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有給休暇で選挙立候補かよ? [地域愛]

東京都議会議員選挙投票日まで残り1ヶ月を切り、候補者の準備活動も徐々に熱気を帯びてきている。僕が通勤で使うM駅でも、地道に定例街宣をやってきた市議の間隙をぬって、新たな候補者も登場してきている。

先日、街頭演説をやらずにパンフを配っている若者を見かけた。「この後出勤します」という旗もユニークだ。ついつい1枚パンフを受け取ってみた。「有給休暇、使います!」

えーっ?この人、サラリーマンやりながら選挙活動かよ?「風邪をひいても、仕事を休まず貯めた有給休暇40日、東京を変えるために使います。」エライぜ、あんた。そんでもって、朝ビラ配って出勤? 本当頭が下がる。都知事と並んでポスターに映っている与党会派のベテラン都議なんかよりよっぽどましだ。でも、ちょっと待ってよ。

都議会議員選挙は選挙区制で、M駅前で選挙活動を進めている立候補予定者は皆M選挙区からの立候補でしょう。それで、サラリーマン狙いの選挙活動っすか?僕の目下のいちばんの悩みは、自分の住む町を住みよいものにする活動になかなか関わることができないことだ。つまり、サラリーマンやってて平日昼間のコミュニティのことがわからない僕たちのような有権者層に訴えるのでは、昼間も地域で過ごすママさん(パパさん)、引退後のシルバー世代、子どもたちといった、本当にこの地域のニーズがわかっている層に訴えることにはならない。本気でこの選挙区から立とうというのなら、朝ビラ配ってから出勤するんじゃなく、平日の日中のこの地域のことをもっと知るべきだ

第二に、この候補者は落選しても戻れる職場がある。当選したら会社を辞める。いずれにしても保険かけているよなぁ。そう思ってしまう。退路を自ら塞いでいるとは思えない。議員秘書や松下政経塾に行かないというのは、一見するとエライようにも見えるのだが、よくよく考えたら下積み生活を送らず、よしんばいきなり代議士生活というのを狙っているというのと同じだ。本気でこの地域のことを考えてくれるのなら、サラリーマン生活をきっぱり辞めて日中の地域の声をよく聞くべきだ。

第三に、僕はこの候補者を雇用している会社はエライと思ってしまう。いや、会社でなくて彼の上司がエライのだ。40日もの有休のまとめ消化を認めるんだから本当にエライ。僕の部下にそんな希望をされたら僕は本気で悩むだろう。40日もの間に職場を空けられてその間のバックアップを現有勢力でせねばならないような状況を甘受できるとは思えない。そういうことが気軽にできる職場環境を作ることが大事なのだとこの候補者は言うだろう。でも、彼がムダが多いとこき下ろしているお役所は、こういうことがあっても人材の補充がそんなに簡単にできないのだぞ。

当選1回ではろくな発言権がないというのは市議会議員なんかでは当たり前だし(だからO市議やS市議は地道に街頭に立っているのだ)、国政を見ても当選1回の議員がバリバリやってるなんて話はあまり聞かない。残念ながらそれが現実だ。だから、お役所のムダや都議会のムダを削減するなんて公約は、残念だが達成することは不可能に近い

 


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NO NAME

都議選の候補を出身職業で色分けしました。最近まで長く就いていたものを示してます。
http://www.hirake.org/mukan/2005-togi/2005-togi.htm

私達市民の周りには不景気、リストラ、失業、ニートなど様々な問題があります。それらは経済原理だけでは解決できません。公益を考える政治の仕組みが必要です。その仕組みを作るのは議員です。

でも候補者は公務員や政治業のような一般市民からかけ離れた人ばかり。もっと普通の人が議員になるべきだと思いませんか。
私達市民と同じ境遇出身の議員が、私達の境遇がわかる人ですよ。
by NO NAME (2005-06-19 21:06) 

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