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『宮崎正裕の剣道』 [読書日記]

宮崎正裕の剣道

宮崎正裕の剣道

  • 作者: 月刊『剣道日本』編集部
  • 出版社/メーカー: スキージャーナル
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: 単行本
内容(「BOOK」データベースより)
全日本選手権を6度制した「努力の天才」のすべて。『剣道日本』が追い続けた宮崎の実像。インタビュー、対談、技術解説を網羅。

先週の週報の中では詳述しなかったが、先週末、同じ剣道大会に親子ともども出場するという初めての機会に恵まれた。残念ながら2人とも初戦敗退という不甲斐ない結果に終わったものの、このところの練習量を考えたら仕方ないと受け入れざるを得ないと思う。

小2の末っ子にとっては、2日連続の初戦敗退だった。というのは、前日夜の道場での稽古で、年1回の道場内での剣道大会が開かれたからであった。この時の1回戦の相手はいつも彼にとって分が悪い1年生だった。末っ子にとってさらにショッキングだったのは、この1年間で最も多く稽古に通って来ていたのが同級生で、2番目がこの日敗れた対戦相手の1年生だったこと。道場の稽古は週3回あるが、2人ともお兄ちゃんがおり、一緒に稽古に来れるという点でアドバンテージがあった。うちの末っ子は小3に上がるまでの送り迎えを親がやる必要があるため、僕が通える土曜日しか稽古に行っていない。

練習量の違いは成績にてきめんに出る。上で挙げた2人は、翌日の大会でも好成績を収めた。かたやうちの末っ子は、同学年ながら見るからに強い相手と1回戦で当たり、開始早々メンを2本もらい、何もできないうちに試合が決まってしまった。

言わなくても本人は十二分にショックを受けたに違いない。だからといって道場に1人で通わせてもらえるようになるにはまだ4ヵ月待たなければならない。凹んでいる息子を立ち直らせて、少ないながらも稽古をちゃんとやろうと思わせるにはどうしたらいいかと考えた。

ショックを受けたのは実は僕自身も一緒だった。僕の方は受け容れる覚悟はできていた。自分のメン打ちに変なクセが付いているのを先生から再三指摘されてどうしたら矯正できるか悩みながら稽古していた。先生相手で合いメンになるとほぼ100%中心を取られて向こうのメンが有効となる、そんなことを繰り返していた。加えて11月は海外からの来訪者のアテンドがあったり、仕事で首が回らなくなり週末まで仕事に充てたりして稽古自体が不十分だった。疲れがたまっているという自覚もあったので、それで上級者と当たったらひとたまりもない。とはいえ、あそこまで「完敗」したのは大きなショックだった。

口惜しかったので、大学での講義がひと段落した今から、何かを始めなければと思った。取りあえずすぐにできることとして、読みかけて放ってあった宮崎正裕先生の本を読み切ることにした。

今読んで良かったことは、第1に、6度も全日本選手権を制した史上最強の剣士が送った小学生時代というのが息子にもとっつきやすいものであったこと。通っていた道場でも稽古は週3回あったが、宮崎先生も当時は相当おさぼりしていて、あまり目立たない子供だったらしい。僕はこの部分は息子にも話して聞かせた。前人未到の好成績を挙げた先生が本当に強くなったのは高校からだった。今は練習量に恵まれたチームメイトの方がどんどん上達して焦っているかもしれないが、いずれキャッチアップできるチャンスは訪れるはずだと。

第2に、それでも、そもそも負けて悔しいと思ったら何かをしなければいけないというメッセージを息子に送れたこと。これは明示的に息子にそうしろと言ったわけではないが、僕自身がそういう姿勢を見せることで、彼も何かを感じてくれたらと期待せずにはおれない。そういう「空気」は読める子供だから。

第3に、僕自身のこととして参考になったのは、踏み込み足や、小手から面への二段打ち、つばぜり合い等のちょっとした意識付けの部分だった。この種の本は1回読み切ったら終わりということではなく、何度も繰り返し参考にするものだと思っている。読んだだけの座学の知識ではなく、せめてここで書かれているようなことから、普段の稽古だけでなく、自宅周辺でやる素振りの段階から実践してみたいと思う。

僕にとっての次の試合は、1月6日に職場のチームの一員として出場するものがある。先週末のような不甲斐ない結果には終わらないよう、もう一度自分の剣道を見直してみて、できることはやっておきたいと強く思う。
タグ:剣道
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シバ神

言わずがなですが、私は体力と俊敏な動きには程遠い状態で最近は全く稽古はしていませんが、以前もっと訓練しなければと思いましたのが呼吸法でした。西野呼吸法に通った時に「氣」で人が飛ぶのをよく見ていました。すごいパワーがあるものだと感心したものです。
剣道でも息を吐いたときに氣が一番出ていたし、吸ったときに打たれていました。
面が中心でとれたときは気合と息を強く吐き出したその強さだったかと思います。呼吸法がうまくいくと持続するし相手の呼吸が読めるのかもしれません。しかしまだそのような境地にはなったことがありません。
by シバ神 (2011-12-02 18:35) 

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