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ジャミア・ナガルのコミュニティFM [インド]

ラジオ・ジャミアの嘆願は地域の沈静化に貢献
Radio Jamia plea helped maintain calm in area
ニューデリー、9月20日、Manash Pratim Gohain記者(TNN)
 金曜日の真昼、ラジオ・ジャミア(Radio Jamia 90.4 FM)は、首都圏のFMラジオ局に新しい可能性を示した。警察とテロリストの対決に伴う混乱がジャミア・ナガルで続くにつれ、ジャミア・ミリア・イスラミア大学のAJKマス・コミュニケーション研究センター(AJK Mass Communication Research Centre)は、住民に、静かで落ち着いて行動するよう呼びかけた。そのせいもあって、大学とその周辺地域ははほぼ完璧に平静を保ち、近所で銃撃戦があったにも関わらず人々はいつもと変わらぬ金曜の礼拝に出かけた。
 銃撃戦のニュースが伝わるやいなや、このラジオ局は、それまで流していた録音番組に代えて、ボランティアの力も借りて実況中継に切り替えた。銃撃戦の発生場所(グラウンド・ゼロ)から生中継を行なったのである。番組のアンカー役であったアルファさんは、政治学の博士課程大学院生であるが、彼女はこうアナウンスした。「反社会勢力は時として社会を分裂させようと試みます。私達は団結し、こうした勢力に立ち向かっていく必要があります。今日ここで起きたことはいかなる宗教とも教義とも関係がありません。この問題は警察と反社会勢力との間の問題です。リスナーの皆さん、この時間帯は家の中にいて下さい。噂を信じないで下さい。あなた自身に危険が及ぶことはありません。 」その経験を振り返り、アルファさんはこのコミュニティFM放送局でのボランティアが彼女に社会に奉仕する貴重な経験を与えてくれたと述べる。(後半に続く)
JamiaNagar.jpg
ちょっと古い記事で恐縮です。インドで起きている一連の連続爆弾テロ事件の首謀者と見られる容疑者グループを特殊警察が急襲して銃撃戦に発展したのは9月19日(金)のことで、そのニュースについてはこのブログでも紹介したのだが、元々ジャミア・ナガルにはムスリム系の住民が多く、またそこにあるジャミア・ミリア・イスラミア大学にはムスリムの学生が多い。勿論全員ではない。同大学はIT教育が優れており、外国からの留学生やヒンドゥーの学生も結構いる。野次馬の僕もさすがに銃撃戦の現場は見物には行かなかったが、そうした中で現場の取材を敢行したチームがいた。それがラジオ・ジャミアのクルーである。
(続き)
 本紙の読者でかつラジオ・ジャミアの責任者でもあるG.R.サイードさんは、記者に対してこう語った。「コミュニティ・ラジオであることにより、私達は社会的責任を常に意識しています。デング熱やマラリア、エイズに関するプログラムや、地震のような起こり得る災害に関するプログラムまでもこのラジオ局では放送しています。でも、今回の事件は全く新たな状況をもたらし、噂が緊張を高めるようなシナリオも考えられました。半径10km以内で何か起きた場合、私達は平静を保つよう述べた公的メッセージを発信します。さらにボランティアを現地に派遣して警察から写真を入手することもしてきました。この写真は、状況が改善するにつれてリスナーの方々に公開していきます。」
 ラジオ・ジャミアは2005年に解説された。事件の当日は、通常プログラムの合間をぬって、午後4時まで事件に関する情報発信が続けられた。
出所:Times of India
RadioJamia.jpg
学生の1人と最近話をする機会があったが、その話によると、事件発生の直後、ジャミアの学生はキャンパス内で封鎖されて外に出ることができなくなったという。そんな中でラジオ・ジャミアがクルーを現場にいち早く派遣できたのはなぜなのかはわからないが、キャンパス内のスタジオからその情報は発信されて地域リスナーに平静を呼びかけたのだという。

同じ時間帯に僕はNDTVやTimes Now、Headlines Todayといった主要テレビ局の報道をずっと見ていたのだが、大手のテレビ局が事件のアウトラインを伝えるのに重点を置いていたのに対し、ラジオ・ジャミアはさらに踏み込んで、この事件は巷間憶測されているような宗教対立に端を発するものではないこと、だからジャミア・ナガル周辺の住民は努めて平静を装ってほしいこと、この2点に絞ってメッセージを発信することに重点が置かれていた。彼らの顧客リスナーは地域住民なので当然のことではある。

僕はヒンディー語は未だ勉強中で、90.4MHzのFM局の存在は当然知っていたものの、他のFM局との違いはあまり理解できないでいた。ただ、どの局も音楽番組を流している間はあまり大きな差はないことだけはよくわかったので、あまり注意して聴こうともしたことがなかった。

デリーのFMラジオ局の数は結構多いという印象があるが、その多くが限られた地域の住民をリスナーとして想定したコミュニティFM局のようである。

とはいえ、ジャミア・ナガルは事件の後、ピザの宅配も入らなくなるほど外部からは警戒の眼差しで見られるようになり、住民は日常生活にも支障を来たしているところがあるらしい。過剰反応するのはインドでも日本でもどこでも同じだが、「ムスリムだから悪いことをやっている」という見方だけは絶対慎まなければならないと思う。そんなことをしたらそれこそテロリストの思う壺だ。

さて、ちょっと閑話休題で、ジャミア・ミリア・イスラミア大学出身の有名人にどんな人がいるのか、1人だけ紹介しよう。





















このスーパースターである。

SRKSmoking.jpg
悪役顔の写真でゴメンナサイ!

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