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『アウトプット大全』 [読書日記]

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

  • 作者: 樺沢紫苑
  • 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
内容紹介
発行部数37万部突破! Amazonビジネス実用カテゴリー1位! 説明・アイデア・雑談・交渉など……すべての能力が最大化する。日本一情報を発信する精神科医が贈る、脳科学に裏付けられた、伝え方、書き方、動き方。
「メルマガ、毎日発行13年」「Facebook、毎日更新8年」「YouTube、毎日更新5年」「毎日3時間以上の執筆11年」「年2~3冊の出版、10年連続」「新作セミナー、毎月2回以上9年連続」……日本一アウトプットしている医師である、ベストセラー作家・樺沢紫苑が圧倒的に結果が変わる「アウトプット術」を大公開。

書店店頭とかキンドルのおススメ本リストとかを見ていて、なんとなく気になっていた本。図書館で借りて読み始めるまで、これが樺沢̪紫苑の著作だと気付かなかった。樺沢紫苑と知って、内容の想像がついた。彼の著書、『読んだら忘れない読書術』で読んだことを、忘れていなかったからだ。この本を読んだ後、僕は自分のブログで、「本に書かれた内容を効果的に記憶に留めるのに、僕の取り入れている実践があながち間違いではなかったのが確認できたという点で、本書は読む価値はあったかなとは思う」とコメントしている。しかも、この本でも、キーワードは「アウトプット」と「スキマ時間」だと述べていた。

本日ご紹介の1冊は、そのうち、「アウトプット」の方を掘り下げて書かれたもので、おそらく『読んだら忘れない~』を書かれた時点で、次は「アウトプット」で掘り下げようという構想が著者の頭の中にはあったのではないかと想像する。「スキマ時間」の方は、2017年に出された別の著書の中で詳述されているようだし。

この著者のいいところは、多読で得た様々な研究成果にかかる情報を、自分で定めた枠組みの中にうまく組み合わせてはめ込み、説得力のある形でまとめていることだと思う。アマゾンの書評などを見ていると、オリジナリティはあまりないという指摘も度々見られるが、著者ご本人は研究者ではないので、自身の研究業績だけで勝負するのは難しいだろう。ただ、精神科医としてのインプットをすごくやっている人だというのはよくわかるし、こういう形で他者の研究業績を体系化するという取組み自体はあっていいと思う。

とはいってもちょっと軽いツッコミを入れたいのは、ひらめきを得るための方法論の中で出て来る「創造性の4B」。ひらめきを得ることとアウトプットがどうつながるのかは少しわかりにくかったが、それは差し置くとして、Bathroom、Bus、Bed、Barではひらめきが得られやすいというのは不十分で、僕の経験では瞑想してたりチョルテンの周囲をひたすら周回していたりする中でも結構なひらめきをいただいた。この枠組みに当てはめて言うなら、第5のBとしてBuddha(ブッダ)ってのがあってもいいかも。

それと、自分自身の行動実践に移す新たな方策として、「脳の棚卸しをしてやるべきことを3つに絞る」というのは当面心がけたいと思う。3月までも割とマルチタスクの部署で仕事していたが、そこでは僕は人を使う立場だったので、マルチタスクと言いつつも実際に手足を動かしてくれるスタッフがいた。

ところが、帰国して4月からお世話になっている部署は、同じマルチタスクだが全ての仕事を1人で完結させなければならない。人を使う立場から人に使われる立場に変わり、しかもかなり細かいリマインドが毎日飛んでくる。正直言って頭が混乱している。

人から言われたことは、漏らさないように取りあえずメモするようにはしているが、どのみち人間の脳は同時に3つのことしか処理できないのだから、3つを超えてしまわないよう、短期的に成果(アウトプット)が出せるタスクについてはとっとと片付けて、中長期的に取り組まねばならないタスクを3つに限定するような時間の配分を常に意識してないといけないということなのだろう。

最後にこの本、それなりにわかりやすく編集されていると思うし、今さら読んでもSomething Newが少ないと感じてしまうオジサンのような読者層よりも、受験勉強に臨む高校生とか、論文を書いたり研究をやったりする大学生、大学院生のような読者にとってもいいのかもしれない。図書館に返却する前に、うちの子供達は読んでくれないかなと期待、だけはしてみたい。

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