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『作って覚えるSOLIDWORKSの一番わかりやすい本』 [仕事の小ネタ]

作って覚える SOLIDWORKSの一番わかりやすい本

作って覚える SOLIDWORKSの一番わかりやすい本

  • 作者: 田中 正史
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2018/07/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
手を動かしながらSOLIDWORKSの基本が身につく! 3DCADソフト「SOLIDWORKS」の操作解説書です。本書は、SOLIDWORKS 2018/2017に対応、作例としてROBOT ARMを実際に作りながら、基本操作からスケッチやフィーチャの作成、アセンブリ、図面化までSOLIDWORKSの操作方法をやさしく解説します。SOLIDWORKSの操作を確実に身に付けたい方にオススメです。
【購入】
「購入」———とはいっても、2020年春頃には購入して、2年以上にもわたって積読にしていた解説書である。すでに改訂2版が昨年発売になっているのでご注意下さい。

2019年当時SOLIDWORKSを勉強しようと思った理由は、この3D CADソフトを開発しているダッソー社が、2017年7月に開所したファブラボ・ブータンをはじめ、CADソフトを使いそうなCSTに、SOLIDWORKSの売り込みをかけていたからである。その当時知り合いになったダッソー社の方から紹介されて日本支社の方を紹介してもらい、そこでお試しにスチューデントエディションの1年間の無料サブスクのライセンスをいただいた。

当時、僕はどうにも気持ちが乗らない仕事を振られて来ていて、精神的にはかなり滅入っていた頃だった。気分転換も兼ねて、早朝少しずつだが操作を独習した。当時作例で使用していたのは、近所の市立図書館で借りた㈱アドライズ編著『よくわかる3次元CADシステムSOLIDWORKS入門―2014/2015/2016対応―』(日本工業新聞社)であった。貸出期間は延長込みでも4週間である。4週間の短期決戦で、全作例をクリアしようと取り組んだ。

しかし、70頁付近で挫折した。読了してないからブログでは紹介してないが、当時の読書メーターの感想にはこう書いている。「なんとか70頁付近までは行ったが、ギブアップ。なんか、所々説明が端折られていて、独習していてスタックすることが多くて困った。図書館で借りて4週間で覚えようと思った自分も良くない。」

その後、自分がブータンに再度派遣されることが決まり、ファブ関連の仕事をすることが明らかになると、僕は当然考えた。「SOLIDWORKSを覚えなきゃ…。」

しかし、当時も以前として交流があったファブラボ・ブータンの面々と話していても、3D CADにはFusion 360を使っているとの声しか聞かなくなった。SOLIDWORKSを利用していた初期のファブラボのスタッフが皆辞めてしまったこともあって、2021年5月に僕が赴任してきた時に会話を交わした当時のファブラボのスタッフは、SOLIDWORKSについてひと言も言及しなかった。

結局、それが新たに購入した本書を使わずじまいで今日に至った大きな理由である。ファブラボ・ブータンがAutodesk社のTinkercadとFusion 360をもっぱら利用しているというのなら、自分もそれに合わせよう。Fusion 360の教育機関バージョンなら1年間無料サブスクだし、僕も一応大学所属だし…。

ところが、今年6月にティンプーにスーパーファブラボができたからだろう。スーパーファブラボを含め、DHI(Druk Holdings & Investments)が設立した4つのファブラボは、米国MITとファブ・ファンデーションから手厚い技術支援を受けていて、そのファブ・ファンデーション経由で、ダッソー社が再びブータンに営業活動をかけ始めた。

その営業活動の矛先はCSTに向かった。学長が「Fusion 360」と言及したお陰で、ダッソー社からかなりおいしいオファーを引き出した。500人限定だが、①教職員及び学生向けにSOLIDWORKS 2022/2021のスチューデントエディションの1年無料サブスク、②ダッソー社のマスタートレーナーによるオンラインSOLIDWORKS研修、③来年2月に米国で開かれる何かのフォーラムへの学生招聘。

9月にアカウントが配布され、10月からオンライン研修が始まった。「500人」とは聞いていたが、毎回の受講者は最大でも80人程度である(笑)。僕もアカウントをいただいたので、一時帰国の関係で出られなかった初回を除き、今のところは毎回受講している。しかし、マスタートレーナーの話す英語がまったく聴き取れない。配布されたテキストも相当分厚い。そして、トレーナーの説明もテキストの記述もどちらもわかりにくい最大の原因は、SOLIDWORKSの英語版の用語と操作方法に不慣れなことが大きいと気付いた。

そこで、長らく積読にしてきた本書の出番となった。

先週から今週にかけて、暇を見つけてはコツコツ作例をこなしていった。そして、本日全クリした!

Solidworks02.jpg
《ロボットアームのアセンブリまでは取りあえずできたシーン》

前回、別の独習書で挫折した自分が、1週間ほどで全クリできたのは何故だろうか。読んだ時点での僕の3D CADに関する習熟度がある程度上がっていたからというのは大きいだろう。特に、Fusion 360を使っていたため、「押し出し」や「フィレット」「リボルブ」「ロフト」などは感覚としてわかる。「Fusion 360がわかっていれば、SOLIDWORKSは慣れの問題」と同僚にも言われたが、確かにその通りかと。

ただ、アセンブリや2D図面作成は、むしろSOLIDWORKSの方がやりやすいのかもしれないという気はした。

自分の3D CADの習熟度が上がっていたというポジ要素がある中で、とにかく作例を全部クリアできたんだから、本書の編集はそれなりに理解はしやすいものだと思う。但し、ちょっとだけ注文がある。ひょっとしたら改訂2版ではすでに改善されているのかもしれないが、あえて挙げておく。

1)その操作をした結果の出来上がり予想図が挿入されていたらもっとわかりやすかったと思う。順を追って操作していけば最終的には完成品に辿り着けるのだが、その都度その都度の操作結果の予想図がないので、本当にこれでいいのかと迷うことがたびたびあったし、実際操作を間違えていたことに後で気付くことも何度かあった。

2)所々、説明を端折っているところがある。なぜここは「OK」をクリックするのにあそこではしなくていいのかとか、なぜここで「ESC」キーや「再構築」を押す必要があるのかとか、その操作をせねばならない理由の説明がなかったりとか。

3)全体的に、デザインデータの保存に関しては軽視されている感がある。特にそれを感じたのはアセンブリーや2D図面作成の章で、データ保存の仕方がこれでいいのかどうか、あまり自信がないまま単純に「上書き保存」していった。

取りあえず作例はこなせたので、次のステップは、オンライン研修のテキストの斜め読みか。米国の大学の教科書にありがちな詳しさではあるが、一字一句を読まなくても、なんとなく課題だけチャチャっとこなせば、研修へのキャッチアップはなんとかできるのではないか。ちょっとだけ自信がついた。

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