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国際高齢者デーの日に2 [インド]

前回の記事でご紹介した通り、国際高齢者デーだった10月1日、夜はお呼ばれでいろいろな人に会う機会があったが、昼間は職場の事情でいつも以上に慌ただしい日を過ごした。当然高齢化についてゆっくり思索を巡らせているような時間などなかったが、そんな僕個人をよそに、世の中はちゃんと回っている。世界中が国際高齢者デーを記念したイベントを行なっていた(であろう)中、ここインドでもHelpAge Indiaが様々なイベントを実施して高齢者問題の普及啓蒙を図っていた由。こういうニュースを見ると、なんだか時代に乗り遅れた気がしてしまう。狭い職場の中にいるだけではなかなか見ることができないもの、会うことができない人がいる。
政策立案者、国際高齢者デー注目へ
Policy makers to mark International Day of Older Persons
2000km以上を経て、700人の高齢者が政府に要求を伝えるために集まった。
ニューデリー、10月1日
 朝、デリーの街が静かに起き始める頃、学校児童、大人、そして高齢の市民からなるユニークな集まりがあった。彼らは市内ラジパット(Rajpath)に集結し、国際高齢者デーを記念して世代を超えた行進(walkathon)を行なった。この行進は社会正義・エンパワーメント省の後援を受け、HelpAge Indiaが開催したもので、メイラ・クマール大臣の合図で行進はスタートした。HelpAgeは、この行進を通じて、異なる世代間で拡がっているギャップに橋渡しができればと考えている。300人以上の子供達は、直接の祖父母から高齢者団体のメンバー、一般個人に至るまで、2500人の高齢者とともに出発した。行進は1.25kmにわたり、インド門(India Gate)でゴールした。
知らなかったとは言いつつも、よくよく見たらこのWalkathonの広告は当日のHindustan Times紙にも掲載されていた。(でも、当日の広告で午前7時スタートのイベントの案内を掲載しても、どれだけの人が参加するのか不思議だ。)
 午後になって、カピル・シバル科学技術・地球科学担当大臣は、K・パドマ・ラオ博士の長年にわたる社会への貢献を表彰して「ヘルプエイジ金賞」を贈呈した。また、高齢者にとって住みよい社会の形成に最も貢献した学校に贈られる「サムソン・ダニエル賞」は、タミル・ナドゥ州マドゥライにあるOCPM Girls Higher Secondary Schoolに贈呈された。企業の社会的責任(CSR)部門では、「ヘルプエイジ・シルバープレート賞」がOCL India社に贈られた。シバル大臣はこの日、予防と治療の両面にわたる高齢者へのヘルスケアを論じた新刊書の公開も行った。
 HelpAge Indiaのマシュー・チェリアン事務局長によると、国際高齢者デーを記念した動きは、1991年からインドでも見られるようになったという。
 ムニヤッパムさん(84歳)はこれまで列車に乗って旅したことがなかった。それどころか、タミル・ナドゥ州のクッダロア(Cuddalore)県の交通の便も悪い離れた村から外に出たこともあまりなかった。そんな彼が、10月1日にはタミル・ナドゥ、ケララ両州の遠隔地出身の705人の高齢者の1人としてデリーにやって来た。クッダロアから特別列車で実に2000kmにも及ぶ長旅でやって来た彼らは、インド政府に彼らの訴えを聞いてもらうためにことを目的としていた。その中には、全国高齢者委員会(National Commission for the Aged)の設置も含まれている。彼らは1994年の津波災害の被災高齢者で形成された高齢者自助グループ(Elder Self Help Groups)の代表達であり、HelpAge Indiaの支援を受けて「高齢者のための高齢者財団(Elders for Elders Foundation)」を設立した。
 この日、夜のプログラムにおいて、同財団事務局長(Managing Trustee)であるS.アルナチャラム氏は、出席した国会議員団に対して要求項目メモ(Memorandum of Demands)を手渡した。議員団の中には、レヌーカ・チョーダリー女性・子供開発担当大臣やA.ラジャ情報技術担当大臣、全国少数民族委員会(National Commission for Minority)のMSAシディキ委員長、ラグパティ森林環境担当国務大臣等が含まれている。参加した高齢市民は、国連人権宣言全国高齢者政策(National Policy on Older Persons)、2002年の高齢化に関するマドリッド国際行動計画等で述べられている高齢者の権利の保障を強く要求した。国際高齢者デーだったこの日、HelpAge Indiaは、国内各地において様々なプログラムを主催した。
 60歳以上人口が9千万人と言われる中、インドの高齢者人口は既に世界第2位を占める。高齢者4人のうち3人は農村部に住み、ほぼ90%が社会保障が殆どないインフォーマル部門で生活を強いられている。HelpAgeはインドで既に30年以上活動し、草の根団体と連携して様々な高齢者ケアプログラムの支援を行ない、不利な状況に置かれている高齢者の人々の生活の改善を目指している。
出所:HelpAge Indiaプレスリリース。(但し、管理人の判断で未来形を過去形に変換。)

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