『吉祥寺の朝日奈くん』 [読書日記]
収録作品只今、子連れで帰省中です。借りている本や雑誌を大量に携行し、暇を見ては読んでいるところです。
「交換日記始めました!」- 恋人同士の圭太と遥が内緒で交わしていた交換日記。二人だけの秘密だったはずが…。
「ラクガキをめぐる冒険」-高校二年のときにクラスメイトだった遠山真之介。五年後の今、不思議なことに同級生の誰も彼のことを憶えていないのだ。
「三角形はこわさないでおく」-ツトムと小山内さんと、俺。ツトムは小山内さんが気になり、小山内さんは…? 微妙なバランスの三角関係の物語。
「うるさいおなか」-私のおなかは、とてもひんぱんに、鳴る。そのせいでどうしても積極的になれなかった私の前に、春日井君があらわれて…。
「吉祥寺の朝日奈くん」-山田真野。上から読んでも下から読んでも、ヤマダマヤ。吉祥寺に住んでいる僕と、山田さんの、永遠の愛を巡る物語。
というわけで、吉祥寺・三鷹周辺の書店で平積みになっていて気になっていた『吉祥寺の朝日奈くん』を一気読みした。準地元でもあるし、収録短編「吉祥寺の朝日奈くん」に出てくる井の頭恩師公園入口前の焼き鳥屋「いせや」には先週末に妻と2人で食べに行ったばかりだったので、焼き鳥屋の後に出てくるホテル街の記述も含めてかなり想像をかきたてられる作品だった。
収録作品についていちいち内容を紹介するつもりはないが、登場人物のほとんどが20代という恋愛小説という点において多少の恥ずかしさも感じたオジサン読者も、物語のいろいろなところで張られている伏線が意外な落ちに繋がっていく手法の斬新さもあって、面白く読ませていただいた。推理ものとして見ても結構面白いかもしれない。登場人物の男子も女子も容姿端麗、カッコ良いのには困りました。日常生活ではあり得ないというシチュエーションが、ドラマや小説では求められるのかもしれませんが…。
『ゲゲゲの女房』然り、『吉祥寺の朝日奈くん』然り、なかなか読めない人気の本を2週間も借りているのは罪悪感も多少ある。帰省先から東京に戻ったらすぐに返却します。コミセン図書室のユーザーの皆さん、もう少々お待ちを!
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