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同性愛オーケー [インド・トリビア]


7月3日の新聞1面を飾っていた記事で、ヘッドラインを読んでいると同性愛を認めるというぐらいしか読めなかったのだが、このAFPの記事のように「同性同士の性交渉を認める」と書くと、何だか別の意味があるように思えてきてしまう。ほんに言葉というのは使い方をちょっと誤ると大きな誤解の素となり得る。

英植民地時代にこんな法律があったこと自体が驚きだ。1860年の「Lord Macaulay drafts Section 377 of the Indian Penal Code」(インド刑法典マッコーレイ卿起草第377節)というのがその法律らしいが、ここで禁じられているのは、「不自然なセックス(unnatural sex)」「ヴァギナ以外を経由したセックス(non-vaginal sex (oral and anal)」「あらゆる形での動物とのセックス(any kind of sex with animals)」なんだとか。なんだか行き過ぎのような気もするし、当たり前のような気もするし、とにかく、こんな罰則規程を設けなければならないほど当時はそういうのがあったということなのだろうが、意外と統治する側の英国人がインモラルなことを結構やっていたという実態の裏返しなのではないかとも思える。

ただ、憲法に反するという理由で同性愛を認める判決が出たとしても、実際にそれがどのように運用されるのかは注意が必要な気がする。カースト制度だって憲法では明確に禁止が謳われているが、よくよく社会を見渡せばこの制度はなんとなくは存在している。法の解釈と実際の運用とは全然別問題だというのがこの国の問題なのだから。

それはともかく、こうした法の判断によって少なくとも気持ち的には救済されるのはどのような人々なのだろうか。言い換えると、インドの同性愛者とはどういう社会経済グループに属する人々なのだろうか。ちょっと興味が湧いた。

少し前に読んだ石井光太さんの『絶対貧困』には、スラムや路上生活の子供達の間では同性愛が多いようなことが書かれていたと記憶している。女の子が少ない中で男子の共同生活が営まれていればそういうケースが多くなるのは当然のように思えた。
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