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住居探しに目処 [インド]

7月3日にデリーに到着してから、仕事の合間をぬって家探しをしてきた。24件見た。中には2度、3度と見た物件もある。その上で、最も気に入った物件について大家と交渉に入り、27日(金)にLetter of Intentを取り交わして家賃1ヶ月分を手付金として支払った。本契約は支社長が出張から戻った後になるが、取りあえず物件は押さえ、他に家探しをしている人にはもうこの物件に手を出させないようブロックできたと思うので、本日めでたくご紹介できることとなった。

←この家の2階が将来のスウィートホーム

これまでにやってきたことを簡単におさらいしておく。

6日目(7月9日、月曜日):                                                          日本人学校を訪問してバスルートを確認。

8日目(7月11日、水曜日):                                                       オフィスの関係者の住居の仲介をしてくれている不動産業者に案内してもらい、10件物件を見る。

13日目(7月16日、月曜日):                                                            同じ不動産業者に案内してもらい、8日目にあまり見れなかった地域の物件を中心にさらに8件見る。その次点で気になる物件Aを含め、何件かは2度目の訪問をする。最初に見たときにはわからなかったあらが幾つか見つかり、物件Aは第1候補から外す。

15日目(7月18日、水曜日):                                                                15日以降でないと前の住人が完全退去していないから見れないと言われていた物件Bを見るため、さらに見学に出かける。物件B(結局ここと契約するのだが)は第一印象で家賃と内装のバランスが最も良かった。この日のメインはこの物件を見ることだったが、ついでに同じ地区にある物件をさらに幾つか見る。

16日目(7月19日、木曜日):                                                             候補物件を3つに絞り込み、オフィスの副所長に安全確認のために同行してもらう。3件とも安全確認をクリアする。その時点で、物件Bと優劣付けかねていた物件Cについては、すぐ上が屋上であるために日中は太陽光で暖められて室内が非常に暑くなることを副所長に指摘されて初めて気付く。この時点で、物件Cは候補から外れる。

17日目(7月20日、金曜日):                                                                ショートリストに挙げた3件のうち、第1候補に残った物件Bについて、初めて大家とアポを取り、交渉を開始する。エアコンを大家負担で付けて欲しいと要望して交渉スタートしたところ、大家の側からいきなり月1万ルピーのエアコン賃貸料を求められる。事前に当地でのエアコンの市場価格は確認しておいたので、月1万ルピーというのは法外な要求であることはわかっていた。さらに、同席した不動産業者が賃貸契約の登録税(stump dutyというらしい)として月500ルピーの上乗せの話を大家と始め、この国の制度がよくわからないことから大家と不動産業者に一方的に話を進められ、取りあえず次週火曜日までに交渉を続けるか降りるかを伝えることにした。正直敗北感が大きく、落ち込んだ。

18日目(7月21日、土曜日):                                                              東京の妻から電話。この日、妻はデリーに駐在している某企業の駐在員の奥様と会って話す機会があったそうで、その奥様からある地区にはもっと安い家賃の物件があると聞かされ、そもそも僕の探し始めた際の物件の家賃水準が高過ぎるのではないかという疑念を挟まれた。Skypeを使って相手の顔を見ながら口論するのは非常に後味悪いものであったが、渋々ながらもう少し安い物件を探してみることにはした。

21日目(7月24日、火曜日):                                                            物件Bの大家には次回交渉を25日(水)にすると連絡した上で、もう少し物件を見てみることにした。見た物件は4件。うち本命だった物件Dは二度目の見学だったが、前回訪問した時に会った大家はエアコン賃貸料込みで12万5千ルピーと言っていたが、僕が二度目の訪問であったことから言い値をつり上げ、14万ルピーだと言ってきた。

実はこの日はもう1つやったことがある。僕は当面の生活資金を旅行小切手(T/C)の形で持って来ているが、こちらでの銀行口座がようやく開けたので、その銀行の店頭に行きT/Cを全てルピーに換金してその当座預金勘定に入金した。 

22日目(7月25日、水曜日):                                                          物件Bに関する二度目の交渉は、借主サイドの交渉人が僕だけでは弱いと思い、我が社に勤めて40年以上という超ベテランの現地人スタッフに同席してもらうことにした。交渉のポイントは、①エアコン据付を借主負担で行なうなら家賃は12万ルピーでよいか、②文書登録税(stump duty)分500ルピーの上乗せなんて、過去の我が社の日本人駐在員でやった者などおらず、本来なら家賃の内数で見る筈であるため、この500ルピーも落としてよいか、③契約は我が社と大家が署名することになるが、我が社の署名権者である事務所長が出張でつかまらないため、契約日は8月6日以降でもよいか、の3点だったが、交渉の結果、大家はいずれも了承した。そこで、契約日まで何もしないのは拙かろうと考え、契約を行う予定である以上もう第三者の横槍は入れさせないという覚書(Letter of Intent)を早急に取り交わし、両者署名して手付金を僕が支払うことで合意した。

23日目(7月26日、木曜日):                                                                                          会社の本社に家賃の1年間前払いのための資金送金を求める業務連絡を起案して本社に送信する。

24日目(7月27日、金曜日):                                                                              Letter of Intent署名。家賃1ヶ月分を手付金として支払う。鍵は30日には受け取れる予定であり、契約は8月6日ながら入居の準備は前倒しでどんどん進めてよいという了解も大家から取り付けた。

この過程では、こぼれ話も幾つかある。

  • 契約交渉の失敗で落ち込んでいた週末、それまで滞在していたホテルの予約が3週間分しか入っていないのに気付くのが遅れた。予約では24日チェックアウトとなっていたが、前日夜にフロントに尋ねたところ、26日から30日までは既に予約で満室であり、最大26日朝チェックアウトするまでしか延ばせないと言われた。仕方なくそのホテルに近い別のホテルに予約を入れ、一時的にそちらに移って本日を迎えているが、前のホテルとは違って、部屋に机はないしバスタブもない、おまけに従業員の口は悪いと明らかに質が落ちた。あまりくつろげないホテルである。
  • 先週末からおなかの調子が非常に悪く、23日(月)の体調が最悪だった。非常に重要な打ち合わせが2つ入っていたが、どちらも途中退席してトイレに駆け込むはめになった。1回目の大家との交渉が上手く行かず、先が見えない不安というのに苛まれた時期でもあったので、体に力が入らない状態だった。

こうして、取りあえずは空っぽの部屋の確保ができたわけだが、カーテンを付け、電化製品や家具を入れ、家族が寝られる最低限のベッドとマット、シーツ等を確保し、さらに浄水器、食器、トイレットペーパー、洗剤、洗濯機等、取りあえずは家族を呼び寄せるまでに揃えなければいけないものは相当な数に上る。加えて、インターネット環境を整えたりするのもなるべく早くやりたい。使用人探しというのもあるが、これは妻が来てからの方がいいだろうと考えている。依然としてやらなければいけないことは多いが、取りあえずの器が出来たことは大きいと思う。かなり気が楽になったのは確かである。

デリーでは、高度経済成長とともにデリーの地価が上がってきており、住宅の賃貸料もこのところ上昇傾向にある。2年前だったら8万ルピー程度だった家が、今では12万ルピーでも入れるか入れないかという状況になっているという。某地区では、あまりの家賃の高騰ぶりに耐えられなくなった外国人駐在員が、別の地区に移り始めているという現象も見られる。加えて、ルピーは対ドルで年初来10%もの高騰を続けているため、円貨換算でも非常に生活するのに割高な都市になりつつある。さらにこちらでの住宅賃貸契約は契約期間2~3年で1年間の前払いが慣習になっている。だから、1年分まとめて支払うなら、たとえ月額12万ルピーだったとしても、1年分前払いすると500万円をゆうに超えるとんでもない額の前払いとなる。

最近の報道では食料価格が牽引する形で物価上昇も続いており、卸売物価指数で見たインフレ率は年4.21%であるとつい先だって報道されたばかりである。つくづく生活するのにカネがかかる街である。

 


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ハンディクラフト

家も決まったようでご苦労様でした。
まだまだやることがいっぱいのようで大変の様子が覗えます。
by ハンディクラフト (2007-07-30 20:28) 

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