調査は毎年5月の「母の日」にあわせて実施されており、今年で11回目。5歳未満の子供の死亡率や初等教育への就学率など7項目の「子供指標」、女性の平均余命や産休・育児制度など8項目の「女性指標」をそれぞれ数値化。計15項目の総合を「母親指標」としている。
 日本は、子供の就学率などが高い水準で「子供指標」では6位。しかし、女性が働きながら子育てできる環境などに課題があり、「女性指標」は38位に。総合では、昨年の衆院選で国会議員の女性比率が増えたことなどもあり、前回より順位を2つあげて32位となった。SCJは「少し良くなったが、先進国の中では高い順位ではなく、女性指標の向上が今後の課題」と指摘している。
 1位は、国会議員の女性比率の高さや男女間の賃金格差の少なさなどが評価されたノルウェー。オーストラリア、アイスランド、スウェーデンなどが続いた。
それではインドでの受け止められ方はどうであろうか。これは少し早い5月4日にOneWorld South Indiaがウェブニュースで報じていた。長いの要約してご紹介したい。

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インドは妊産婦死亡率と5歳未満の幼児死亡率でトップ
India at top on maternal mortality and under 5
5月4日、Press Release
セイブ・ザ・チルドレンが発表した報告書『世界の母親の現状(State of the World's Mothers)』 によれば、インドは母親として過ごすのに適した国ランキングの73位であった。5歳未満の幼児死亡率と妊産婦死亡率が高いことから、報告書はヘルスワーカーに対する研修は基礎的ヘルスケアサービスへのアクセス改善に向けた投資を拡充しべきと勧告している。
1)インドは中所得国77カ国中73位。

2)報告書は、妊産婦や新生児、幼児の死亡率を引き下げるには女性ヘルスワーカーの役割が決定的に重要であることを強調。5歳未満の乳幼児は毎年183万人も命を落としている。毎年、7万人近い女性が妊娠中や出産時の困難で命を失っている。子供の死亡の40%は出生後最初の数週間で起きている。

3)報告書は、これまでに母子保健分野では様々な進展があったものの、インドが依然として妊産婦死亡率や5歳未満の乳幼児死亡率が最悪の国であるとも指摘。ヘルスワーカーの数は著しく不足しており、ASHAワーカーは政府基準の人口1000人に1人の配置人数からすると74,000人不足で、ANMは政府基準の平野部で人口5,000人に1人、農村部で3,000人に1人という配置人数と比較して21,066人が不足していると言う。

4)インドでは大半の女性は自宅で出産する。政府はJSYと呼ばれる政府プログラムが順調で施設分娩が増えていると反論しているが。また、社会文化的障壁から妊婦が男性の医療従事者を訪ねることは難しく、それは特に農村部では著しい。女性が自宅外のヘルスケアに行っていいかどうかは夫や年長の家族が決めており、もしヘルスワーカーが男性である場合、外出許可を与えないことが多い。

5)もし妊産婦と新生児の死亡という相互に関連した問題と取り組む場合、熟練したスキルを持ったケアにより母親や新生児に働きかけなければならないが、上述したような事情により、妊婦や幼児は、女性のヘルスワーカーが近くにいない限りはヘルスケアを受けない。

6)こうした事例をもとに、報告書は女性のヘルスワーカーの育成と配置に資金投入することが死亡率引き下げと疾病回避に寄与すると述べている。また、41%の子供の死亡は出生後1ヵ月の間に起きていることや母子の死亡の99%は基礎的ヘルスケアサービスへのアクセスに制限がある途上国で起きていることを指摘している。報告書によれば、全ての女性と子供が基礎的ヘルスケアへのアクセスがあれば、25万人の女性と550万人の子供の命を救うことができると述べる。

7)報告書はまた、ヘルスワーカー不足が危機的状況にある国が57ヵ国あるとし、そのうち36ヵ国がアフリカ。

*全文は下記URLからダウンロードできます。
 http://southasia.oneworld.net/todaysheadlines/india-at-top-on-maternal-mortality-and-under-5
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