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最悪の終末期医療―インド [インド・トリビア]

国境を越えて死に場所探し 
15日(木)の新聞紙上を割と賑わせていたのがこの記事である。AFPの記事ではわかりにくいが、日本は40ヵ国中23位で「高齢化が著しい日本について、調査に当たったトニー・ナッシュ氏は「医療システムは高度だが、在宅医療など患者や家族に寄り添うケアが難しいようだ」と分析した」そうである(東京新聞、7月15日付第3面)。インドが最下位だというのはなんとなく想像はつく。高齢者の方々に聞くと、高齢者の扱われ方というのは相当に酷いらしいから。
(中略)
記事を拾い読みしていて、以下の用語に相当する英語はこうなるというのを発見した。ご参考まで。
-緩和ケア: palliative care
-安楽死: euthanasia, physician-assisted suicide
-終末期ケア: end-of-life care 

少し前にこの記事をご紹介したのだが、調査対象40カ国中最下位だったのがインドで、さもありなんと思ったことも記事には書き留めておいた。これをインドではどのように報じられているのかと興味津津でいたところ、インド人の知人Jさんが、7月16日付Times of India紙の記事の切り抜きを送ってくれた。以前から、「高齢者問題には関心あるのよ」と言ってあったから、覚えていてくれたのだろう。ありがとう、Jさん!

「インドは終末期ケアで最悪(India worst in end-of-life care)」という記事では、一般的記述は除いてインド絡みのポイントだけご紹介しておこう―――。

1)ウガンダよりも劣悪で我がインドが最下位だというのはショッキング。

2)この「死の質」ランキングを発表したシンクタンクの評価レポートによると、インドを含めたランク下位のグループに属する国々は、終末期ケアが劣悪であるのが低い評価に繋がっている。但し、個別には例外がある。1つはインド・ケララ州であり、もう1つはウガンダでHospice Africaが提供しているサービスである。

3)「終末期ケア」が低い評価に終わった理由は、痛みを和らげるモルヒネのような薬品の利用が難しいことや、介護従事者の確保が難しいことなどによる。また、同レポートによると、国が資金拠出している終末期ケアでは緩和ケアよりも伝統的な医療措置を優先させる傾向が強く、患者に対して満足のいくケアを行っているのは殆どの場合が非営利事業者(charities and philanthropic bodies)であるという。

―――やっぱりさもありなんという内容でした。大国インドがウガンダに負けたのは悔しかったみたいだけど。それと、ケララ州で行なわれている終末期ケアとはどのようなものなのか、一度現場を見学させてもらえないものかと思っている。ケララ出身のJさんに、この記事についてそんな感想を返しておこうかと思う。

*このTimes of India紙の記事全文については、下記URLからダウンロード可能です。
http://timesofindia.indiatimes.com/india/India-worst-in-end-of-life-care/articleshow/6174380.cms
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